荒川アンダー ザ ブリッジ×2 第3話「3 BRIDGE×2」

これぞ、大好きな「荒川アンダー ザ ブリッジ」の作風だ!



・2期でもちゃんとあったシリアス展開


前回まで、じつは正直不安だった。というのも、笑えるんだけど真面目なテーマを情感豊かに描きあげてくれた「夏のあらし!」が、2期になってシリアス成分をぐっと減少させ、変わって投入された軽いノリのコメディ(脚本担当はだいたい赤尾でこ)がさっぱり面白くなくてがっくり来てしまった経験を、とくに前回いまいち面白さを感じなかったことから強く連想してしまっていたからだ。せっかく「荒川」1期で急上昇した赤尾でこ脚本の評価を、また第2期シリーズで失墜させてしまうのはじつにもったいないと、ハラハラしながら見守っていた。


ところが今回は、とにかく全体的にシリアス傾向の作劇で(何と言っても、あのリクとニノが喧嘩しちゃうのだ!)、劇の展開そのものに緊迫感があって、その上で帰結したリクとニノの絆、その極上のロマンスにすっかり惹きこまれてしまった。直前に見た「俺妹」のせいで、心の涙腺が緩んでしまったのかもしれないが(笑)、それにしても1期で自分が惚れ込んだ今作の魅力が、ようやく帰ってきたと思って、ホっとした。


ニノの秘密めいた出自が今回も注目されることになったが、このシリーズはこれがメインテーマとなるのであろうか。1期は、資本主義社会において勝ち組と讃えられるリクの父と対決することで、現代社会に暮らす我々が盲信している常識だの価値だのをその根底から突き崩すような問いかけが、発信された物語だった。それを通してすっかり河川敷の流儀に打ちとけたリクが次に向き合うのは、父親のくびきではなく、恋人との信頼であるようだ。


思えば当初、ニノはビジュアル的な可愛さは認められても、コミュニケーションすらまともに出来ない彼女と真面目な恋愛が成立するのか、はなはだ疑問だったことは言うまでもない。1期の頃は、リクが次第にニノに惚れ込んで行く一方、ニノの恋愛感情はその存在自体がUMAみたいなもので、シリーズ終盤になってもリクの顔すら認識していない有り様だった。河川敷から追い出されそうになったときも、リクたちと離れたくは無さそうな態度だったが、あくまで河川敷住人や今の生活環境そのものに愛着を持っているだけで、リクもその一部に過ぎないような印象で、ずっとニノというキャラクターが描かれていた。


それが今回は、なんだか知らないけれど急にニノのほうがリクに心を開き始めたので、びっくりしてしまった。リクの空回りしつつも必死な姿を前にして、彼のことをちゃんと個体として認識した上で大切に想っているのだということが明かされたわけだ。いつの間にそんな進展してたんだか、とにかくリクはそのけなげな労苦がようやく少し報われた感じだ。いや、とても良かった。




・ギャグや描写も秀逸


今回はしかし、全体的に陰鬱な空気で覆われていた分、だからこそ、その中で展開されるギャグのひとつひとつがとても緊張感があって冴えわたっていた。二人の関係が壊れてしまわないかとハラハラドキドキさせながら、その張りつめた空気の中で笑わせられるというのは、古典的な手法だがじつに効果的で、それを見事にやってのけていたのだから「荒川」はさすがだ。もう本当に可笑しすぎて、声を押し殺すのが大変だった。


一方で女性陣によるパジャマパーティーが開催され、ビジュアル的にも非常に見どころのあった今回。やはりアマゾネスじゃ駄目だよ、たとえ露出が多くてもw マリアさんが服を脱ぐときの肉感的な描写、髪をおろすステラの可愛らしいポーズ、そして今回は珍しく主導権を握って色々な表情を見せてくれたP子。しおらしいニノさんの麗しい姿とも相まって、じつに映える絵を見せてくれた。各声優陣の演技も素晴らしく、圧巻の演技力をみせる沢城みゆきと斎藤千和の両名の間に立って、しばしば棒演技と揶揄されることのある小見川千明もその存在感と萌え度では決して引けを取っていない堂々たる立ち居振る舞い。お見事だったと思う。



それと今回は、パジャマパーティーにリクが乱入したシーンでのBGMが、非常にツボだったかな。そもそも今作の音楽担当は、個人的に群を抜いて注目している横山克。応援していこうと心に誓った作曲家で、1期の頃から非常に印象的なBGMを聞かせてくれる。件のシーンは、リクのトンチンカンなプレゼントに対して主にP子が駄目出しをしながら、それでも一応はリクの言い分を聞こうとしている状況。ここでは、1期の頃から何度も繰り返されて耳に残っていたコメディタッチのBGMのアレンジバージョンと思われる曲がかけられており、場のもにょっている空気感(※)をいい感じに演出していた。音楽のチカラで、場の空気感をダイレクトに視聴者に理解させることができていた、ひとつの好例であろう。


※もにょる・・・複数の人物が会話をしている状況において、話題が皆があまり触れたくない部分につい及んでしまったとき、何か言うべき言葉を見つけられずに言い淀む。また、その場を支配する気まずさ、空気感のこと。たぶん。「るいは智を呼ぶ」というゲームでたまに出てくる用語だけど、そのライターさん考案の言葉なのか、それとも出典が別にあるのかは知りません。





さて、次回はもう少し今回の雰囲気を引きずるのか、それともまたギャグに転調するのかは分からないが、どうやら1期と同じようなノリで安心して見れそうなので、期待させていただこう。河童たちがテープの秘密を何か知っているっぽいのも気になるし、もちろんニノさんの過去もすごく気になる。ただ、アマゾネスとか隊長とかのことは、あまり気にならないw





----


それでは、今回は以上です。


にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
にほんブログ村
↑ランキングに参加中です。拍手の代わりですので、読んで良かったとちょっとでも思ったら、クリックしてもらえると嬉しいです^^









荒川アンダー ザ ブリッジ 1000ピース 荒川アンダー ザ ブリッジ 1000-164
エンスカイ

ユーザレビュー:

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 荒川アンダー ザ ブリッジ 1000ピース 荒川アンダー ザ ブリッジ 1000-164 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック