俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第5話「俺の妹の親友がこんなに××なわけがない」

これは、麻奈美ルート突入の予感・・・?




・困った時の兄頼み


今回は新垣あやせ編の完結エピソードとでも言ったところか。衝撃の幕引きを見せた前回に引き続く展開だったが、いっそう衝撃的なAパートの展開に面喰ってしまった。あやせさん、そういうキャラだったのか、女子って怖いなぁ。


いちおう今回は、親バレの時と同様に、オタクへの根強い偏見と不快感を見せる人物を、なんとかして説得し、せめて見て見ぬふりをしてもらいこれまで通りの友人関係を構築するのが、目標地点となっている。それは、本来であれば桐乃自身がクリアしなければならないステージであるのだが、そこはあくまで兄が妹と接することに主眼をおいている今作。桐乃が京介に助けを求め、京介もそれに全力で応じて見せるところに、ストーリーラインの主軸を置いて展開してみせた。


桐乃がぽろっと口にした、「散々放ったらかしにしておいて!」というセリフが非常に印象的だったのだが、そのセリフに象徴されている通り、今作は疎遠だった兄と妹が本当の兄妹として結びつく物語であり、桐乃の成長そのものよりも、それをサポートする京介の物語である。元来は桐乃の物語であるはずのものを、桐乃ではなく京介を主人公として展開するというちょっと変則的な構造が、今作の特徴だ。


それをよく印象付けようとするように、今回は終始、何か困ったことがあるときにすぐ京介を頼る妹の姿をなんども挿入してみせた。また京介のほうも、なんだか執拗に桐乃におせっかいを焼いて見せたが、第1話の頃の兄妹の姿とはまるで雲泥の差があり、これによって、終盤の京介の言説が大きな説得力を持つことになった。




・理屈と感情をどう整理するか


一般人からのオタクへの偏見にどう対処するか。この問題を、今作はすでに2度も、それも似たようなやり方で解決して見せた。すなわち、まず相手の理論武装を突き崩して「納得は出来ないが理解はしよう」という譲歩を引き出し、しかる後に京介が自分の品位を酷く貶めるカタチで相手の意表を突き、混乱のさなかに叩き落として相手の戦意を喪失させる、というやり方だ。


まさか、アニメやエロゲが大好きな我々に対して、一般人はこう騙せ、なんていうノウハウを教授する作品ではないのだから、親バレの時とはもうちょっと異なる手法を見せて欲しかった気はして、そこは少々物足りない。しかし、相手の理屈を突き崩すことはそれなりに想像はできても、相手の感情をどう整理させるかという点については、どういう方法を取ったら良いのかはまったく思いつかない。


今回だって、新垣あやせの理論武装なんてまさに中学生レベルのつたないものだった。京介は警察関係者らしい父親にアドバイスを求めたが、それをするまでもなく、彼は正解に辿りついていたことだろう。しかし問題はその後、あやせのオタク文化への根強い嫌悪をどうクリアすれば良いのか、これははっきり言ってお手上げだ。桐乃の趣味が肯定される以上、あやせの嫌悪も肯定されなければならない。そうでなければ、京介や桐乃の言葉こそ乱暴な押し付けになってしまうであろう。


そんなことは京介は百も承知で、だからこそ彼は、見て見ぬふりをして欲しいと訴えるにとどめたのである。しかしまだ中学生という精神性に加えて彼女の思い込みの激しさが、大人な対応を求める京介の言葉を一蹴してしまった。


これは、真面目に描くとなると大変なテーマだよなぁと思う。今回はそれでも、桐乃と京介の必死の言葉が彼女にも届いたのか、京介の半分本気の”作戦”を見抜いたあやせが、全員の顔が立つやり方でその場を収めることに成功した。言わばこの仲直りは最終的には京介とあやせの共同戦線というカタチでまとまったのであり、そのことが最後にメールの文言によって明かされたのは、ホっと胸を撫でおろすシーンで、うまい展開だった。しかし頑なに嫌悪感を捨てきれない相手の場合だったら、いったい高坂兄妹はどんな決断をしていたことだろう?




例えば自分はタバコが大っきらいないわゆる嫌煙家で、しかも健康被害云々とか本当にどうでも良い、ただ煙の臭いが嫌いなのだというスタンスで、喫煙家の方々に非難の目を向けるような人間である。そんな自分に、一度も煙草吸わないで判断するなとか、円滑な友人関係のためには目をつむって欲しいとか言われても、どう納得しろというのかと思う。こういう人間を納得させるだけの、論理のコペルニクス的転回を見せてくれない限りは、決して越えられない壁だろう。


今作が、その壁を越える方途を示してくれるとは到底思ってはいない。だから、第3話や今回のようなプロットのエピソードをこれ以上繰り返されたら、何も面白味は無いであろうと思う。今後はこの手の話題は、桐乃が本当の自分らしさを輝かせていくためのひとつのファクターにとどめ置いて、次回からはまったく毛色の異なる物語で、大いに盛り上げてくれることを期待したい。




・ともあれ、麻奈美ちゃん正ヒロイン化への夢は続く


京介のヒロイン誰なのよ問題について。前回の様子から、あやせさんが一気に正ヒロイン候補へ名乗りを上げたと思ったが、あっさりそのフラグを折ってくれて、ひと安心したw これで、田村麻奈美ルートはしっかり生き残ったわけだ。


と思っていたら、なんと次回は麻奈美メインのお話になるっぽい? 生き残っているどころか、メインヒロイン級への格上げ(もとい、復帰)が確実ではないか! これは期待せざるを得ない!


とにかく麻奈美ちゃんは、画面に映っているだけで幸せを運んでくれる天使のような存在。そんな田村麻奈美を、次回は心ゆくまで、存分に堪能させていただこうではないか。




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それでは、今回は以上です。


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この記事へのコメント

2010年11月01日 01:12
おパゲーヌスさん、こんばんは。

>第3話や今回のようなプロットのエピソードをこれ以上繰り返されたら、何も面白味は無いであろうと思う。

同感ですね。今のとこまだ、全然楽しめているのですが、これ以上同じ構造の話を見せられると…って感じですね。
次回、真奈美が「オタクなんてクズよ」とか言い出したら桐乃の前に私の方が心折られると思いますのでw

そうはならず、京介とのラブコメ展開になった時のおパゲーヌスさんの感想を是非とも読ませて頂きたいので、そういう今までと違った展開になるよう祈ります。

では、失礼いたしました。
おパゲーヌス
2010年11月01日 03:14
>カニメガネさん
こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

親バレと友バレ、どちらも深刻かつ重要なイベントなので、桐乃がこのふたつを京介のチカラを借りながら乗り越えなければならないのは、作品としての宿命ではあったでしょうけれど、いかんせん展開がそっくりな上にスパンが短すぎましたね。展開はこれ以外どうせいと言えるのか分からないのでいいとしても、せっかくなのでもっとふんだんに下地を作っておいてから、この展開を見せて欲しかった気はしますかね。

逆にいえば、さすがにこの手のエピソードをさらに積み上げるなんてことは無いとは思うので、今後はじっくりまったりと、京介と桐乃や麻奈美とのニヤニヤシーンを、描いて行ってくれると信じています^^

それと、カニメガネさんの記事で自分のトコロの言及をして下さり、どうもありがとうございます。いったいこの記事のどこをどう読めば「どうして京介がこんなにカッコよく見えるのか分かった気が」したのか、激しく疑問ですがw でも嬉しいです。こちらもカニメガネさんの記事を楽しみにさせていただきますね。

白米プチョン
2010年11月05日 13:17
一応原作既読組なので、野暮なコメをせぬように気を付けながら・・

京介はオタクに味方してるけど、自身はあくまで無趣味な一般人、そんな変則的な立場だから父やあやせを冷静に説得する事ができるし第三者だからこその説得力ってありますよね。

そんな京介が
「一般人の俺から見て、オタク連中もそう悪いモンじゃないぜ」と読者(or視聴者)に呼び掛けるのが裏テーマなのかなー、みたいな認識でいます。

今後は逆に、オタク達から揶揄・差別されがちな、あんな文化やこんな文化が登場します。それらを見た京介が一般人的な視点から何を感じるか・・は次週以降のお楽しみですが。
おパゲーヌス
2010年11月05日 17:10
>白米プチョンさん
>「一般人の俺から見て、オタク連中もそう悪いモンじゃないぜ」と読者(or視聴者)に呼び掛けるのが裏テーマなのかなー、みたいな認識でいます。

なるほどー。それにしては視聴者はオタクばっかりな気もしますが(笑)、原作はオタク以外の方も読むのでしょうか? それとも、そうしたテーマをオタク層に発信するところに意義がある感じでしょうか。

>今後は逆に、オタク達から揶揄・差別されがちな、あんな文化やこんな文化が登場します

それは楽しみですね。そんなに視点の広がる作品だとは思いもよりませんでした。キャラに萌えるだけではなく、作品の孕むメッセージ性についても考えながら、視聴していけるよう努力します^^
白米プチョン
2010年11月05日 18:23
原作者さんに言わせると「魅力の再確認」なのだそうです。

呼びかける相手はオタクで合ってるんじゃないかと。笑
コメディ部分も、ネットやアニメ・ゲームに浸かってる人ほどニヤリとできる、あるあるネタが多いですし、
そこへ京介が「理解できねぇ!なんだその趣味!」という素人的な突っ込みを連発するシーンって、自覚のあるオタク視聴者の方がクスッと笑えるだろうし。
んで何だかんだ最後に京介がデレてオタク擁護の熱弁をするという・・
一部女性ファンに兄萌えアニメって言われてる所以もその辺にあるのかなと。

メッセージ性はあまり感じませんが、遠まわしに応援されてるような気にはなりますねー自分は。作者のオタク愛が伝わってくるというか。
おパゲーヌス
2010年11月06日 03:29
>白米プチョン
魅力の再確認ですか、ふむふむ。

作者のオタク熱と言えば、脚本の倉田氏も作中でオタク語りをするのが得意ですよね。二重三重の意味で、オタク愛に溢れてるアニメなのかもしれません。そう言う点からも、「あんな文化やこんな文化」はとても楽しみですね。期待!

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