亡念のザムド第13話「タダ裸足デ走ルシカナイ」

半年ぶりの尖端島。かつて縁のあった人々との再会と別れ。半年という時間が彼らをどう変えたかを描いた話。

展開自体はおおよそ予測通りというか、定番でなんでもない回ではあるのだが、こういった地味な話をどれだけ印象的に描けるかというのは作品の質を決定づける重要な要素。


ハルの妹、リュウゾウ、母(フサって名前があるらしいけど呼ばれたことあったっけ)、そしてハルとフルイチという順番で再会していくのだが、これがちょうど、アキユキとの接し方があまり変わってない人から大きく変化していった人へと順番になっていて、ドラマチックにうまく構成されていた。

Aパートの最後で、不器用な男二人がぎこちなくお辞儀するシーンは思わず噴き出してしまってなごんだのだが、Bパート冒頭で同じ構図を、思いをぶちまけるハルとそれに謝るナキアミに置き換えていたのは印象的だった。また母がアキユキを追いかけて走るという、ビジュアル的にも心象的にもかなりインパクトのあるシーンに、結局追いつけなくてがっかりした後の思い出語りのセリフをかぶせたり、そのセリフがアキユキのセリフを伏線にした、母親の愛情をちょっと回りくどく表現したものだったりと、なかなか心憎い演出を見せてくれる。

テロリストの少女がリュウゾウ先生にかくまわれていたのは、今後の展開への伏線か。「許す」という単語が出ていたが、いままでアキユキがあまりテロ事件のことを恨みがましく語っていた記憶がないので、ここの葛藤はちょっと伝わりにくかった。フルイチくらい根に持ってる人間だったら、許すかどうか、という問いは相当えぐいテーマになってくると思う。アキユキの場合はそういう直感的な感情を制御して、ヒルコとより高度な精神状態のもとに付き合っていけるよう、ナキアミたちにうまく指導されているからなぁ。今後、アキユキが北に行ったあたりで、もう少しヒルコのことや北政府の動きを彼がどう考えるのか、取り上げられることになるのだろう。


アキユキが尖端島に帰ることになった時点で、二人の友人、とくにフルイチと対決することになるのは目に見えていたことだったが、ひがみ感情を炸裂させたフルイチのセリフはけっこう怖かった。自分も含め多くの人が持っているであろう感情をかなりストレートに語ってみせたので、まるで自分自身の悪い感情を増幅したものが表現されているように思ってしまう場面。ここはとくに声優の演技もよかった。


次回はどうやら戦闘回。ただアキユキVSフルイチだけでなく、それを見守るハルとナキアミの描き方も注目したい。
きっと救われないんだろうなぁフルイチ。


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