おおきく振りかぶって~夏の大会編~ 第3話「3回戦」

これぞアニメーションだ!




・震えるほどうまい


Aパート、三橋の過去に絡んだ一連のシーンのことである。


今作は、基本的には”原作通り”に見えるよう設計されていて、それはもちろん、ストーリー展開やセリフはもちろん、映像としても、原作漫画に丁寧に配慮したアニメ化がされているように、見える。しかし当然、原作をそのまま映像化しようとしても不可能なわけで、とくに映像面では、静止画の羅列であるマンガではどうしても表現に限界のある”動き”を見せることができるというのは、アニメならではのものであろう。


しかし、原作でもちゃんと描かれているシーンを、アニメなりの解釈で改変している部分は意外に多い。たとえば単純にカメラの位置を大きく変更している分かりやすい個所はたくさんあって、同じセリフ展開を消化していくのに、アニメスタッフならこう見せますよという絵を提示してくれている。むろん伊達や酔狂で改変しているのではなく、より優れた映像・演出を見せようと言う努力の賜物であって、それが大きな効果を発揮しているところに、この作品の惚れ惚れするような”うまさ”がある。


今回のAパートは、見てて震えが止まらなくて、CMに入った時はほぼ放心状態になってしまった。三橋をエースにいただく西浦ナインの、チームの結束を改めて認識する場面だったわけだが、何気ない練習風景の連なり、交錯するセリフ、そして高く舞い上がった白球等の描写を通して、言葉で語られる以上の万感の想いが高まっていく演出は、まさにこれぞアニメーション! といった感じで、じつに見事だった。コンテ・演出だけでなく脚本まで担当した満仲勧氏の手腕なのだろう、素晴らしかった。




・試合風景


そんな、映像化の”うまさ”が、いよいよもって爆発するのが、やはり試合のシーンということになるわけだ。緊張の走る野球風景を臨場感あふれる表現力で描きだすその手腕は、もう本当にゾクゾクする。細かいプレーのひとつひとつを、遠近法を存分に活用した奥行きのある舞台描写と多様なアングルで見せる工夫が、いちいちカッコよくてもうたまらない!


ひとつ難点を上げるとすれば、試合運びのテンポでしょうか。尺の問題もあるかもしれないけれど、ちょっとスピードが早すぎて、ついていくのが大変だったのではないかな。とくに気になったのが、泉が先制タイムリーを打った時と、阿部の盗塁を大地が刺せなかった時。ほんの一瞬のシーンの中でしゃべるには、セリフの量が多すぎるわけで、しかしセリフを削ることができないのだから、それならアニメーションを少しスローモーにしたほうがありがたかったと思う。


とくに先制の場面、自分は原作を読んで、ココで泉に惚れたので(笑)、「ちょっと遠いか?いい、流す!(うろ覚え)」みたいなスペシャルかっこいいセリフが、アニメではよく聞き取れないままに一瞬で過ぎ去ってしまったのが、けっこうショックだった。たとえばベタだけど、泉の顔をアップで映してそこで独白させるとか、あるいは映像自体をスローモーション演出にするとかして、セリフをしっかり聞かせて欲しかった。細かいからどうでもいいっちゃ、いいんですがw




いやしかし、やはり試合が始まってからの燃え度がハンパない。もう常に興奮で体がブルブルと震えながら、食い入るように画面に見入ってしまった。テンポが早いと感じたのは、キャラクターアニメとして見ようとした場合、ということなので、むしろ野球の描写としては小気味よいリズム感で、かつ十二分に迫力のある描写だったのが、すごく面白く見ることができたと思う。そして、溜めるところはちゃんと溜める、セリフメインの場面ではしっかり語らせるという、メリハリのきいた構成。じつに見事だったなぁ。


次回はきっとまるまる試合描写に費やしてくれるだろうと思うので、渾身のアニメーションを全力で楽しみたい。




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次回のタイトルは「野球シンドイ」。やばい、もう泣けてきそうだw  




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