バカとテストと召喚獣 第9話「キスとバストとポニーテール」

今回は、いままでで一番面白かった。・・・って、なんか最近、毎週言ってる気がするw




・秀逸なコント回


今回は、ギャグアニメとしてシリーズ最高クオリティだったんではないか。次々とテンポよく繰り出される個々のネタが面白かったのはもちろん、声優の演技が勢い良くはじけていたこと、キャラのリアクション等 映像演出で大きなインパクトが提供できていたことで、じつに濃密なドタバタコメディに仕上がっていた。


前々回以来、画面に食い入るように引き寄せられるアニメーションを立て続けに見せてくれていて、この流れはじつにイイ。ドラマとしては第7話がやはり素晴らしかったが、ただのコントであっても、映像が良いと俄然、面白みが違う。


むしろギャグメインのエピソードは、いかにキャラを壊すことができるかどうかが、その作品のキャラクターの生死を分ける。ギャグでキャラクターの幅を広げておくからこそ、真面目な展開でキャラの行動が胸に迫るようになるし、シリアス劇でキャラクターを掘り下げておくからこそ、コメディ展開でギャグが冴えるようになる。そんな好循環が、いまのバカテスには発生している。


今回のエピソードなんかはまさにそうで、本編をほとんどまるまる費やしたコメディがぶっ飛んで面白かったからこそ、ラストシーンで描かれた姉弟の心の繋がりがこんなにも美しいのだ。ED映像を省いてまで見せた甲斐があったシーンであるが、しかしその直前までのギャグパートがあったからこそのシーンでもある。ギャグとシリアスの両輪を巧みに活用して見せたバカテス第9話には、完敗だ。


それにこのラストシーン、今回はセリフの選び方がセンスありすぎる。料理における最高のスパイスとは何か、なんて、ちょっとどころではなくクサいセリフだ。本来なら明久が口にしたら笑うしかないのだけど、そこへ持っていくまでの展開がうますぎて、全然嫌味な言葉遣いになっていない。脚本家の功績か原作者の功績かは分からないが、とにかく絶賛しておきたい。




・映像の面白さ


今回は特徴的な動かし方をしていてすごく面白い回だなぁと思っていたら、なんと細田直人回だった。EDクレジット見るまで気付かなかったってば・・・orz まぁ原画に入ってないだけでなく演出も他の人だったので、仕方ないと思いたい。それでも、玄人は判別できたりするのだろうか?


まぁそんなわけでEDを見て泡を食ったわけだが、時間のあるときにもう一回じっくりと見ようと思った。初見の段階でとくに特徴的だと思ったのは、表情のパターンがいつもと大きく異なっていたこと。デフォルメ描写も含めて、いつもよりコロコロといろんな顔や表情を見せてくれるのがとても面白かった。


笑わせにかかるカットで顔芸を強調するのは今作の定番演出だが、そうではない何気ないカットでも、普段とは異なる表情の描き方をしていた。普通は表情の変化が豊富であればあるほど、キャラがより生きている描写になるわけで、それだけを取って見ても、今回は見どころが多い。


しかしそれにしても、姫路瑞希はヤンデレが似合うw 「目が笑ってない」というシーンはアニメや漫画では多々あるが、今回ほど恐怖を感じた目は初めてだと思う。瑞希のヤンデレ描写は、今回本当に素晴らしかった。


瑞希は今後は、ギャグ回では徹底的にヤンデレ化したらいい。でないと、美人で天真爛漫な完璧美少女であるところの瑞希がギャグ方面で活躍できるのは、料理くらいしかない。もちろん料理ネタは視聴者はとっくに見飽きているので、他の濃いキャラクターに囲まれている中で個性を発揮するのに、ヤンデレ化は最高のネタになる。その気配はすでに散見されていたが、今回でそのイメージを周知徹底することに、成功できたと思う。今後の活躍に期待だな。




・明久のバカはプレッシャーのせい?


優秀な姉の存在が明らかになった吉井明久だが、これまではただのネタとして、壊滅的なバカという設定がついているのだと思っていた。しかし、どうやらこのバカにはきちんとした背景があるらしいというのが、今回描かれることになった。


兄弟のうち片方があまりにも優秀だと、もう片方はダメになるというのは、よく言われることだ。医学的な根拠なぞ知らないが、多くの場合それは、すでに貼られてしまったレッテルを壁と認識し、それに立ち向かうことを避けているうちに、とうとうその壁が越えられないほど高くそびえることになってしまった、ということなのだろう。明久の場合はまさにそのパターンのようで、料理以外すべての分野で見事な結果を叩きだしてきた姉の存在が、明久の重荷となって彼を苦しめる様が、コント回にも関わらず随所に描かれていた。


努力それ自体に価値はなく、努力はあくまで結果を得るための課程に過ぎない。いやごもっとも。まさしく正論なわけだが、そんなことを言って子どものチカラが伸びると思っているところが、玲の落ち度であり、明久の不運だ。


結果こそが大事であるという理論は、自分で自分に言い聞かせるからこそ意味がある。努力の価値は、自分で称揚してはダメで、他人に認めてもらうからこそ意味がある。結果と努力、この二つの理屈を向ける相手を、お互いが間違えているから、すれ違ってしまう。


今回明久は、結果の伴わない努力に価値がないということを、テストの点数ではなく姉の料理に向かう姿勢から学びとったはずだ。恐らく彼は、今後は「自分なりの」などという枕詞を使うことなく、きちんと結果を伴う努力ができるよう、意識を変えていけるに違いない。


一方で玲は、たとえ最高の結果が出なくとも、努力そのものを認めてもらえるのがどんなに喜ばしいことか、それをまだ知らない。ましてやその努力が、”愛する誰かのため”であるというただそれだけの理由で、飛びっきりの価値を有するようになるということを、明久から教えてもらうことになる日は近くやってくるのだろうか。




努力には、やはりそれ自体に価値がある。今回はそれを、明久が我々に気付かせてくれるエピソードだった。


「バカにはバカなりの役割がある」。学園長の言葉の意味の一端は、じつはそんなところにあるのではないかと、ちょっと考えさせられた。




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それでは、今回は以上です。


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