海月姫~くらげひめ~ 第1話「セックス・アンド・ザ・アマーズ」
やはりノイタミナ枠はすごいよ。
・注目せざるを得ない作品!
今期の恐らくアンカーを務めるであろう新作アニメはノイタミナ枠から。なぜ木曜日にアニメが集中するのかひっじょーに不満で憤懣やるかたないのだが、始まってしまったものは仕方が無いいし、それがとにかく面白かったのだから感謝しなければなるまい。監督に大森貴弘、シリーズ構成に花田十輝、制作はブレインズベースに、主演が花澤香菜ときたら、これは見ないわけにはいかないし、期待するなという方が無理だ。
第1話の印象としては、まずノイタミナという枠の雰囲気によくあった作風だなということ、少女マンガ的なキャラクターデザインや瞳の描き方などがちょっとだけ鼻につくけれど、とにかく良く動くしキャラの演技も素晴らしく、適度にデフォルメを交えながらのコミカルな演出がじつに心地よい、非常に高品質かつ十分なエンターテイメント性を備えた作品になりそうだと思った。
現実的な恋を諦めて趣味の世界に没頭するオタク女子の姿をちゃんとブサイクに描きながら、そのヒロインが次第にリアルな人生を生きるようになり、なおかつ恋を通して魅力的な女性へと変身を遂げる。そんな物語を当然のように想定し得るわけで、それはもう女性視点・男性視点を問わず、また媒体の区別なく何度も換骨奪胎が行われ繰り返し描かれてきた物語ではあろう。
だがアニメーションというジャンルにおいては、ブサイク女子が顔のパーツは変わらないのに、恋する表情になることで途端に魅力的な女の子に見えるようになる、という変化を、他のどんな媒体よりも効果的に表現できると思う。実写ではどうしたって、ヒロインの魅力を視聴者に納得させるには最初から美形の女優を起用せざるを得ず、しかしそれではブサイク時とのギャップを演出しきれない。その点アニメは、服や髪型を変えるとか化粧を施すとか、そういった表面を取り繕う変身ではなく、ただ表情だけによる魅力の劇的変化というものを、実写ではとうてい不可能なレベルで表現できる。それだけでも、この手のドラマをアニメで作る価値があるというものだろう。
今回こうして改めて解釈される新たなシンデレラストーリーを、珠玉のアニメーションを通じて観賞できることを、心から楽しみにしたい。・・・って、まだそんなドラマになるとは分からないけどね。
・蔵之介の衝撃
それにしても、今作がそのへんの凡百のシンデレラストーリーと決定的に異なるのが、王子様役である蔵之介クンの圧倒的な存在感、というか、存在の違和感だろう。
最初に登場したその瞬間から、どこの異星人ですかってくらいに場違いな美しさを体現していた彼は、ファッションをことごとく避けていた月海にとってはあまりに衝撃的な姿に見えたに違いなく、そんな主人公の受けたショックを視聴者がちゃんと追体験出来るだけのキャラクターデザインだった。ギャグマンガ的キャラクターとして描かれていた尼~ズの面々とははっきりと「住む世界が違う」のだということを、ビジュアルだけで有無を言わさず納得させてしまうほどの存在感。そのファッションセンスは、モノを知らない自分にとっては綺麗でも素敵でもなくただ珍妙なだけに見えたが、しかしこれははっきりと、カッコいいと思えた。またそんなインパクト十分なキャラクターだったからこそ、そのあとの月海の慌てっぷりも大きな説得力を備えていたのは、間違いないだろう。
ところでところで。私は女装少年が大好きである。それも、ショタと同一視されるような”男の娘”ではなく、変装をしていなければすぐに男性だと分かってしまうような、ちょっと美形なだけでそれ以外はごく一般的な男子が女装しているのが、大好きなのだ。
そういう意味で、蔵之介クンは非常に自分の趣味に合うキャラクターだった。ちょっとどころでなくケバいので、清楚系が好みの自分には直球ど真ん中という具合にはいかなかったけれど、しかしショタ属性ではないちゃんとした女装少年を真面目に描いてくれていて、しかもそんな女装っ子が主役で恋愛ドラマをやるかも知れないという。脇役の域を出なかった木下秀吉@バカテスよりも、ずっとずっと期待したいキャラクターだ。
これがエロゲーだったら、美少女たちに囲まれて同じ寮で暮らすことになり、性別がバレないように日々多大な努力を払って生活してゆく・・・とかいうことになりそうだが、そこは女性向けのドラマであるから、彼がどのような役割を演ずることになるのかは分からない。ひょっとしたら、肝心の場面(恋愛描写とか)では男キャラとして通すことになる可能性も高いと思うのだが、こればっかりは今後の展開を待ちたい。
ともあれ、純粋にアニメ作品としても、またキャラの設定に関しても非常に心惹かれるものがあった今作。次週以降も楽しみに視聴したい。
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それでは、今回は以上です。

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・注目せざるを得ない作品!
今期の恐らくアンカーを務めるであろう新作アニメはノイタミナ枠から。なぜ木曜日にアニメが集中するのかひっじょーに不満で憤懣やるかたないのだが、始まってしまったものは仕方が無いいし、それがとにかく面白かったのだから感謝しなければなるまい。監督に大森貴弘、シリーズ構成に花田十輝、制作はブレインズベースに、主演が花澤香菜ときたら、これは見ないわけにはいかないし、期待するなという方が無理だ。
第1話の印象としては、まずノイタミナという枠の雰囲気によくあった作風だなということ、少女マンガ的なキャラクターデザインや瞳の描き方などがちょっとだけ鼻につくけれど、とにかく良く動くしキャラの演技も素晴らしく、適度にデフォルメを交えながらのコミカルな演出がじつに心地よい、非常に高品質かつ十分なエンターテイメント性を備えた作品になりそうだと思った。
現実的な恋を諦めて趣味の世界に没頭するオタク女子の姿をちゃんとブサイクに描きながら、そのヒロインが次第にリアルな人生を生きるようになり、なおかつ恋を通して魅力的な女性へと変身を遂げる。そんな物語を当然のように想定し得るわけで、それはもう女性視点・男性視点を問わず、また媒体の区別なく何度も換骨奪胎が行われ繰り返し描かれてきた物語ではあろう。
だがアニメーションというジャンルにおいては、ブサイク女子が顔のパーツは変わらないのに、恋する表情になることで途端に魅力的な女の子に見えるようになる、という変化を、他のどんな媒体よりも効果的に表現できると思う。実写ではどうしたって、ヒロインの魅力を視聴者に納得させるには最初から美形の女優を起用せざるを得ず、しかしそれではブサイク時とのギャップを演出しきれない。その点アニメは、服や髪型を変えるとか化粧を施すとか、そういった表面を取り繕う変身ではなく、ただ表情だけによる魅力の劇的変化というものを、実写ではとうてい不可能なレベルで表現できる。それだけでも、この手のドラマをアニメで作る価値があるというものだろう。
今回こうして改めて解釈される新たなシンデレラストーリーを、珠玉のアニメーションを通じて観賞できることを、心から楽しみにしたい。・・・って、まだそんなドラマになるとは分からないけどね。
・蔵之介の衝撃
それにしても、今作がそのへんの凡百のシンデレラストーリーと決定的に異なるのが、王子様役である蔵之介クンの圧倒的な存在感、というか、存在の違和感だろう。
最初に登場したその瞬間から、どこの異星人ですかってくらいに場違いな美しさを体現していた彼は、ファッションをことごとく避けていた月海にとってはあまりに衝撃的な姿に見えたに違いなく、そんな主人公の受けたショックを視聴者がちゃんと追体験出来るだけのキャラクターデザインだった。ギャグマンガ的キャラクターとして描かれていた尼~ズの面々とははっきりと「住む世界が違う」のだということを、ビジュアルだけで有無を言わさず納得させてしまうほどの存在感。そのファッションセンスは、モノを知らない自分にとっては綺麗でも素敵でもなくただ珍妙なだけに見えたが、しかしこれははっきりと、カッコいいと思えた。またそんなインパクト十分なキャラクターだったからこそ、そのあとの月海の慌てっぷりも大きな説得力を備えていたのは、間違いないだろう。
ところでところで。私は女装少年が大好きである。それも、ショタと同一視されるような”男の娘”ではなく、変装をしていなければすぐに男性だと分かってしまうような、ちょっと美形なだけでそれ以外はごく一般的な男子が女装しているのが、大好きなのだ。
そういう意味で、蔵之介クンは非常に自分の趣味に合うキャラクターだった。ちょっとどころでなくケバいので、清楚系が好みの自分には直球ど真ん中という具合にはいかなかったけれど、しかしショタ属性ではないちゃんとした女装少年を真面目に描いてくれていて、しかもそんな女装っ子が主役で恋愛ドラマをやるかも知れないという。脇役の域を出なかった木下秀吉@バカテスよりも、ずっとずっと期待したいキャラクターだ。
これがエロゲーだったら、美少女たちに囲まれて同じ寮で暮らすことになり、性別がバレないように日々多大な努力を払って生活してゆく・・・とかいうことになりそうだが、そこは女性向けのドラマであるから、彼がどのような役割を演ずることになるのかは分からない。ひょっとしたら、肝心の場面(恋愛描写とか)では男キャラとして通すことになる可能性も高いと思うのだが、こればっかりは今後の展開を待ちたい。
ともあれ、純粋にアニメ作品としても、またキャラの設定に関しても非常に心惹かれるものがあった今作。次週以降も楽しみに視聴したい。
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