ティアーズ・トゥ・ティアラ 第24話「グラヴィタス」

やば。。。神回すぎて涙出てきた。



前回が脚本的にも演出的にもちょっと残念すぎた出来だったわけだが、そこで温存したパワーを今回にどかっと注ぎ込んでくれた感じだ。前回はせめてもう少し脚本の整合性があればなぁ、というのが悔やまれるところだが、そのマイナスイメージを完全に払拭する見事な出来映えに、心が打ち震える大感動の回だった。



ストーリー的には、バラバラになったパーティが、各所で奮闘してそれぞれ勝利をおさめ、いよいよラスボスと対峙しようという、あまりにも王道すぎて褒めることもけなすこともできない展開。だが、この30分に満たない中で4つの戦場を同時に描き、それぞれにカタルシスを感じさせるように描かなければならないというのは、極めて難しい課題だったと思う。それを、めまぐるしくならないように、かといって冗長にもならないよう、非常に上手く計算して構成できていた。

とくに、それぞれが勝利を掴み取る場面では、それぞれの舞台における熱い燃え展開が同時に最高潮に達することで、感動が4倍増しになっていた。ここは勇壮なBGMがまた劇を大いに盛り上げていて、とにかく映像、脚本、音楽がすべて最高の品質を持って見事に噛み合わさっていて、じつに素晴らしかった。



もちろんその感動を引き出すために、各戦場でみな苦難に直面し、それを打破していったわけだが、今回ほぼ全編が戦闘シーンという中で、これだけ長いアクションシーンを、妥協を許さず全力で取り組んでいたのがよく伝わってきた。今作は序盤の頃から戦闘シーンの描写がとても魅力的だったのだが、ここに来てそれが頂点に達したような印象だ。まず動きをあまりスピーディにしすぎず、重力感をよく演出できているのと、それから空間を自在に使う大きな動作、丁寧に描き込まれる細かい動作、それに絵的なかっこよさを追求したポージングが、絶妙なバランスで織り交ぜられているのがとても魅力的だ。


今回はモンスターのデザインや動きも素晴らしいものがあったし、それに立ち向かう主人公たちの戦いぶりに、画面を食い入るように見つめてしまった。また今回は魔法バトルも描かれていたが、派手さがあってめちゃめちゃかっこよかったw 剣と魔法のファンタジーというジャンルでの、アニメーションによる表現法としては、新境地を開拓できていたのではないかと思う。


ファンタジーバトルの表現ということであれば、近年では京アニの「空を見上げる少女の瞳に映る世界」でも素晴らしい描写をやっていたが、大袈裟なくらいにド派手なエフェクトとめまぐるしいスピード感が魅力だったこの作品と、「ティアーズ」での、剣などを用いた肉弾戦を主体とした、いくぶん地味だが圧倒的な重量感を感じさせる描写は、異なる作風の表現法として双璧をなすクオリティがそれぞれにあったと思っている。ひと昔前にくらべて、剣と魔法のファンタジーなんてアニメではだんだん取り上げられなくなってきた感があるが、今後またこういう作品が、高いクオリティでどんどん制作されてほしいと思う。




お話のほうはそれほど進展はなかったが、今回、回想シーンで語られていたナントカって化物が、次回登場してきそうだ。RPGでは定番と言える、明らかに主人公たちを殺す気が無いだろうというような戦力の小出しは、いまさら突っ込んだらいけないのだろうw 戦争モノらしい描写のあった前回はこのあたりの整合性が無いのが大いに不満だったが、それは、戦術や戦略の描き方にこそ、戦場を舞台としたドラマの最大の魅力があるという個人的な想いがあったからだ。今回のようにもう完全にRPGになってしまえば、ご都合主義なレベル上げ展開をやってくれても、そういうものだと割り切って見ることができてしまう。まぁ、単純な奴ですw



それと今回は回想シーンの描写が素敵過ぎる。じつは戦闘のカタがつく場面の前に、いちどこの回想シーンで涙腺が決壊しましたw オガムとプリムラの描写に萌え、大笑いするアロウンとプィルになごみながら、「きっと勝てる」と確信を語り合う場面は、本当にじんときた。



いや、もうホントに素晴らしい回でした。この回を見ることができただけでも、24話も付き合ってきただけの甲斐はあった。あと心配なのはストーリーのほうで、とくに今作に込められたメッセージをしっかり提示することができるのかどうか、それだけが気がかりだ。同じ勝利でも、描き方によっては作品の評価を決定的に変化させかねない部分だと思うので、丁寧な描写を期待したい。


にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
にほんブログ村


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

K.R.
2009年09月15日 11:36
23話より始まるパラディウム攻略は、かつて堕天したアロウンと白の精霊に支配されていた妖精と人間が、以前とは逆に天上へと攻め上がり天上の存在を打倒する、という話だと考えています。
そして23・24話に出てくるリアンノン(プリムラ)の描写を見るとメルカディスを弱体化させる「呪い歌」を歌えるのは人間である、つまり以前も今回も鍵を握るのは白の精霊に根絶されかかった人間、と見えます。
また今回の話を見て、「天上からの干渉」はいつから始まっていたのか、という疑問が生じました。(少なくともアルサルの父親が殺される以前から?)
おパゲーヌス
2009年09月15日 17:05
>K.R.さん
コメントどうもありがとうございます。

えっと、私はアニメしか知らないので、あまり設定の内容に突っ込んだお話には対応しきれそうにありません。申し訳ないです。天上からの干渉がいつから始まっていたかと言われても、アニメでは描かれてなかったと思うので分かりません。

この記事へのトラックバック