東京マグニチュード8.0 第10話「おねえちゃん、あのね」

今回も、前々回からの演出を引っ張りつつ、サブタイトル通り悠貴の口から真実が語られるという展開なのだが。。。



上手い。上手すぎる。今回の演出も見事という他ない。


何が上手いって、前々回、前回と、徐々に種を明かして行く作業をしていたわけで、今回はもう途中からかなりあからさまな描き方になり、悠貴の口から何が語られるかということは、視聴者はとっくに気づいているわけである。この時点で、タネ明かしそのものの持つインパクトというのはほとんど無くなってしまっている。


そこで、あとはそのタネ明かしをどうやって見せるかという問題になってくるのだが、悠貴の行動を今までのようにただ違和感や不自然さでもって描くのではなく、悠貴を、未来やいつきを危機から救おうとするように動かすことで、彼の家族への想いを一層強く実感させ、人の情の起こす奇跡を感動的に演出することに成功していた。


前回までは、悠貴の死を受け入れられない未来が、精神的な混乱に陥って幻覚を見ていたのだろうという推測をしていたのだが、本当はそうではなく、悠貴の想いが霊魂となって、未来を救い、導いていた。そんなおとぎ話のような設定を、すんなりと受け入れさせてしまう演出力があった。あくまでリアリティを追求したアニメだと繰り返し主張してきたこの作品で、こんな展開を持ってくるなんて、反則だと思う。予測できていなかった分、衝撃が大きい。


また、未来の描写について、途中から悠貴の死に気づきかける描写を挿入したのも、いっそうドラマの悲劇性を高めていた。ちょうど舞台を悠貴の学校へと移し、彼の思い出を巧みに用いることで、未来の心痛の大きさを視聴者に追体験させようという意図が、それなりに上手く機能していたと思う。





ヘタしたら両親との再会まで悠貴の死に気づかないんじゃないかと危惧していたのだけど、それを回避してくれたのは、決定的なバッドエンドはひとまずなさそうだという点で、安心した。これが最終話近くで、両親と真理と未来が合流したあとに、否応なく悠貴の死を突き付けられるような展開だったら、もう目を覆いたくなってしまうだろう。今回、このタイミングで真実を告げたのは、悠貴の優しさがよく感じられた。




みゆきちが、いつきと母の二役をやっていた。ここは別の人使っても良かったろうに、こんな端役でも演技力を試される彼女はじつに大変だと思う。才能を持てるがゆえの起用法だろうから、誇るべきことだ。


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