妄想詩人の手記

アクセスカウンタ

zoom RSS 輪廻のラグランジェ season2 第11話「鴨川の海の向こう側」

<<   作成日時 : 2012/09/16 23:32   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 6 / コメント 0

かっこいいのかダサいのかよく分からない最終決戦w これぞラグりん!



輪廻の向こう側ではまどか達3人とディセルマインが、地球上ではアステリアとモイドが、衛星軌道上ではレ・ガリテとデ・メトリオの両軍が、文字通り最後の対決を繰り広げる。いよいよこの物語も大詰めだ。



まずはモイドに関して。現在進行中のエピソードのみならず、ひょっとしたら最初の最初から糸を引いてきたのかもしれないモイドだが、じつに2万年も前から幾度も試行錯誤を繰り返してきたこの不屈の男が求めていたのは結局のところ何だったのか。アステリアとの会話中に突然割り込んできたよう子の鉄拳制裁によって、詰問ではなく尋問あるいは拷問の体裁で語られることになった彼の動機は、「彼の者の声を聴いてみたい」というものだった。


よう子が、そんなことのために巻き込んだのかと言ってブチ切れていたけれど、こればっかりはモイド自身の信仰に関する事柄なので、良いとか悪いとかいう評価は下せない。無信仰主義の蔓延している我々日本人の感覚からすると、まさに「そんなこと」で済まされてしまうような無意味無価値な動機に思えてしまうところだが、しかし実利よりも信仰を重視するのは人間の性であるのも事実で、それがモイドの場合はたまたま、マッドサイエンティズムな方向に走ってしまったということだ。モイドのように政治にも科学にも精通した優秀な人物であるからこそ、人間にはとてもはかり知ることのできない何らかの力の存在を認めざるを得なくなることは十分考えられることだし、その未知の存在にアクセスする可能性があると分かれば、何をなげうってでもその可能性に挑戦しようと考えたとしても、それを狂気の沙汰とは言い切れないのではないかと、自分は思う。


惜しむらくは、モイドの崇高な(と本人は考えている)使命感が、この作品の方針として、文字通り「そんなこと」で済まされてしまう程度の扱いしか許されなかったことか。モイドの話に多大な時間を費やすわけにもいかないし、エンターテイメント性を損なう可能性の高い話題を取り上げる余裕はなかったのだろう。モイドの思想を否定することによって作品に込めたメッセージを訴えるというのなら話は別だが、今作はあくまでもまどか達3人に代表される、友情や同志愛に裏打ちされた青春の輝きを描くところに主眼を置いているのであろうから、モイドのラスボスとしての存在感が矮小化されてしまっても、さほど作品の価値に影響は及ぼさないと判断したのだろう。




そういう意味でやはり真のラスボスは、友情や同志愛を否定しようとするディセルマインであった。過去の因縁や嫉妬に縛られて、一番大切な絆を自らの手で断ち切ろうとするディセルマイン。この男を、まどか達3人が身も心も一致団結して打倒してみせることで、仲間とともに歩む人間の力強い生き様を見せつけること、それが今作の軸であり、主題であった。


輪廻の向こう側という場所とウォクスというアイテムは、この主題を鮮明に描き上げるために配されていたことが、今回のエピソードではとくに強調して描かれていた。まどか達3人の心がまだ一致していなかった間は、輪廻の特殊空間では3人はそれぞれバラバラに戦闘を繰り広げており、その表情もどこか激情に身を任せていたり、悲壮感を漂わせていたり、自分ひとりですべてを背負い込もうとしているかのような印象さえあった。一度は戦いに敗れてしまったとき、まどか達はウォクスの助けを借りてようやく、この場で戦っているのが自分一人ではないことを気付かされる。そして3人一緒になって改めて敵に立ち向かっていく姿は、決意にあふれていながら、同時にどこか明るく楽しげな様子となっていた。3人そろってプロレス技をかけるなんて、ほかのアニメだったらただのギャグシーンにしかならないところだが、まさにそんなマヌケな攻撃法を決め技として繰り出してしまうあたりが、ジャージ部の真骨頂と言えよう。




ところで今回、ウォクス・アウラがまどかに直接語りかけてくるようなシーンがあった。ここは、これまでまどかがまるで友達と接するかのようにアウラに声をかけ続けてきたその返礼のように感じる場面で、ジャージ部はまどか・ラン・ムギナミの3人に加えて、3機のウォクスも同志の一員とみなすべきなのかもしれないと思いたくなるところだ。


感情をもった巨大ロボットとパイロットとの交流といえば、『アイドルマスター ゼノグラシア』を連想してしまう。だが、3機のウォクスに、『ゼノグラ』に出てきたインベルのような、はっきりと意思表示を行うキャラクターとして認識すべきかどうかは、疑問が残る。むしろウォクスは、個性をもったキャラクターではなくどちらかと言えば搭乗者の心の鏡であり、ディセルマインが自分さえも忘れていた負の感情を呼び起こされてしまったのと同じように、まどか達もまた、自分たちの忘れかけていたジャージ部魂を、ウォクスという鏡を通じて呼び起こしたのではないだろうか。まどかの受け取った差出人不明の「しゃんとしろ」とのメッセージは、ウォクス・アウラの声ではなく、まどか自身の声だったと解釈したほうが、しっくりくるように思う。


そう考えると、鏡の向こうに自分自身の姿ではなく、想像もつかない神の姿を探し求めていたモイドが、どんな方法を用いてもウォクスと結ばれなかったのは納得がいく。もちろん「心の澱みを与うれば」云々との伝承とも符合するだろう。さらに言えば、ウォクスにそれぞれ好きな名前をつけて可愛がっていたまどか達は、そうした行為を通じて幾度となく自己を肯定し、励まし続けてきたのだと考えられるのではないだろうか。まどか達の3人が特別な絆で結ばれ、常に変わらぬ姿勢でここまで戦ってこれたのは、ただ気が合ったからとか、性格の良さの故だけではなく、ウォクスという心の鏡を通じて自分自身とどう向き合ってきたか、というの点も、考慮されるべきではないかと思う。




さて、残すところあと1話。今回の戦闘ですべてが一件落着となったのか、もう一悶着あるのかは分からないけれど、次週ですべてが集結するのは間違いない。この激闘の果てにはきっと、まどかが自分の将来について明言するシーンが描かれるはずで、そこでのまどかの言葉がこれまでの3人の青春を総括するものになるであろうと思われる。シリーズ当初はどこか独りよがりの有難迷惑な印象も否めなかったまどかのジャージ部が、3人の同志の友情として結実するまでを描いたこの物語だが、それにふさわしい最終回が用意されていることを期待しておこう。



----


それでは、今回は以上です。


面白いと思ったら、ぜひ下の方にある拍手ボタン(ブログ気持ち玉)をクリックしてください^^



にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
にほんブログ村


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(6件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
輪廻のラグランジェ Season2 11話「鴨川の海の向こう側」感想
輪廻のラグランジェ Season2 11話「鴨川の海の向こう側」 ...続きを見る
気の向くままに
2012/09/17 03:43
輪廻のラグランジェ Season2 第11話 『鴨川の海の向こう側』 まどかが剣豪将軍みたい。
ここはどこ?確かダークオーラ発して上昇したラン兄ことディセルマインを三人娘が追っかけてたはず。でも気がつくと海辺にまどか一人、ランもムギナミも見当たらない。いったい何が起こったのか。どうも前の様に謎空間に囚われてしまったみたいです。そしてここでもラン兄のウォクスが、分身してそれぞれに襲い掛かってくる。三人娘は怒り爆発しているんですが、それでもラン兄には叶わない。 海へと沈んでいくまどかとアウラですが、ここで回想シーン。嘗てまどかが鴨川の海で溺れた時、アウラと出会っていた。前に会ったような気がする... ...続きを見る
こいさんの放送中アニメの感想
2012/09/17 11:32
アニメ「輪廻のラグランジェ season2」 第11話 鴨川の海の向こう側
輪廻のラグランジェ 2013カレンダー(2012/10/10)-商品詳細を見る これからは、笑うのも凹むのも、ずっと一緒だ! 「輪廻のラグランジェ season2」第11話のあらすじと感想です。 同志。 ...続きを見る
午後に嵐。
2012/09/17 18:07
輪廻のラグランジェ2 TokyoMX(9/16)#11
第11話 鴨川の海の向こう側 椅子に近づくユリカノ。寝言を話すまどか、目覚めてラン兄は何処行った?ラン、ムギナミ、 あれえ? ウォクスには連絡出来ないファロス、異常気象が 地球全体を包み込むような様子。鴨女が一時避難場所です。 前にユリカノと会った場所に似ている、でもこんなに 刺々していなかったと飛行しながら二人を探すまどか。ランもムギナミも二人を探していた。その彼女たちの前に現れたのはディセルマイン機。まどかの前にも登場。海中から何かを吸収、合体して大きくなる。何だ、居るじゃん、何であんなこと... ...続きを見る
ぬる〜くまったりと
2012/09/17 19:50
輪廻のラグランジェseason2 第12話「鴨川の海の向こう側」
ディセルマインにはがっかりだよ。 ...続きを見る
大海原の小さな光
2012/09/19 10:55
レイバン メガネ
輪廻のラグランジェ season2 第11話「鴨川の海の向こう側」 妄想詩人の手記/ウェブリブログ ...続きを見る
レイバン メガネ
2013/07/05 17:49

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文


opagenusをフォローしましょう

↓ランキングに参加中です。一日一回、クリックして頂けると喜びます
にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
にほんブログ村

QLOOKアクセス解析

アニプレッション!!
 参加者絶賛募集中!!


メールアドレス

opage_nus@livedoor.com

輪廻のラグランジェ season2 第11話「鴨川の海の向こう側」 妄想詩人の手記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる