そらのおとしもの f (フォルテ) 第2話「驚愕!天使は馬鹿(キョニュウ)だった!!」

今回はいくらなんでもひどすぎw




・正規版OP追加!


先週の滅茶苦茶なネタOPに差し替えて、いよいよ正規版OPがお目見えだ。私服で飛ぶイカロスの姿に悶えつつ、清々しい曲に乗せた今作らしい映像表現に安心して見れた。ラムネを渡して行くところ、キャラを絞っていたのは意図してのものだろうね。そはらたちが脇役扱いでちょっと泣けたw


曲については、一度聞いただけではなんとも・・・。何度も聞くうちに頭に染み込ませていきたい。こういうタイプの曲を聞くと、自分の脳がいかに橋本由香利に侵食されているかが、よく分かる。橋本さんは特殊な曲を書かせても巧いけど、そらおとOPのようないかにも王道なアニソンも、ありきたりっぽく聞こえるんだけど、一発で耳に残る強烈なインパクトを残す。まるでカーペンターズみたいな人だと思う。


とはいえ、まずは作品の雰囲気によくマッチした(もちろん変態的な意味では無く)、好感触のOP曲。メロディを口ずさめるようになるまで、そう時間はかからないだろう。




・アストレア登場


今回は、局地戦闘用エンジェロイド・タイプΔ(デルタ)・アストレアがいよいよ本格参戦だ。仰々しいコードネームからはいかにも脅威となりそうな印象を受けるが、その戦闘能力をまるでいかせない馬鹿っぷりに、大笑いさせられるドジっ子キャラだった。福原香織の演技をまともに聞くのは、自分にとってはたぶん「らきすた」OVA以来。これから存分に堪能させていただこう。


しかし、「戦闘・電算・感情」という3つの特性を三角グラフで解説してくれるニンフの説明は異様に分かりやすかったが、この説明無い方が、素直にドジっ子として受け入れられたんじゃないのかなと、思ってしまうよw いくら搭載コンピュータが馬鹿だからと言われたって、兵器としてそれはオカシイだろうってツッコミが成り立ってしまうのは、設定として大いに問題だと思う。「アストレアはドジっ子」と言われれば素直に納得して笑っていられる視聴者も、「馬鹿は仕様です」と言われたらいらぬ疑問を持ってしまうわけで。


しかしシナプスとは奇怪なことをするものだ。天使の特性が戦闘力、知能、感情の3つに分類できるということはつまり、戦闘や知能と同程度に、感情を重視しているということだ。むろんロボット開発では感情なるものが最も開発に苦労するであろうことは我々人間にとっても明白だから、開発者が感情プログラムの進化を高らかに謳うのはよく理解できるけれど、それならその3つの特性(=使用目的)ごとに特化したエンジェロイドを作れば良いはずで、とくに戦う機能と愛玩機能(なのかな、感情は?)を同時に搭載する意味が分からない。


この奇怪さはしかし、エンジェロイドというものの存在を、シナプスの住民がどのように考えているのかを推測する重要な手掛かりだ。例えばただのオモチャに過ぎないのなら、愛くるしい感情表現力を有する天使に、知能を削ってでも無駄に最高レベルの戦闘能力を持たせたって、何もおかしくはない。アストレアは兵器としては壊滅的に使えないものであっても、萌えたり嗤ったりして楽しめると言う点にこそ、彼女の存在意義があるかもしれないのだから・・・。


現に、智樹のすぐ目の前に武器を振りかざして登場しておきながら、あそこまで見事にしくじるなんて、あまりにダメすぎる。智樹抹殺という目的にはまったく向いていない人選だし、それどころかどんな状況でもミッションをクリアすることは出来ないに違いなく、だからイカロスとニンフは余裕綽々にお茶を飲んでいた。アストレアを派遣した張本人は、この様子を最高のコントとして馬鹿嗤いしながら、彼女が失敗してトボトボと帰ってきたらこってりとおしおきを加えるに決まっている。
……籠の鳥は、いついつ出やる?




・秘儀、六道地獄


煩悩消滅のため厳しい修行を繰り広げた智樹が、それでも煩悩の力に屈することで会得した必殺技・六道(りくどう)地獄。映像からは六道のなんたるかを彼がさっぱり理解していないさまがよく分かるが、大学でちょっとだけ仏教を勉強したことのある身としては、ツッコミどころ満載で爆笑してしまったw


六道とは、劇中でも説明されていたけれど、煩悩を抱えて悩み苦しむ衆生がめぐる生命の境涯のこと。正確には十法界(10種の生命状態)のうち、仏道修行を行わない者がめぐる下位の六つの法界のことを、六道と言う。我々が生きている今も生命状態がこの六道をぐるぐると入れ替わり立ち替わり現ずるとも言われるし、また生命の活動する世界そのものを六つに分類する場合もある。


六道も含む十法界には以下のようなレベルがあって、下の方から順に、このような構図になっている。

地獄(じごく)・・・周囲のすべてを苦しみと捉える生命状態。不幸の真っただ中

餓鬼(がき)・・・飢えに苦しむ生命状態。あるものが欲しくてたまらなくて、それにばかり捉われている様子

畜生(ちくしょう)・・・畜生とは動物のこと、すなわち考えに冷静さを伴わず、目先のことばかりに捉われる境涯

阿修羅(あしゅら)・・・怒りの生命状態。他者を攻撃しようとする心

人(にん)・・・平静で落ち着いた生命状態

天(てん)・・・歓びに満ち溢れた生命状態

  ↑ここまでが六道

声聞(しょうもん)・・・仏の教えを聞く人々。四諦八正道の教えを学び阿羅漢果(あらかんか。清く正しい生命で、二度とこの世に生まれ変わらない状態)を得ることを目指す

縁覚(えんがく)・・・独覚ともいう。人里離れた森林などにこもって、独り悟りを得ることを目指す

菩薩(ぼさつ)・・・仏の教えを学ぶだけでなく、それを人々に広く説き広めようと活動する。六波羅密(ろくはらみつ。空の思想を理解するための6種の修行法)を行じて仏の悟りを得ることを目指す

仏(ぶつ)・・・究極の真理を悟った人、およびそうした生命状態。ファンタジー的な特徴を様々に持つ言わば最終形態だが、ようは思想を完成させた指導者のことか。こればっかりは仏教徒じゃないと分からない(というか仏教徒にも分からないかも)。



という感じで、この10個に分類される生命状態が、ありとあらゆる衆生にもともと備わっていて、修行によってより高い境涯を拓いて行くのが仏教、とくに大乗仏教と呼ばれる思想の目的だ。


今回智樹は、煩悩を消滅して上位の生命状態を体得しようと決心していたのに、エンジェロイドの色香やエロ本の誘惑、そして心の中にいるじっちゃんの後押しもあって、六道に留まることを選択したという話w 現実主義的人生観が持て囃される現代では、「これが本当の生き方ナンダヨ!」みたいな熱いパッションで語られれば大いに同意してしまいかねない、作品テーマ的に非常に大切な決断だったりすると思うのだけど、それを全力でギャグネタにしてくるのが今作の素晴らしいところw


ちなみに仏教では、よく輪廻転生で生まれ変わりを説くと思われているけど、それはもともとバラモン教からの思想。バラモン教では、死んでは生まれ変わって、というサイクルを延々と繰り返しているという死後観だったのだが、そもそも人が生きているこの世界のすべての事象が苦しみの原因だと考えたお釈迦様は、この世界に二度と生まれ変わらないことを理想とし、そのために煩悩を捨てる必要があると説いた。歓びと幸福の生命状態である「天法界」までもが煩悩と迷いの境涯として六道の中に含まれているのは、そういう理由がある。


これが、初転法輪(最初に人々に説いた説法)で語られた、仏教のもっとも基本的な理念だ。そしてそこで目標とされる「成仏」とは、死んで極楽に行くことではなく、文字通り”仏”に”成る”こと。すなわち煩悩を捨てて空を観察し、悟りをひらく(=思想をその生命のうちに完成させる)必要がある。仏教とは、なんともペシミスティックな思想なのだ。


※授業で習ったことを、ろくに確認もせずに記憶だけで書いています。とくに仏教を生で信仰され勉強されている方々には、鼻で笑いたくなるような内容でしょうが、どうかお許しいただきたい。




・イカロスの進化


・・・っと、ついつい暴走してしまったw 智樹の六道地獄なんとかはこれで十分理解していただけたと思うので、もっと重要な部分についての言及を。


まぁ1期から見ていた方には自明のことだと思うが、イカロスの進化っぷりには大いに驚かされたのが今回のエピソード。以前だったら、言葉で語られることはその人の本意であり、その言葉通りに命令を遂行することが自分の役目だと信じて疑わなかったイカロス。そんな彼女が、いまではすっかり、言葉の裏に隠された相手の真意を、表情や言動から読みとることができてしまっている。


この言葉と感情の差異は、1期でイカロスが本気で悩んでいた部分で、「人は嘘をつくものである」という定義をどう解釈してよいか、四苦八苦していたのが印象に残っている。感情を備えたニンフが嘘の言葉の裏に切ない感情を隠していたこともあって、対照的な二人のエンジェロイドの姿に胸を締めつけられたものだった。


今回イカロスは、まぁエロ本は一度燃やしてしまったけれど、その後でちゃんと智樹の様子を観察し、言葉には表れてこない彼の感情を読みとって見せた。最後に智樹が「余計なことしやがって」と涙するシーンに胸を打たれる。


しかしこうなってくると、智樹が禅寺に修業に行くきっかけのひとつとなった、”色気づいたイカロス”の絵が、たんに萌えエロシチュやギャグパートの導入としてではなく、本当に感情が芽生えてきているという何よりの証左になってくるだろう。また、第1世代のエンジェロイドは搭載できる能力が限られているというニンフの解説も、イカロスが感情を会得していくことによって、逆説的に今作の設定の不備を浮き彫りにさせるファクターとなるだろう。イカロスというエンジェロイドの特異性や、もちろん智樹というダウナーとの不思議な接点についても、現段階で表沙汰にされている設定の裏に、それを覆す驚きの設定が潜んでいることを予感させる。


Cパートでの、再起動中のアストレアの発言、そしてそれを突き止める守形英四郎のこれからの行動に、よく注目しておこう。




・EDについて


で、パンツが飛んだ1期2話の伝説に対抗して、「放送開始直前に、複数のテレビ局から、怒られて」まで投入した(?)ED映像は、なんとエロ本祭!!


・・・いや、これはさすがに引いたw ごめんなさい、「そらおと」で初めて、拒否反応を示すくらいに酷いネタと出会ってしまったw 各地のお祭りを巧みにオマージュした発想は面白くはあったけれどね。しかし、パンツが飛んだあのEDに比べれば、映像も曲もインパクトが足りない。やはり、伝説はやすやすと塗り替えられないからこそ伝説なのだった。





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それでは、今回は以上です。


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