化物語 第6話「するがモンキー其の一」

いつも見てる東京MXではまだ未放送なので我慢しようと思ったのだけど、さすがに耐えられなくなって視聴。見る分には問題なくても、やはり小さい画面だと迫力に欠けるなぁ。ちゃんとテレビ放送まで我慢しとればよかった。

とはいえ、それでも十二分に魅せられた今回のエピソード。じつは第1話が始まる前に予測していた今作の作風って、こんな感じだと思っていた。化け物が出てきて、血しぶき等の残酷描写が繰り広げられ、生と死とが問題にされるような陰鬱なドラマ。PVだけ見た時点ではそういう判断だった。なので、ひたぎ編にしろまよい編にしろ、ストーリーの主題が怪異そのものよりもむしろ人間の生き様の描写が中心であったり、また登場する怪異も大雑把な神様や害のない幽霊といったものだったので、今回は完全に油断していた。まさかあそこまで鮮烈な描写を見せられようとは。


OPはひたぎバージョン。みゆきちボーカル曲を期待していた一方、もう一度あのOPを見たいとも思ってたので、残念感と思わぬ嬉しさが半々といったところ。また本編ではアバンから早速まよいが登場してくれて、こちらは大満足。「あのツンデレの方ですか」のセリフにショックを受けた阿良々木が倒れるシーンは笑った。

浮遊霊(?)って、好きな時に現れたり消えたりできるんだろうか。便利かつ危険な能力だ。この力を活かしたドタバタコメディ展開とかやってくれないかな。


ところで今作では定番となっている、サブタイトル提示の直前に羅列する冒頭の文章だが、1度目はさりげなく見過ごして、2度目の視聴の際に一時停止しまくって読んだところ、直後の阿良々木と神原の会話から受ける印象がまるで異なっていた。ストーリー展開上、どうでもよい遊び演出ならともかく、物語の根幹に関わってくるこういう文章を物理的に理解不能なカタチで提示するこのやり方だけは、どうにも納得がいかない。アニメは性質上、作品のテンポはかなり重要な要素であって、そのテンポを崩さないと分からないメッセージを提示するというのは、作品の在り方に矛盾すると思う。




初登場の神原は、大仰なセリフ回しと演技っぽい仕草が目立つ。しかしじっとしていられないように、常に体を動かしているのは、まるで天上ウテナみたいだなぁ。神原と阿良々木のやり取りは、「膨大な量の不必要な情報の中に、一片の真実が紛れ込んでいる」という今作の特徴の典型的な例だろうが、その「真実」が何かというのが、セリフが語られているその場では伏せられており、もっと後の展開でヒントが与えられ種が分かる仕掛けになっているのが、非常に上手い構成だ。これはまよい編でも痛感したことだが、今回の神原のセリフにおいてもよく表れている。


また今回に関しては、可愛らしいまよいがいい狂言回しの役を演じてくれていて、言葉と映像の迷路がより一層深みを増していて、面白い。


そのまよいとの会話シーンでの映像表現は特殊だった。セリフは時間経過を忠実に追っているのに、映像のほうはバラバラのシーンをぶつ切りにしてつなぎ合わせてある。現時点ではまだそれぞれの絵の真意がどこにあるのか(あるいはないのか)は分からないのだが、この手法によって独特の違和感が醸し出されていた。少なくとも踏切や線路の絵を印象付けていたのは、後半の展開への伏線であったのだろう。





中盤は戦場ヶ原のターン。今回の彼女は反則すぎる。これほど魅力的なキャラだったかなこの人。見ていてこんなハラハラするカップルは初めてだが、この戦場ヶ原になら目を突き刺されてもいいw また、これだけ尊大かつ難解な態度をとる彼女が、人との付き合い方を手探りで学んでいるのだということを印象づけていたのも、今回の見どころかもしれない。いつにも増して、絶妙な言葉のやり取りに大笑いしっ放しだった。

「上は洪水、下は大火事なーんだ」と言われて、「決壊した川辺の森林火災」と答えそうになってしまったw 答えは駿河の家だったわけだが、何を表現したいのだろう?現時点ではさっぱり。




今回は羽川の出番も、怖い演出で印象的だった。各ヒロインが平等にしゃべるチャンスがある中で、唯一まともなセリフ回しの彼女だが、今までのエピソードでは、第一印象とほぼ変わらない優等生描写だったのが、今回はセリフそのものの印象は変えずに、映像や演出で彼女の持つ影の部分を表現していたように見えた。外を出歩く時間ではないのに、いったいどこを歩きまわっているのか。「軽く勉強してただけ」という明らかな嘘。音声も文字もはっきり伝わっていない携帯の向こうの阿良々木の発言。光るメガネ。走り回る車。これらから受ける印象は、第1話の頃のそれとは大きく異なっていた。



そしてその恐怖と違和感が募る心象そのままに展開する、あまりにショッキングな怪異の登場。これは正視に耐えない。阿良々木が倒れたまま終わるのではなく、最後にひたぎが来てくれたことでどれほど救われたか分からない。



現時点で予測されうるこのエピソードの構図は、恐らく戦場ヶ原を大好きな駿河が、自分は彼女に拒否されたにも関わらず見知らぬ男が受け入れられたことに逆上したのだろう、といったところか。すべての人間を拒否し続ける孤高の存在ならば、自身が受け入れられなかったことも納得できるが、戦場ヶ原が他人を受け入れてしまったことで、彼女が汚されたように感じたのではないか。このあたりの予測まではできるように描かれていたと思う。もちろんこの段階では、あの怪異が駿河であるという前提を植えつけられているので、果たして本当にそんな構図で展開するかどうかは全然分からないのだけれど。むしろ現時点での予測を大きく裏切ってくれたほうが面白い。まよい編に匹敵するような素晴らしい話になってくれることを期待したい。



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