学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 第2話

主人公パーティそろい踏み




・死地の混乱に切り開く活路


前回に引き続き、何が起こってるんだか分からないけどとにかく逃げる姿を見せるエピソード。メインキャラ6人がそれぞれ3つのルートから活路を切り開き、ついに合流するまでが描かれる。だんだんと状況や敵の性質を明らかにして行きながら、まだ絶体絶命の最中ではあるが、ほんのわずかな光明を見出すことができた。


いちおう今回で、キャラの顔見せと状況を提示するという目的での第1章が完結したということで良いのだろう。いまのところ今作が扱っているのは、暴落する生命の価値と、生に固執する者たちの狂気と葛藤だ。これ自体が視聴者に対し呼び起こす感慨というのはいくぶん抽象的なものであって、短い尺の中で作るドラマ(たとえば映画とか)において表現するのなら十分だが、より練り込まれたストーリー性が求められるテレビシリーズでは、これだけでは余りにも物足りない。


まず第1話・第2話で、視聴者の心を掴んで劇の中に引き込ませるのには大いに成功しているので、次回以降、より一歩突っ込んだテーマ性のあるドラマを見せてくれることに、期待がかかる。次回タイトルを見る限り、たぶんやってくれるでしょう。




・くせのあるキャラクターをどう転がすか


いまのところ主役の6人の中に、どうやら誰からも好かれるまともな性格の人間はいないように見える。オタクの平野コータや、武士みたいな毒島冴子が最も良心的な心根の持ち主に見えるが、コータは頼りがいがあるのか無いのかよく分からないし、毒島はポーカーフェイスすぎて何を考えているのかよく分からない。残りの4人は主に悪い意味で自己中心的で刺々しい内面を抱え込んでいて、この危機的状況にあってそんな内面の棘が剥き出しになっている。


自分は、もちろん死地なんて経験したことはないが、それでも人間というイキモノをもう少し信頼しているので、こうやって人間の持つ汚い面を強調する作劇というのは実はかなり嫌いで、違和感を覚えたりする。そういう意味では「Angel Beats!」での、音無の過去に関するエピソードのようなお伽噺的な作劇のほうがけっこう好きで、まぁこのどちらにリアリティを感じるかは人それぞれだろうけれど、今作は自分の嫌いな傾向性をこそ前面に押し出そうとしているように見えるので、好みに合わない可能性が高そうだ。それでも非常に面白いので、見入ってしまうのだけれど。


この手のドラマのひとつのテンプレとして、見るからに優等生な言動のキャラが登場して、その優等生の価値感が否定されるところにドラマ性を求める傾向があったりするけど、今作の場合その役目を負わされるキャラが誰になるのかとか、ちょっと気になる。あるいは最終的にこの作品の結論が、人間を肯定するか否定するか(そんな問題を突き付けてくれるかどうか)も興味深い。


その展開の好き嫌いは別にしても、今作がただのパニックホラーに留まるのではなく、そこから人間の本質へと辿りつこうと模索するなら、これは大いに注目に値する。面白いだけでなく、深く考えさせてくれる作品になることを望みたい。そのためには、なかなかくせのあるキャラクター陣をどうやって動かすか、その点が見どころになってくるのは間違いないだろう。この6人が織りなすドラマの展開に要注目だ。


もし、ドラマが色恋メインに展開していって、あまり思索と葛藤を生まないドラマになってしまったら、ちょっとどころではなく肩を落とすと思う。そんな展開になる可能性はなかなか高いだけに、少し心配だったり。まだまだどう転ぶかは分からないので、第3話を心待ちにしよう。




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それでは、今回は以上です。



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