君に届け 第15話「ライバル」

爽子をライバル視するくるみの懐の深さを、いまさらながら痛感させられた。惚れた。



・胡桃沢梅という人間


誰がどう考えても、恋愛的には”論外”であるはずの爽子。そんな爽子を、くるみは最初から「貞子じゃなくて、爽子」だと認識し、敵視していた。ウブで分かりやすい風早の存在は大きかったとはいえ、つまらない噂に翻弄されかけたちづや矢野よりも、ずっと早くから爽子と正面から向き合っていたのが、くるみだったと言える。いまさらながら、この度量はすごい。


それでも、風早とだけは対等になれないのがくるみ。だからこそ計算する。策を弄する。そうやって自分の首をしめる。究極の自己卑下であろうが、そうさせてしまった環境があり、それに流される弱い自分がいた。


そんな、弱い存在であったくるみが、爽子に感化されて大きな一歩を踏み出した告白シーンは、本気で心を揺さぶられて、涙があふれた。これほどにがむしゃらで、健気で、神聖な告白シーンが、かつて存在しただろうか。胡桃沢梅という人間は、たったいまこの瞬間に、卵の殻を破って、生まれ出たのだ。ひとつの輝きに満ちた生命の誕生、一個の人間の真の誕生が、ここに描き出された。


鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。生まれ出ようと欲する者は、ひとつの世界を破壊しなければならない。



生まれ出た鳥は、どこへ飛んでゆくのだろう?だが確かに言えることは、一度殻を破ってしまったからには、もはや卵の中に後ずさることはできない、ということだ。生まれ出た鳥は羽ばたかなければならない。自分の翼で、自分の意志で! 胡桃沢梅がどこへ向かって飛びゆこうとも、もはやその眼は、強い意志の輝きを、失うことはないであろう。




・ひとつの戦いの終わり


勝負の世界は、非情だが美しい。くるみには恋愛の敗北が、風早達のクラスには全競技の敗北が訪れたが、負けてもなお美しいのが青春というものだろう。


頑張ったご褒美、と言えば都合が良いような気もするが、しかしリスクや苦労を背負ってまで手に入れた敗北に、ささやかな幸福を見出せるよう配慮されていたのは実に心憎い演出だ。今回ばかりはピンにナイスフォロー賞を授与したいところ。


くるみに比べて精神的なショックはだいぶ少なかったはずのクラスの一行は、こちらは能天気にも打ちあげに。カラオケ楽しそうだなオイ。クラスメートの女子2人(ともとえっこ?)のデュエットしてるとこが可愛すぎて萌えた。


そして、風早に対しては爽子の美しすぎる寝顔のプレゼント。「爽子」って呼びかけて寝言で返事されたり、謀ったように寝返りを打つ爽子に対して、多分混乱しまくって悶えちゃってる風早の図。あまりにニヤニヤシーンすぎて、じんましんが出てきそうだっ!w


しかし風早は、この一連のエピソードではそれほどたいしたことしてないのに、こんな極上のご褒美があるなんて、うらやましいなぁ。やはり普段の行いがいいんでしょうねー。くるみの告白に対して即座に真剣に向き合う彼の誠実さに感服させられた直後ということもあって、改めて風早に惚れる回でもあったのが今回だった。




・次週は幕間劇?


重要かつ真剣な長編ストーリーに区切りがついたトコロで、次回は間狂言(あいきょうげん)的な役割のコメディになりそう。まぁ鉄板かつ必然的なシリーズ構成でしょうなぁ。そろそろ和やかな笑いが欲しかったので、こちらとしても願ったり。ようやく日の目を見る爽子の怪談やピンのウザすぎる暴走も楽しみだが、それ以上に、風早と爽子、龍とちづの間にコテコテのラブコメ展開があったりなんかしちゃったら、すごく面白いと思うw 楽しみにしたい。



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この記事へのコメント

ちむちむ
2010年07月11日 03:53
平野さんの演技の素晴らしさに誰も触れてないので
ここで触れておこう。原作者も絶賛してたが
貴女がくるみ役で本当に良かった。
小悪魔的な魅惑の声もハマってました。
素晴らしかったです。
おパゲーヌス
2010年07月11日 13:53
>ちむちむさん
コメントどうもありがとうございます。そうですね、平野綾のハマりっぷりは見事でした。彼女以外に、くるみちゃんを演れる人はいない。泣かせる演技を聞かせてくれました。

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