とある科学の超電磁砲 第12話「AIMバースト」

いつのまにか怪獣モノになってしまって前回はびっくりしたのだけど、終わってみれば、これで良かった。




リーズ最長じゃないかと思う今回のバトルアクション。胎児型のおぞましいモンスターデザインは見事すぎて正視に耐えないものがあって(ぶよぶよ太ってくれてやっとまともに見れた)、相変わらずクオリティの高いエフェクトや美琴のかっこいいアクションともども、素晴らしい作画だった。


AIMバーストのような怪物の有機的なデザインや描写は、自分の中ではボンズのお家芸みたいなイメージが定着しているのだけど、それに引けを取らない出来映えの気持ち悪さ(※褒め言葉)だった。欲を言えば、せっかく触手を伸ばしたり光弾を放ったりできるのだから、もっと空間の広がりを立体的に目いっぱい活用するアクションを見せて欲しかったかなぁ。十分凄かったけど、やや、平面的な動きが多い印象だった。カメラがほとんどのシーンで美琴と同じレイヤーから撮影してたのが、臨場感があって良かった一方で、広い場所を舞台に巨大な敵と戦うには、少し物足りない。完全に好みの問題ですがw 


原子力を扱う施設のすぐ脇で戦わないといけないというのは、展開的にあまり怪獣を暴れさせることができないという点で、ちょっともったいない。光弾をやたら滅法にぶちかますようなことをさせられないですからね。高速道路方向にしか撃ってなかったのが、違和感があると言えばある。だいたい、美琴が施設の前で防ごうと考えるのがいけないよw なるべく施設に近づかれないようにするなら、別の方向から挑発して、敵の進行や攻撃目標を施設からそらすべきだった。それをやろうとして、しかしなおも怪獣が原子力施設に向かってしまうということになれば、より切迫した展開にすることができたとも思う。


そもそも今回の事件に限って考えるなら、舞台を原子力施設の脇に設定した意味は皆無だった。結局、この舞台設定がそれほど緊張感を煽っていたようには感じなかったし、怪獣と対峙したときの美琴や初春、そして木山の、決意や想いを描くことにこそ重点が置かれていたエピソードだったので、無理くりにレベルアッパーと関係の無い施設を登場させたことが、怪獣映画のテンプレに乗っかっているだけのように見えて、見てる最中はかなり疑問だった。もちろんここは、新キャラっぽいのが登場してようやく、何かの伏線らしいというのが判明した。


ていうか、また女科学者かw まぁ、期待しておきましょう。






回は本当にどうなることやら(悪い意味で)と思っていたAIMバーストの登場。けれど、この怪獣が単におぞましい敵としてではなく、しっかりと佐天さんたちレベルアッパー使用者、つまり「マジョリティ」の想いを背負って代弁していたのが、大きな効果を発揮していて良かった。


この怪獣、ぎょろりと覗く眼球が大きな特徴となっているデザインは注目に値する。レベルアッパーに走ったマジョリティは、数は多いけれど力(=発言権)を持たない存在であった。すなわち、何かが起こっても、また何かを起こそうと考えても、ただ見ているしかない人々であったと言える。劇中、AIMバーストに取り込まれた使用者の、ネガティブな感情が吐露されるたびに、ぎょろっと目玉が動く様がクローズアップされたのは、象徴的だ。


そんな、見ているしか出来なかった人々が、レベルアッパーを通して力を持つことによって、初めて自分の声を発することが出来ると考えた。そんな偽りの希望の集成がAIMバーストであり、その雄たけびは、マジョリティたち一人一人の、秘めたる声の集合である。


AIMバーストの放つ身の毛もよだつような雄たけびは、いったい何を訴えかけていたのだろうか。


念願の力を手にすることができた勝利の喜びか、マイノリティたちに対する憎悪と復讐の宣言か、はたまた、凶暴な大人の社会によって夢と希望を打ち砕かれた幼き囚人たちの、助けを求める悲痛な叫びか。


美琴の超電磁砲は、レベルアッパーという小細工のもたらした幻想と偽りの希望を、確かにつらぬき、打ち破ってみせた。しかし、残酷な運命を前に発せられるマジョリティたちの声無き声は、いまも、AIMバーストの雄たけびのように、人々の心の中にこだまし続けている。。。






とつのエピソードの最終話にふさわしく、EDは特別バーション。英語版っていうのは素敵だ。ELISAは「ef」シリーズで聞かせてくれてたときも、そりゃ日本語版も感動しまくったけれど、英語版の曲のほうも大好きだった。今回のはアレンジがアコースティックに改変されていたのも、洋楽等で一時期流行ってたアンプラグドってやつみたいな感じで、素晴らしい。


こないだサトリナさんが某テレビ番組で仰ってた話によると、レベルアッパー編完結後はオリジナル展開になりそうだ、という話。どうせ原作知らないのでオリジナルうんぬんは比較的興味がないけれど、アニメスタッフの力量を今まで以上に存分に発揮してくれるなら大歓迎だ。




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この記事へのコメント

2009年12月19日 12:21
良い最終回でした。・゚・(ノд`)・゚・。(ぉ
今回のレベルアッパー事件は色々考えさせられる話しでしたですね。
でも、あんまり考えてると頭痛くなるのでオパゲーヌスさんにバトンタッ(ry
さーせん;

美琴が凄く格好良かったです♪
黒子はいつも通りで安心しましたw(ぇ
おパゲーヌス
2009年12月19日 12:28
>soniaさん
>色々考えさせられる話し
自分も、佐天さんたちマジョリティのいち構成員にすぎないという思いがあって、思春期の頃にそれを自覚してからずっと、いまだに忸怩たる思いがあるのですよね。それが、レベルアッパー編をなかなか感慨深いエピソードとして受け止めることができたと思います。

思えば、自分がブログを始めたのも、マジョリティからマイノリティへの脱却を志したということだったのかな、なんて思います。高レベル能力者のみなさんの素晴らしい記事を読むたびに「レベルアッパーが欲しい!」なーんて思ってしまいそうですが、美琴の言葉を真摯に受け止めて頑張っていこうと思います^^
ローリング
2009年12月22日 23:24
はじめまして。
通りすがりですが、書き込ませて頂きました。

>そもそも今回の事件に限って考えるなら、舞台を原子力施設の脇に設定した意味は皆無だった。

いえ、たぶん必要だったんじゃないでしょうか?

AIMバーストは攻撃を受けない限り反撃はしないようですし。
だとしたら警備員の応援が来るか、少なくとも初春が治療プログラムを流すまでは
手を出さず遠巻きに監視するのが最善だったでしょう。

そういう訳にいかなかったのは怪物の進行方向に原子力研究所があったから。
つまり美琴がAIMバーストに立ちはだかる理由として、『原子力研究所』が必要だった
のかな~と自分は解釈しています。

それにしても、この作品は全体的な作りはオーソドックスだけど
演出というか「見せ方」が上手ですね。

2クール目は原作者が原案のオリジナル展開がメインらしいですが
レベルアッパー編と同様、期待しています。
おパゲーヌス
2009年12月23日 02:36
>ローリングさん
コメントどうもありがとうございます。こんなブログですが、よろしければまた読みに来ていただけると大変嬉しいです。

原子力施設の存在意義についてですが、「守るべきモノ」があるからこそ戦闘が発生したというのは仰る通りです。けど見てて疑問だったのは、なんでわざわざ原子力にしたのか、という点ですね。怪獣映画の典型を、わざわざココでやる必要があったのかということで、これが何かの伏線らしいと分かった今では全然問題ないのですが、見てる最中はハテナマークだった、という話です。この施設は(たぶん)レベルアッパーに直接関係のあるものでは無さそうでしたから。それなら、もっと直接的に、例えば佐天さんが入院してる病院があったりしたほうが、緊迫感は出せたなぁ、なんて。まぁ、無駄な方向に頭を使っちゃっただけです^^

「見せ方」が上手いというのは激しく同意ですねー。すでに絵と話の完成している原作を離れて、アニメ単独でどう料理してくるのか、原作未読のアニメ派視聴者としては、非常に楽しみです。

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