バカとテストと召喚獣 第11話「宿敵と恋文と電撃作戦」

血沸き肉躍る展開!でもやっぱり設備は入れ替えないんだw




・決戦二本立て


今回はいよいよクライマックスの試験召喚戦争、それも二本立て! 能天気なギャグ回にどっぷり浸っていた我々視聴者の眠りを覚ます、燃えるような熱い展開に興奮必至の30分だ。


とくに今作は、雄二を中心とした戦略・戦術両面の構築の仕方がじつに秀逸で、これを書いた原作者や脚本家は、よく戦争モノのドラマを分かってるなぁというのが伝わってくる。本当に殺し合いの戦争を描くアニメでおざなりになっている部分だけに、これだけ秀逸な戦場描写を学園を舞台にやらなければならないというのが、戦争好きとしては実にもったいなくて残念だと思ってしまう。それくらい、見事な展開だった。


それなりに練り込まれた戦術を、分かりやすく、それでいて冗長にならないよう描かなければならなかった脚本作成は、かなり厄介だったのではないだろうか。諸葛孔明とかルルーシュ・ランペルージといったチート級軍師の、手品のような活躍を描くのではなく、あくまで合理性とリアリティを追求した戦術描写というのは、意外ににむつかしい。それを、雄二と平賀源二のセリフのやり取りで見事に描き切ったのは高く評価したい。そして、そんな中にバカな笑いの要素を巧く差し込んでくるのだから、これはもう、さすがというしかない。




・映像面の問題


脚本の出来の良さに比べて、映像面では第1話や第2話で指摘されていたような”ショボさ”が、どうしてもひっかかってしまう。大沼監督のコンテだったが、ちびキャラの動かし方やカットインは手堅く巧いのだけれど、とくにAパートをほぼまるまる、戦況説明の画面で押し通してしまったのは、あまり感心できない。


戦局の推移がじつによく練られていて、目まぐるしく移り変わる戦況の面白さを楽しんでもらいたいというのは、よく伝わってくる。けれど、それを脚本上で見事に表現できていただけに、さらに映像で説明の上塗りをするのは、あまりスマートとは言えないと思うなぁ。それとも、ああやって画面で逐一見せられないと、戦況が把握できないとでも考えたのだろうか。今作の対象年齢が中高生と考えているなら、私なんかが口出しできる部分ではないのは、確かではある。あるいは、省エネ演出とも取れるけれど。。。


ただ一方で、Aパートがそんなだったので、Bパートのテンションはえらいことになっていたのも確かだ。さすがにBパートでは描写の主体が明久に据えてあって、”バカなりの努力”をガッツリ描いてくれたのは良かった。奇襲作戦そのものの発想も見事だったし、壁を打ち破る時の明久の姿は燃えに燃える。また、壊された壁の破片の描き込みといったら!!!w ここだけは別アニメを見ているようだったw




・ガウガメラの戦い


今回、”電撃戦”という言葉が使われていたけれど、実際の戦術はあまり電撃戦って印象は無かったかなぁ。自分は近現代の戦争にはとんと知識が無いので、公式サイトに書かれている以上のことは、あまり知らないのですけれども。


今回の2度の決戦は、古代史ファンとしては、ガウガメラの戦いを連想しますかね。紀元前331年、かのアレクサンドロス大王が、ダレイオス3世率いるペルシア軍を打ち破り、アケメネス朝を事実上の崩壊に追いやった決戦。というのも、敵の主力部隊を引きつけておいて本陣ががら空きになったトコロで、精鋭の機動部隊をぶつけるという戦術は、アレクサンドロスがもっとも得意としたやり方だ。


ガウガメラの戦いでも、何倍、何十倍という敵の大軍を前に、アレクサンドロスはこの戦法で勝利を掴み取っている。数で勝る敵が両翼を伸ばして自軍を包囲しようという構えを見せたところで、自らが率いる騎兵隊を、敵左翼と中軍の間に生まれた間隙に突入させる。そうして一度、敵の背後へ突破してから、くるりと向きを変えて敵の本陣へ猛攻撃をかけ、これを粉砕してみせたのだ。


今回雄二がとった戦術は、これの試召戦争版アレンジと言えるだろう。戦力で勝る敵をなんとか押しとどめて敵本陣へと続く間隙をつくり、もっとも優秀な戦力を、出来る限り迅速に、敵中心部へ送り込む。じつに理想的な「槌と金床」戦法と言えるだろう。Bクラスとの決戦においても、機動部隊がムッツリーニになり、侵攻路が壁抜き&窓破りという奇襲になっただけで、発想としては変わらない。


べつに今作が、史実のパクリだと言いたいのではない。そうではなく、実際に運用されていた戦術を、あり得べき合理性とリアリティをもってきちんと描けていることを、褒め讃えたい気分だ。今回描かれた戦術がどこに着想を得ていたのかは知らないが、戦争アニメであまりにも不条理な戦術描写が多い昨今において、これほど真っ当な勝負を描けていたのは、すごいことだと思う。


今回のシナリオはそんなわけで、実に良く出来ていた上に大変面白かった。事前の期待感が高かったアニメだけにどうなるかなぁと思っていたが、じつにいいアニメになったなぁと、胸をなでおろしている。次回、そろそろ最後のエピソードになるのだろうけれど、残り2話(?)でいったいどんな結末を迎えるのか、楽しみにしたい。




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で、タイトルからして、Aクラスとの対決は2期に持ち越しとか、そんな可能性が高そうですがw 例えば次回いいところで切っておいて最終回にヘンな話を持ってくるとか、高山カツヒコは前科(?)があるし、ギャグアニメではある意味で正統派ともいえる構成ではある。期待通りか、期待を裏切るか。良い意味で裏切ってくれるのは大歓迎だ。


それでは、今回は以上です。


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・・・あ、姫路さんの恋文に触れるの忘れた。まぁいいかw


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