それでも町は廻っている 第2話「セクハラ裁判が大人気」

やはり過剰演出がうまく作用してるなー




今回もすごく面白かった。どうやら第1話よりも先にこっちの話数を作ったのだとはサンキョーさんから伺った情報だが、つまりは実質的第1話目としての初々しさと気合いを込めて制作された話数だということで、ほぼ全カットで終始キャラがうねうねと動いているんじゃないかとさえ思うほど。この忙しく過剰に演出された画面空間が、ハンパない中毒性を発揮していた。


原作を一度だけ読んだっきりでも確かに聞き覚えのある会話やギャグネタが散見されて、ストーリーだけでなくセリフ回しもしっかり原作から組み上げて30分間を構築しているのが分かったのだけど、その原作を読んだ時にイマイチ面白味を感じられなかったネタが、アニメになって大いに笑ったり興奮したりして楽しめるようになっているのは、前回の記事でも書いた通り。原作を楽しめなかったのは私自身の姿勢の問題であって、シャフトがその独特の解釈論に従ってこうして映像化してくれたことによって、すんなりと作品世界に入っていけるように仕向けてくれているのは素晴らしいことだと思う。このアニメを見て、改めて原作漫画を読んでみたいと思わせる作品だ。




今回改めて思ったのが、今作がじつに舞台セット的な空間の中で進行しているドラマだということ。喫茶シーサイドであれば、店の内部に加えて、店舗前面のわずかな道路と、階段と2階、これがほぼすべてだ。商店街の中にあるという設定を、いちいちセリフで言及されないとつい忘れてしまいそうになるくらい、周囲の環境から断絶した空間として描かれている。店の反対側、および隣2軒の先が一切描写されていないから、視聴者はこの喫茶店を、実際にある店舗としてではなく、演劇舞台の上に前面だけが組み上げられた舞台セットのような感覚で眺めることになる。


あるいは今回登場したおマワリさんとの遭遇シーンも同じで、設定上は歩鳥がエンジン付きスケートボード(何て言うの、あれ?)に乗って走っているわけだが、画面からはそれほどの舞台の広がりは感じられない。言って見れば、最初から舞台の上に警官が立っていたところへ、舞台袖から歩鳥が颯爽と登場した、というイメージだ。


このようにアニメーションの空間を演劇舞台的に限定するのは、「月詠」のころから見られたシャフトの伝統的な演出であるのは言うまでもない。もう何年にもわたって様々な作品を作り続けてきたにも関わらず、こうして公開された新作アニメを、やっぱりシャフトだなぁと認識できる最大の要素が、この舞台空間の虚構化であると思う。とくに今作の場合は、まさに喜劇が舞台上で演じられているように演出することによって、前述のように漫画ではピンとこなかった私のような視聴者に対して、広く門戸を開放する効果を発揮してくれているように思う。


映像の派手さ、音響の効果、あるいはストーリーやギャグネタのテンポなど、アニメならではの要素が多分に付随していることに加えて、今作がシャフト作品であるというその事実が、それだけで大きなアドバンテージとなっているように見えるし、またそう錯覚させてしまうだけの作品に仕上げている。今後もこの調子で大いに盛り上げていってもらいたい。




それから、今回はババァメイド長役の櫻井孝宏のセリフがぐっと増えたけど、うん、その、声優ってすげぇと改めて思ったw 全然違和感ないなぁ。小見川さんの歩鳥もだんだん馴れてきた感じで、むしろ泣きの演技は、ぐちゃぐちゃに顔をゆがませてブサイクに泣いて見せる歩鳥ならではの涙声を素晴らしく演じていたのには感心させられた。この起用を正解だと思えるひとつの判断材料を、まずは今回しっかりと提示できていたと思う。小見川さんの声はこれまた中毒性のあるものだから、こうやって次第に脳みそを侵食されていくのがたまらないなw




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それでは、今回は以上です。


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この記事へのコメント

アルルカン
2010年10月15日 10:20
ロートルメイド・ウキはOPの時にメニューを掲げる顔や閉じる仕草が男前過ぎます!きっとお若い頃は男よりも男らしいイケメンだったことでしょう。


千葉さんのお巡りさんが良かったです。キャラが既に千葉さんの為にあるかのようでした(笑)
おパゲーヌス
2010年10月15日 11:31
>アルルカンさん
店長、今回あった回想シーンの中ではまだ女性らしい見てくれでしたけど・・・。男勝りなカッコいい女、だったのが、年齢とともに女性性の部分が剥落して、男性的なお人になってしまったのでしょうか。なんか、年を取った忍野メメみたいに見えてしまいますw

千葉繁の演技を新作アニメで聞けることになるとは、望外の喜びでしたね。今後も期待しておきましょう。

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