君に届け 第19話「夢」

千鶴の「虫ぃー!」に、いちいち「ひぃぃー」ってなるガールフレンズが面白い^^




・やっぱり千鶴の恋を描く話だった


前回、軽率にも、千鶴ではなく龍が主役の展開なのだろうとか考えていたが、イケメン兄貴・真田徹が婚約者を連れてくるとは予想外だった。こんなの反則だろー、と叫びたくなってしまったよ。これではどうしたって、千鶴の感情描写がメインにならざるを得ないわけで、やっぱり今の展開は「千鶴の恋」を描くということになった。


というか、「千鶴と龍の恋」がテーマなのだろうね。仮に二人が好き合う展開になるか、それとも一方通行のままか、その展開はまったく読めないけれども、どちらにせよ千鶴と龍の二人が主役であり、かつ、爽子が友人として、それを見つめるエピソードになってきている。


それにしても、その主役の二人の気持ちが混乱中なのが、非常にもどかしくてヤキモキさせる。なので、今回はそれぞれのキャラに個別に注目して、現時点での感想や推測をまとめてみたい。




・千鶴の気持ち


千鶴は今回失恋を経験したわけであるが、しかしある程度こうなることを予測していた部分は、あったのではないかと思う。幼少時より徹を間近で見てきて、彼に恋人がいるところも何度も見てきた。もちろん徹の恋が長続きしていないことを頼みに、自分自身が”いい女”になろうと決意するのは千鶴らしい無邪気さだが、その一方でこの片思いをあっさりと「夢」と言ってしまっているあたり、恋の実現をリアルな願望として想い描いていたわけでは、なさそうだ。


今回、まさかの展開を目の前にしても、それほど絶望の淵に叩き落とされるような描写が無かったのが、特徴的だ。結婚の話を聞いた瞬間はさすがにショックが大きかったけれど、かといって本気で泣きじゃくったり騒ぎ立てたりするでもなく、いたって平静を装っている。そんなものはもちろん空元気でしかないのだが、しかしそれにしてはあまりにも、失恋したという風ではない。恋の実現を本気で目指していた くるみ の失恋時と比べると、その差は一目瞭然だ。


恋と、憧れと、家族に対するような親愛の情の入り混じった感覚、それが千鶴の片思いだったのだと思う。今回の千鶴は、恋が破れたというよりも、目標を見失った空白感のほうが大きかったように見える。この空白が徐々にリアリティを増していき、失恋の痛みを味わうことになるのか。それとも、無邪気さを捨てた千鶴が大人の恋へと大きく一歩を踏み出すことになるのか。どちらにせよ、ココが”女の磨きドコロ”であるのは間違いない。




・龍の気持ち


徹が登場した後の龍は、とにかく千鶴に対して申し訳なさそうな顔をしていた。口下手な彼のことだからその真意は図りづらいが、風早との会話で、彼が自分の感情を整理出来ずに悩んでいるということが伝わってくる。彼の微妙な表情が示すのは一体何か? 千鶴に兄の来訪を告げなかったことか、予期せず二人を引き合わせる結果になってしまったことか、それとも、千鶴を深く傷つけたことに対する自責の念か?


それらも当然あるだろう。だが私には、徹が婚約者を連れてきたことで千鶴の恋が破れてしまったことを、彼は心の片隅で喜んでいるに違いないと思う。


龍はそんな人間ではない? その通りだ。龍は、千鶴が傷つくのを見てこれっぽっちも喜ぶような奴ではない。しかし、彼だって仮にも恋を知っている身だ。絶対に適うはずのないライバルが勝手に退場してくれたことを、ほんの一瞬だって、喜ばしく考えないハズがない。


そんな身勝手な感情が湧きあがることに、実直な彼は大いに戸惑いを感じているのではないか。理屈でも信念でも割り切ることができない、自分ではどうしようもない感情が、恋というものである。誰かに恋をするということの難しさを、彼はいま、まざまざと思い知っているのではないだろうか?




・爽子の気持ち


今回、もっともやりきれない感情に戸惑っているのは、じつは爽子なんじゃないかと思う。恋愛ド素人の彼女にとって、いま眼前に繰り広げられているドラマは、刺激が強すぎるかもしれない。


大の親友である千鶴と龍の恋を空想していた爽子は、恋愛レベル的に言えば、風早に対する気持ちを自覚しただけで一杯いっぱいになっているそのままの爽子だ。だから前回、思った以上に複雑な構図が見えてきた千鶴たちの恋愛事情に、正直ついていけてはいなかった。そんなトコロへ、今度はもっと予想外の展開になってしまったのだから、何も声をかけれないどころか、何も考えをまとめることすらできないのだろう。


何といったって、あの矢野ですら手出しができない展開である。しかし、失恋の痛みを時間が解決してくれるということを理解している矢野は、ある意味無責任だが、冷静に物事が見えている。千鶴に適当なことを言ってしまえば余計に傷つけてしまう恐れがあると見た矢野は、恐らく意図的に、親切心から撤退を決めた。そんな戦略の機微が、爽子には無い。


しかし、だからこそ爽子の役割がある。恋愛に対する考えがあまりにも未熟な爽子は、未熟であるがゆえに、千鶴や龍の感情のもっとも純粋な部分をダイレクトに射抜いて見せた。今回も、徹と婚約者を前にして千鶴がどう考えどう行動するべきかといったことは、何も考えに浮かんではいない。けれども、ミニスカートを履くんだと言っていた千鶴のピュアな恋心を、誰よりも慈しみ感じ入っている。まるで爽子は、戸惑うばかりで泣くことも忘れた千鶴の代わりに、自分が失恋の痛みを背負って涙を流しているようではないか。




風早と出会う前まで、ずっと感情を押し殺し、言葉を封印してきた爽子。彼女は、気まぐれで心に芽生えたほんのひと雫の想いが、どれほど大切で価値のあるものか、誰よりよく知っている。どこまでも不器用で一本槍な、しかし誰よりも純粋な爽子が、傷心の親友に対してどのように接し、どのような言葉をかけるのか。次回以降の彼女の一挙手一投足に、注目したい。



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  • 君に届け episode.19『夢』

    Excerpt: 慰めるのも励ますのも何も出来なかった、 よりにもよってこんな時にロクな事言えなかった。 そんな2人が側に居れば…とは思えどもちづが混乱中ですからねぇ “出来ること”だって見つけにくいよね。 君に届け.. Weblog: 風庫~カゼクラ~ racked: 2010-02-19 00:43
  • 君に届け #19「夢」

    Excerpt: まあ大方の予想通り、竜兄には婚約者が・・・^^;普段は感情表現がまっすぐで、思ったことはすぐに顔や態度に出るちづが、悲しかったはずなのにそういった素振りがほとんど見えなか... Weblog: 生涯現役げ~ま~を目指す人。 racked: 2010-02-19 00:44
  • ??????19????

    Excerpt: ??????????????????????? ???????????????????? ???????????????????? ???????????????????????????? .. Weblog: ?????????????? racked: 2010-02-19 23:58
  • 君に届け #19

    Excerpt: 爽子はあやねと一緒に千鶴の家でお泊まり会をすることになりました。そんな時、龍の兄・徹が帰宅したのでした。初めて爽子がお泊まりをすることになり、なぜかお父さんまで緊張してい... Weblog: 日々の記録 racked: 2010-03-11 21:32