大正野球娘 第12話(最終回)「土と埃にまみれます」&シリーズ感想

最高に面白かった!!胡蝶ぉぉぉ好きだぁぁぁ!



いやー素晴らしいエンターテイメント作品だったですよ。これぞ現代のスポ根!って感じで。すごく好きすぎて客観的な評価はできないと思いますが、とにかく、今期一番のお気に入りでした



前回、桜花会が後攻であるということで、これはサヨナラフラグではないかと予測しつつ、しかしあと一歩及ばない悔しい展開だったら熱いなぁと思っていたところ、まさか本当にそんな展開になるとは。しかも期待を遥かに上回る、めちゃめちゃ熱い展開に完全にノックアウトだった。最後の1アウトを、ホームでのタッチアウト、それも、ミットをどかして初めて判明するという展開は、もっと真面目な野球ドラマでもちょっと描かれないような手に汗握る最高にドキドキのシーンだった。ただの萌え&ギャグアニメにとどまるのではなく、野球アニメとして非常に丁寧に作られているというのは以前から思ってはいたが、さらにここにきて描写にダイナミックさが加わっていて、まさかここまで熱いドラマに昇華しようとは思ってもみなかった。



また、試合経過のダイナミズムも見事だったが、それを盛り立てる観客の存在が、桜花会の努力が報われる様を大きな感動を持って描くことに成功していた。王道な展開とはいえ、試合のもっともクライマックスにあたる場面で、小梅父の登場も涙を誘う。こういった場面は、王道展開だからこその安定した魅力が存分に発揮されていて、極めて丁寧に作られてきた作風の手堅さが見事にハマった演出だったと思う。



あまり奇抜なことをせず、鉄板とされるような描写を丁寧に行ってきた今作は、ともすれば地味で、普通の作品と受け取られかねないものだった。まして作画のクオリティの低さは、「けいおん!」の後番組だったこともあって1話の時点からかなり目立っていて、そこで作品に対する期待感をだいぶ減少させてしまっていた感は否めない。とくに第1話は、展開そのものがさして面白くなかったけれど、冒頭のミュージカル(ここだけは奇抜なアイディアだった)によってなんとか期待感を保っていた印象が強かった。


しかし、2話以降、まずはキャラの魅力が描かれることによって、俄然、面白味が増して行った。これは、キャラそのものの魅力も確かにあるにはあるが、掃いて捨てるほど生み出されつづける量産型美少女の氾濫する時代にあって、今作のキャラデザの魅力がそれほど大きかったかというと、とてもそうは思えない。それなのに何故かキャラの魅力が大きく感じてしまうのは、ひとつはキャラ設定が綿密に組み立てられていたということ、そしてそれを脚本・映像上で丁寧に描けていたのが要因だと思う。とくに特徴的には見えない無難な演出に終始していたように見えて、じつは意外と凝った作りをしていたと思う。


また、王道な演出というものは、長い経験の中で生み出された要素が少なからずあるので、きちんと活用すれば素晴らしい効果を発揮するものである。今作は手堅い作り方をしていたからこそ、視聴者に正面から作品に向き合う姿勢を自然と取らせることに成功していた。ストーリー展開としてはそれほど特別なことは何もやっていないのに、これだけ楽しめ、感動できたのは、その手堅い作り方ゆえだと思う。



過去の記事でも散々指摘してきたことだが、今作のキャラ描写の丁寧さは注目すべき部分だ。あまり動きの多くない絵は決してクオリティは高くないのだが、しかしそれぞれのキャラが、自分なりの仕草や表情をきちんと持っていて、その描き分けを徹底していたために、10人もいる少女たちがそれぞれ固有の魅力を備えているというのが画面の中からよく伝わってきていた。セリフが多かったのは小梅と晶子、それに乃枝くらいなものだったが、ちょっとした場面場面でキャラの個性を光らせる描写が、桜花会全員にきちんとスポットライトを当てる効果を発揮できていた。1クールの作品でこれだけのヒロイン級キャラを輝かせたのは、すごいことだと思う。また試合相手の朝香中も、少なくとも4人はちゃんと演技をするキャラになっていて、それぞれがいい持ち味を発揮できていた。





一方でストーリー構成だが、1クールの宿命として、想定される種々のエピソードの取捨選択を行わなければならなかったと思うのだが、野球してる場面よりも、泥棒を追いかけたり、映画に出演したり、とにかく全然関係ないことをやって遊んでいた印象が強かったが、これは評価がむつかしい部分だ。熱い野球アニメをもっと見せて欲しかったし、一方でもっともっと遊びまわって欲しかった。各キャラ単独のエピソードもほとんど見られずキャラの掘り下げはあまり出来ていなかったし、かといって終始のん気にボケをかましていた雰囲気は作品の大きな魅力でもあった。

いちおう遊び回と言っても、ストーリー構成上、通過する意義のあるイベントとして扱っていたのは、ドタバタコメディを見せながらストーリーを前進させるという意味では、少ない話数の作品においては上手い作戦であった。ただ、ここは遊んでる描写と野球やっている描写の比率を、もう少し野球よりにしても良かったかな、などと思ったりはする。例えば小梅の映画出演は、桜花会にとっても、また三郎との恋路においても、ドラマとして描かれて納得できる展開ではあったのだが、しかし映画出演にまつわるドタバタ劇は多少削ることができたはずで、代わりに晶子のナックル習得の描写に少しでも時間をあてることは出来たのでは、などと思ってしまうところ。


とはいえ、全12話という話数に割り振るエピソードの調整も、また各話における脚本も、非常によく計算された構成で書かれてあって、こういう部分でもやはり作品作りに対する丁寧さがよく見てとれると思うし、評価していい部分だ。



大正という時代設定を活かした描写を随所に挿入していた点についても、もっとおざなりにやるのかと思っていただけに、予想外のこだわりように驚かされた。たぶん指摘されないと気付かないシーンも多そうで、ぜひDVDコメンタリーを聞きたいところなのだけど、どうせ初回特典版限定で、レンタルDVDには未収録なんだろうなぁ。買う金なんか無いっつーの。




あぁ、しかし、たった12話で終了とか短すぎるなぁー。もっと見たかったよ。

でも、2期は本っ当にぜひともやってほしいんだけど、やらないのが正解だと思いますね。今回で完結しておくのが一番きれいな締め方だったと思う。あとは永遠に我が胸の中に刻んでおこうと思います。今夜は胡蝶の夢を見るんだ。。。



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