化物語 第12話「つばさキャット其の二」

意外と(!?)、綺麗な最終回だったw



前回、図らずも、「この1話で(つばさ編は)完結にしちゃっても問題ないようなまとまり」と書いたのだが、今回の話を見て、それが意図的な構成であったことが理解できた。事前にネット配信アリという情報があったので、今回まったく中途半端なトコで終えてくれても何の問題もなかったのだけど、しかしながらTV版12話できちんと綺麗な締め方をしてくれたのは評価に値する。


思えば、「夏のあらし!」なんかも、2期の制作を前提としたプロジェクトだったと思われるが、そんなことを微塵も感じさせない、13話完結でも納得できる構成の仕方をしていて、そこはアニメの作り方として大変、好感が持てた部分だった。

もしこういうシリーズ構成の方針が、新房監督およびシャフトが意識して採用しているものだとしたら、余計にシャフトが好きになるなぁ。あくまで原作とは立ち位置の異なる作品としてアニメーションを成立させようという意識を、ストーリー展開においても実行して見せているということになると思う。

もちろん、たまたまそういう作品が2つ続いたからといって、すべてを会社や監督の功績に帰すのは暴論だとは思う。「化物語」では新房監督とシャフトがシリーズ構成としてクレジットされているが、「夏のあらし」は脚本家がシリーズ構成を行っていたわけで。しかし、作品制作の現場を知らない身の妄想として、アニメ版のストーリーにどのようなスタンスを持って臨むかという部分で、シャフト首脳陣のアニメ主義的な意向が働いているのではないかと、そんなことを思ってみた。



尺が足りないから映画を2つ作りますよという某ノイタミナ作品や、2クールもあって原作をただなぞって見せただけ、といったような作品は、アニメ作品としては何がやりたいのか分からず、視聴者としてはあまり嬉しくない。あくまでTVアニメはその尺の中で、原作はどうでもいいと思ってる視聴者に対してもきちんと納得のいく構成をして欲しいと思う。そんな中で、原作を改変してでもアニメとして一人立ちできる内容に仕上げた作品は、それだけで拍手を送りたくなってくる。


その点、「化物語」は、はなから12話に収めることを放棄したという点で、本来ならばあまり評価しきれない部分のはずだったのだが、今回、TVシリーズとして十分納得できる構成を見せてくれたというのは、高く買いたいと思う。







さて前置きが長くなった。最近出番の無かった戦場ヶ原の登場ということで、前回、すごく嬉しそうに校門を出てきた阿良々木の様子が何だったのかというのが明かされたのだが、


やばいな、今日の戦場ヶ原はなんか可愛いすぎないかw


弁当食べてる際の戦場ヶ原の頬がほんのり赤いのは、やはりデートに誘うのが気恥ずかしいからなんだろうなぁ。彼女の毒舌や暴言は、人付き合いが苦手な彼女なりの、コミュニケートしようという努力の表れだというのが、今回はかなり意識的に描かれていてすっごく萌えた。


彼女のセリフ回しは、本来あまりにも口下手すぎて、逆に立て板に水のごとくしゃべくり散らすようになってしまったという、ひどく逆説的なもの。そこに戦場ヶ原の孤高主義、羽川の言うところのセルフフィールドの中に立てこもって籠城戦をやっているという様子が見て取れるのだが、阿良々木の前では少しづつ、その巨大な鉄門を開く努力を行っている。その様子をデートやキスを誘うシーンで直接的に描いていたのが、最終話にふさわしい、二人のロマンスを盛り上げる心憎い演出だ。



またお父さん役に立木さんというのもハマり役だったなぁー。顔が直接描かれなかったけど、きっと碇ゲンドウみたいな表情してんだろーなぁ、なんて想像して、ニヤニヤしてしまうw


デートスポットが星空の下というのは、ED曲の歌詞との繋がりもあって、また「宙のまにまに」なんていう素晴らしい天文アニメが幸運にも同クールに放送されていたこともあって、様々な要素の相乗効果で素晴らしく印象的なシーンだった。ここは星空そのものも美しかったけれど、背の高い木々の影を描き込むのはじつに上手い。

ここのシーンはほとんど戦場ヶ原が一方的にしゃべっていて、やっぱりこの二人はお互いに、コミュニケーションの能力が未熟だなぁと思う。ここは、このちぐはぐなカップルが、手に手を取って共に歩んで行こうという精いっぱいの約束を交わしたシーンであった、という風に解釈してみた。現時点では阿良々木の戦場ヶ原を好きになる根拠があまりにも薄弱で、それこそ冗談ではなく脅しに屈しているようにも見えてしまう部分があって、ひたぎはけっこう不安だろうなぁ。今回、どうやら自分が本当に好かれているらしいという言質を取れたのが、口づけという、さらに一歩深い関係へ進む直接のトリガーになっていたのが微笑ましかった。






一点だけ不満を挙げたいと思う。


車の中で、戦場ヶ原は阿良々木を挑発するために彼の内股をさすっていたのだけど、

あそこは、あんなに忙しく手を動かしちゃだめ。もっとゆっくり、指先だけで、そっと、焦らすように触って欲しかった。そうすればいっそうエロく描けたと思う。




・・・すみません、それだけですw


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この記事へのコメント

2009年09月26日 22:32
おパゲーヌスさん、こんばんわ。

このアニメは、TV版で12話でうまく収めたと言っておられますが、記事を読んでなんだか納得しました。

正直、なんで13話で完結しないんだ?と苛立ちのような気持ちもあったのですが(1週お休みの時があったので尚更)、12話でうまくまとめた製作者にここは拍手を送るべきだな~と改めて感じる事が出来ましたよ。

しかし、今回の話は、とりあえず、タイトルはなんとかならなかったのかと感じたけどね。
タイトル詐欺というべきか、翼が出てこなかったのであれ?と疑問に思うけど。

あと、おパゲーヌスさんが不満に思っているエロいシーンですね。
自分は、NGシーンが表示されたシーンを映して欲しかったと画面に向かって叫びそうになりましたよ(笑)
きっと、あれはDVDでは修正されている。
そう思いたい。ダメな俺(笑)

おパゲーヌス
2009年09月27日 00:22
>アキさん
コメントどうもありがとうございます。

ふむ、苛立ちが収まっていただけたようでなによりですw
サブタイは、これは仕方なかったと思いますね。きっと原作でも、「つばさキャット」の一部分にこのシーンがあるんじゃないですか。逆に、「その一、その二」などとやっているのが、原作との関連を連想させて、タイトル詐欺となることを防いでいたと思うんですけどね。

NGは修正されませんよ、絶対にw ソコへんな期待しちゃダメですw
kk
2009年09月27日 11:41
残念ながら構成的にもボリューム比にも原作通りです。放送が始まる前からTV用最終話にこの話が来る事が予想されてたくらいに鉄板の予定調和ですよ。
おパゲーヌス
2009年09月27日 12:44
>kkさん
コメントどうもありがとうございます。

まさか西尾維新は、TV用12話目にこのエピソードが来るよう計算して原作小説を書いていたのでしょうか?しかも、全15話になることを予測して?そんなことはないでしょうw

ひたぎ編2話、まよい編3話・・・というふうに並べて、つばさキャットで締めるということを前提とした上での、「鉄板の予定調和」という話になると思います。1クールという尺を使ってどうこの作品を見せるか。それは、記事本文のような妄想が正しいかどうかは別として、少なくともアニメ製作に携わる人たち(もしかしたら原作者含めて)の意図が必ず働いています。

そもそもWEB配信というイレギュラーなやり方をせざるを得なかったというのは、当初はまよい編等も2話で収める予定だったのが、監督が原作を読んで「尺を延ばさざるを得ない」と判断したと聞きました。その上でどういう構成にするか。そこを見てあげるのも大切かなと思いますね。

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