学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 第12話(最終回)

なんだ、普通に良い最終回だったではないか!w




・最終回感想


録画してたものを見たときには、すでにツイッター上などで今回の感想をポロっと書いていらっしゃる方々がいて、恐らくさっぱり未完結のまま最終回を迎えてしまった展開に対して残念がる声が多かったように見えたので、本当に中途半端なトコロで盛り上がりきらないまま終わっちゃうのかと想像していたのだけど・・・


まぁ、ストーリーに区切りがつくわけがないと言うのは重々承知していたし、原作未完のアニメで中途半端なトコで終わるのはどの作品でもやっていることだから、あとは一応のクライマックスらしいものを見せてくれれば問題ないわけで、その意味においては実にうまく幕を引いたように思う。絶望的な状況を演出しての脱出行はクライマックスに相応しい盛り上がり方だったし、ED突入時の演出は苦難の中に生の悦びを見出す主人公たちの清々しさとカッコよさを強く印象付けるもの。またED曲も良かった。じつに良い最終回だったと思って、失礼だけどすごく意外だったw


ただCパートはいらないな。色んなところで何度か言及してきたことだけど、自分はCパートで本編のそのままの続きをやるのが大っきらいで、今作は毎回のようにその嫌いな演出を行っていたので辟易していたのだけど、今回も同じことを思った。Cパートのセリフでは終幕に似合うようそれらしいことを発信してはいたけれど、あのショッピングセンターは意味が分からない。恐らく原作の展開上、大きな意味を持つ場所なのかもしれないけれど、アニメではそれについて(記憶が確かなら)何も言及してはおらず、アニメ単独で見た場合には不可解。2期への期待を煽る演出でもないし。


ED絵を引いて行ったところから突然、婦人警官が登場する演出は好きだったけど。こういう奇抜なものを見せるのなら、それにきちんと意味を持たせたセリフ回しなり映像演出なりを、その後のシーンでやって欲しかった。その1点だけが、本当に些細な欠陥。こんなどうでもいい傷以外は、ほぼ満足の行く最終回だった。




だって、これだけ良いアクションを見せられたらもう何も言えないよ。冒頭の核爆発が、あまりに絶望的な余韻を響かせる良い演出で、しかも紫藤のおバカさんがバリケードぶち破ってくれたおかげで局地的な地獄絵図が描かれることにもなったわけだが、そんな生死の狭間で、自らの意志でもって戦う人間たちが、いかに凛々しく美しいか。それを主人公たち7人だけではなく多くのサブキャラクターも交えて描き切ってくれた。


人間は、こんなにも野蛮で、こんなにも美しいイキモノなのだ。敵を容赦なく叩きのめして行く彼らの姿は、悪鬼のような醜さと、天上人のような高貴な輝きを同時に備えている。まさに、悪魔と神とを併せ持った神、アプラクサスの使わした使徒として、彼らは戦い、生き、そして死んでいった。彼らの額にはたしかにしるしがあった、アベルを殺したカインのしるしが!


 なぜなら、多くの人々が ―― 中には私のそばで死んだものも少なくなかったが ―― 憎しみも憤りも殺戮も殲滅も、相手には直接関係ないのだという悟りを感じているのを、私は見ることができたのだから。
 否、相手も目的もまったく偶然だった。根本の感情は、どんなに激しいものでも、敵に向けられてはいなかった。その血なまぐさいしわざは、内心の放射にすぎなかった。新たに生まれうるために、狂い殺し滅ぼし死なんとする、内的に分裂した魂の放射にすぎなかった。
 巨大な鳥が卵から出ようと戦っていた。卵は世界だった。世界は崩壊しなければならなかった。
 (ヘッセ『デミアン』より)





・シリーズ感想


さてシリーズ感想だが・・・。ここであまり多くを語るのはやめておこう。いま何かを書いたところで、それはすでに前回までに書き連ねてきたことの繰り返しにしかならない。


一応、自分の期待していたテーマが、思索のきっかけは散々与えられてはいたけれど、かといって満足に語られたわけではなかった、ということだけを述べておきたい。私個人としてはこれまでに何度か、劇中の個々のシーンから思索めいたものを引き出すことをしてきたが、葛藤や思索を視聴者一般に行わしめるには、テーマ性があまりにもエンターテイメント性の内に隠れすぎていたし、作り手もあまり小難しい論議を演出したくなかったのであろう。それでいてちょくちょく権威を挑発するようなシーンが散見されたのは、苦笑せざるを得ない部分ではあった。しかし全体的には、あくまでパニックホラーでありかつ爽快なアクション活劇として、体感的な快楽を重視した作品であったのは、しれがとても面白かったのだから大いに成功だったと評したい。


あとは劇中で語られている「世界の終わり」なる単語が、主人公たちを見ているとどうしてもそれほどの緊迫感が感じられなかった面はあった。これは今後の物語の中でより真に迫る描写がなされているのであろうから、もしアニメ2期が製作されることにでもなれば、その時に期待しておこう。そういえば恋愛ドラマも中途半端だったね。これも続きは原作を読め、ということで。


なんにせよ、当初はまったく何の期待もしていなかった(むしろホラーが大の苦手なので敬遠していた)今作が、第1話で大きな衝撃をもたらし、以後ここまでまったくペースを落とすことなく最上級のエンターテイメントを提供し続けてくれたことは、今期アニメの中でも大きな存在感を放っていた。過激なシチュエーションに臆することなく冒険心溢れるアニメーションに仕上げてくれていた、スタッフの妥協を許さない姿勢が、これだけ秀逸な作品に結実した良い化学反応を起こしていたのだと思う。見事だった。



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もし私が、今作にどんなテーマ性を期待していて、どんなことを考えながら視聴していたのかが気になる方は、まとめページから過去のレビューを参照してください。


まとめページはこちら↓
http://coffeemonster1224.blog47.fc2.com/blog-entry-344.html


それでは、これにて以上となります。どうもありがとうございました。


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