ソラノヲト 第4話「梅雨ノ空・玻璃ノ虹」

今回はまた良いエピソードだったなぁー。



・今回のお話


戦車とラッパ、形質も目的も技術もまったく別物の2つをうまく絡めて、一歩づつ前身してゆく少女たちの物語を紡ぐ今回のエピソード。ともに行き詰っていたカナタとノエルが、音を介してひとつの障害を乗り越えるという話だが、雨から晴れへ切り替わる、”真昼に訪れた夜明け”の演出が大変胸を打つ。脚本の出来栄えに脱帽だった。


感動とは、心が響くこと。カナタの演奏する起床ラッパはお世辞にも感動的な音色とは言い難いが、そこに込められた想いが、聴く者の心を打ち、共鳴させる。ここはまた、すごい勢いで流れていく雲が、彼女の内から湧き上がる感動の身震いをうまく表現できていましたね。名シーンだった。




・新たに提示された世界観の設定について



相変わらず、軍隊らしからぬ1121小隊の日常生活が描かれた今回。戦争の影を引きずりつつも、あまり緊張感のない学園部活モノのドラマに見える。現段階ではまだまだ、キャラの等身大の姿を描きつつ、今作の持つ複雑に作り込まれた世界観の設定を、あまり視聴者の頭をパンクさせないよう巧みに配分しながら提示しようという意図なのだろう。


そんなわけで、もう4話目でありながら依然として新たな設定が次々と繰り出されていた。


まず気になったのは、今作においては、すでに海に生物がいないという事実。ここでもついつい、漫画版「風の谷のナウシカ」を思いだしてしまうのだけど、過去の文明が崩壊した際の被害を一番被ったのが、あらゆる有害物質が最終的に流れ着く海洋であった、という話。今作も同じような設定なのだろう。


しかし「ナウシカ」と決定的に異なるのは、ノエルやカール親方がイルカの存在を知っていたように、今作においては過去の文明崩壊から、まだそれほど時間が経過していない、ということ。第2話でも学校の校舎がかなりはっきりと残されていたし、過去の生物の記憶がはっきりと残っていたり、アルファベットが使われていたりするのを見ると、今作の世界は我々が生きる現代から数えて、ほんの数十年ほど先の話でしかないのかもしれない。



ガラス工房の室内に掲げられていたいくつかのマークは、家紋のようだ。マニアならどこの家紋か分かるのかなぁ。それとも、オリジナルなのだろうか。卍をかたどったマークが出てきたとき、一瞬ハーケンクロイツを連想してしまったのだけど、向きが違うし、さすがに考えすぎかw




・オバサン?お姉さん?


カナタがナオミさんのことを「おばさん」と言ってしまったとき、即座に「お姉さん」と訂正されていたが、さすがにお姉さんは厳しすぎるだろうw


しかしこのシーンはもしかしたら、ロシア語文化圏を想定したやりとりなのかもしれない。ロシアでは、店員さんを呼ぶときに「お嬢さん」(英語で言うところの”girl”)と呼ぶのが、一般的に定着している。たとえその店員さんがどうみても40代50代のオバサンだろうと、だ。あるロシア映画を見たときに、10歳ちょいくらいの男の子が一人でカフェに入り、母親くらいの年齢の店員さんに「お嬢さん」と声をかけて、皮肉たっぷりに「敬語を使え」と叱られるシーンがあって、笑ってしまった。それだけ、店員に対する呼称として「お嬢さん」が定着しているというわけだ。


もしカナタがナオミさんを”おばさん”呼ばわりしたときに、店員に声をかける際に慣習的に用いられている「お嬢さん(翻訳としてはそれだと可笑しいのでお姉さん)」という単語を使うようたしなめられたシーンなのだとしたら、ナオミさんの主張には大いに納得がいく。


うーん、考えすぎかねw 単純に、あたしゃまだまだ現役だよって言いたかっただけかもしれない。


まぁこれだけ様々な文化がごちゃまぜになっている世界観で、しかも作り手はそれを意図してやっているのだから、今作で描かれる一つ一つの情景やセリフにどんな文化的背景を想定しているかは、考える価値がある。ファンタジー作品というものは世界観こそが肝心で、些細なシーンにどれだけ奥深い設定を見せられるかというのが、作品の魅力に大きく関わってくる。「ソラノヲト」という作品を楽しむときに、ちょっとしたシーンから妄想を膨らませて世界観を紐解いていくのも、またひとつの楽しみ方だろう。



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この記事へのコメント

2010年01月26日 14:23
こんにちわ!
いつも掲示板やトラックバックなどでお世話になってます。
よければ相互リンクしませんか?

ソラヲト4話はまだ見れてないので見たらまた読みにきますw

今後もよろしくですm(_ _)m
おパゲーヌス
2010年01月26日 17:14
>めりんださん
おっと、そういえばまだリンクしてなかったですねw もちろんOKです。さっそく張らせていただきますー。

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