俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第6話「俺の幼馴染がこんなに可愛いわけがない」

日本シリーズの熱戦が何とか11時過ぎに終わってくれて良かった。ロッテおめでとう。




・これぞ正規ヒロインルート!


第1話の頃から、そのルックスや性格や声、それに主人公との関係性等、ありとあらゆる要素に至高の魅力がぎっしりと詰まっていた田村麻奈実。幼馴染であり、ショートカットであり、メガネっ子である彼女の、今作の恋愛面におけるメインヒロイン化を切に希望していたであろう全国の同盟員諸子にとって、まさに至福の30分間だったのではないだろうか。


とくに山も谷も無く何の変哲もない、完全なる日常風景に終始した今回。この年ですでに熟年夫婦の様相を呈している京介と麻奈実の姿は、ドラマティックさなど微塵も感じられないからこそ逆に、他のどんなカップリングにもあり得ない安定感と安心感があり、まさに貫録といったところ。


地味子と揶揄されるはずの彼女が、ビジュアル的に桐乃にまったく引けを取っていない(むしろ桐乃より輝いているっ!)というのは、キャラクターコンセプトとしてどうなのだろうと思わなくもない(※第2話の記事で触れた件)。とくにアニメとしては、麻奈実の見てくれはもう少しだけブサイクにしたほうが正解だったんじゃないか、などと思ったりもするのだけど、そして仮にそうなったとしても田村麻奈実の魅力はいささかも欠けることはないと固く信じているのだけれど、しかし可愛く描いてしまったものは仕方が無い。彼女の特別な可愛らしさを全力で堪能させていただこう。




・正妻というポジショニング


それにしても、田村麻奈実の極上の可愛らしさ、その破壊力のすさまじさは、これ以上のものが望めないほどだ。ビジュアル面での疑問点はあれど、あくまで作劇上の観点から言えば、麻奈美のひとつひとつのセリフや仕草には、ごくありふれた風景をどんなにか特別に描こうとするか、その作り手の努力がひしひしと伝わってくるし、そうであるからこその魅力をキャラクターが存分に発揮している。


一応今回は、和菓子の味を聞きたくてもじもじしている様子や、一緒に風呂に入ろうと冗談を言いに耳打ちして見せたり、そのあと京介の逆襲にあって大慌てしたりと、いわゆる萌えアニメ的な手法に拠って麻奈実の可愛らしさを描こうとするシーンもあった。だが、そうした可愛さというのは麻奈実でなくても、桐乃や黒猫やあやせにおいても十分に描き得る手法である。しかし麻奈実の場合は、そうした目立って可愛らしく描こうとするシーンでは無い部分においてこそ、その真価を発揮する。ドラマ的に何の重要性も持たないちょっとしたシーン、例えば意味の無いおしゃべりをしたり、お茶を用意したり、京介をじっとみつめながら彼の話に聞き入ったり・・・。家庭的な空間の中で完全に同じ時間を共有するというシチュエーション、少々言葉足らずなセリフの応酬から心の深い繋がりを感じさせる会話、そうした日常風景の中において、麻奈実の正妻属性が大いに発揮されている。そしてそれは高坂家の食卓で、夫の「どうした」という言葉からその言わんとしていることを妻が完全に理解してみせたのと、よく符合するものだ。


むろん、麻奈実と京介の関係をこのように固定しているのは、麻奈実自身の個性だけではなく、京介自身がそれを望んでいるという部分も非常に大きいし、またそんな京介の気持ちを麻奈実もちゃんと理解し同調している。京介は平凡な日常の中に感じる幸福を人一倍強く求めている(それは桐乃ら家族との複雑な関係が根底にあるだろう)し、それを提供してくれる田村家、なかんずく田村麻奈実を心から大切に思っている。そしてそんな京介を支えたいと考える麻奈実は、京介の望むものを望むままに提供しつづける用意があるし、それを彼女自身も望んでいるわけだ。男にとってはこれ以上に理想的な共生関係があるだろうか? もう一歩深い関係に突入したいという気持ちも麻奈実にはあるだろうに、長年付き合い続けてきた余裕からか、生来の性格ゆえか、決して焦らずに待ち続ける麻奈実は何とも健気だ。やはり彼女こそ、京介にとってのヒロインに相応しい。




ただそんな二人の保守的な姿勢のおかげで、作品そのものの恋愛ドラマ的な要素は、当分おあずけか、あるいは全然存在しないまま終わることになるかもしれない。また下手に他のヒロインと強引なロマンスに突入されても困るので、このまま恋愛要素は描かずに終わってくれた方が、麻奈実支持者としては嬉しいかな。


ということで次回はまたドラマの主眼を桐乃に戻して、今度は何を思ったか創作活動に手を出すことになるようだ。兄妹コメディの妙を心ゆくまで味わわせてもらいたい。




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それでは、今回は以上です。


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<追記>



「麻奈美」ではなく「麻奈実」なのね。ついさっきまで気付かなかった。というか変換で「麻奈実」は出て来なかったよ。辞書に登録しておきました。

キャラ名を覚える必要は無い、というのが持論ではあるのだけど、さすがにブログでは間違えちゃ駄目だよねぇ。今、気付いた部分を必死に訂正したけれど、数が多すぎて全部直せたか分からないし、前回までの誤字は訂正を諦めることにします。すみません・・・。





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この記事へのコメント

しずく
2010年11月08日 15:56
付き合ってるというよりもさ、事実婚してるよね?




……さて、ちょっと頭を冷やそうかwww

第一話で、このアニメ見るのはちとイタイ、というようなコメントをさせて頂きましたが、撤回してもいいかもしれません。
まぁ、桐乃周りで起こるドタバタに対する京介の対応は、やはりちとイタイものがありますけれど、それ以外の作劇に関しては概ね面白かったり良かったりといったように感じました。(もしかしたら今期の中で地味に上の方に来るかもです。

で、です。
今回は凄かった。
お前ら付き合う付き合わない以前の問題として「お前らさっさと結婚しろよ」という爺ちゃんの突っ込みが的確すぎた。
なんなのだあの空気感。

取り敢えず桐乃周りのよりもあの二人の行動にのみ焦点を絞った回がもっと見たいと思いましたですね。

ああ、あと。
OPやっちゃったーwwww

それではまた。
おパゲーヌス
2010年11月09日 03:53
>しずくさん
あまり合理的に考えるべき作品では無いのでしょうから、イタイ描写も含めて楽しまなければならないのかなと思っています。ドラマそのものとしては、やっぱり麻奈実のような普通のキャラのほうが作りやすいでしょうから、見る方も安心して見ることができるかもしれませんね。

田村家のレトロな空気感は最高でした。ああいう家族って、ドラマやアニメだとすごく映えるのですよね。原作の良さなのか脚本の良さなのかは分かりませんが、間違いなく映像の見どころはたっぷりとあって、面白かったです。ジジババの二人は神出鬼没すぎるw

OPはもっと暴れて欲しかったとですw 麻奈実回はぜひまた見せて欲しいですね。むしろ最終回は麻奈実とカップリング成立で締めて欲しいなぁ。
クロウ
2010年11月12日 01:24
うーむ。
原作既読者から見るとアニメ版『俺妹』は三話以降から迷走し始めてるんですよね。あやせ編と地味子編は原作二巻の内容なんですが、原作では地味子、じゃない麻奈実編が先で、あやせとの初遭遇もこっちでやるんですがなぜか順逆。そしてあやせ編ラストでの桐乃と京介の結構重要な会話がまるごとカットという何がしたいのかよくわからん感じに。
ちなみに原作では、あやせ説得後に帰宅した京介へ桐乃が、「あのとき叫んだアレ、どの辺まで本心なわけ?」と確認しようとしたり、京介に告白するシーンもあります。動揺する京介を見た後で、桐乃が自分で嘘だと否定してしまうので結局、告白の真偽は微妙なところですが。
白米プチョン
2010年11月13日 07:29
今まで麻奈実に興味なかったのを謝りたくなるくらいの良回でした。

仮に京介が他のヒロインとくっつく事になろうと、麻奈実との関係にはきちんと落とし前を付けて欲しいなと思います。丁寧に描いてくれてるだけに。

麻奈実と京介がお互いに向ける好意のベクトルは微妙に違うみたいだし、
冒頭の友人との会話から、京介は自分の感情に自覚ナシな部分がある様子だし、その辺も解決してくれんのかな、と。


しかし桐乃が居ないだけで、まるで別アニメのように時間の流れ方が違いますね。
おパゲーヌス
2010年11月14日 02:31
>クロウさん
そういう声はよく耳にしますね。大事なシーンをがしがし削っていたりとか? どうしてこのような作り方をしているのか、もうしばらく見守って見なければ分かりませんね。

シリーズ構成上の何か重大な理由があるのか、それとも「かみちゅ」よろしく、放映の都合でカットせざるを得なくて、DVDに完全版が収録されるとか? うーんw

いちおうアニメから入った身としては、そこまでの違和感や不都合は感じないので、かなり楽しめていますけどね。
おパゲーヌス
2010年11月14日 02:32
>白米プチョンさん
興味無かったのですか!では今回の麻奈実を踏まえて、第1話からもう一度見直しましょうかw

丁寧に描いてくれているからこそ、落とし前はきちんと、というのには大いに同意します。今の状態が居心地が良いというのは見ててよーく伝わって来ますが、そこに変化が訪れなければならなくなったとき(具体的には、京介が本格的に恋愛ドラマの主人公になってきちゃった時)、麻奈実という存在がどう扱われるのか。これはしかし、アニメではそこまで描かないかもしれませんね。

>桐乃が居ないだけで、まるで別アニメのように時間の流れ方が違いますね

そっか、麻奈実がのんびりなのではなく、桐乃が慌てん坊なのですね。たしかに黒猫や同級生たちとの絡みでは、それほど目まぐるしい展開にはなりそうにない感じはします。あやせが出てくるとまた忙しくなりそうですがw
白米プチョン
2010年11月14日 17:00
正直言うと麻奈実(ってキーで一発変換すると麻奈美になってしまうのですね)はオタク絡みのドタバタに間接的に手助けをする便利キャラか、桐乃への当て馬かはたまたラスボスみたいにしか思ってなかったもので・・
時々挿入されるほのぼのシーンも、事件と事件の合間の休憩という認識しか・・・いや、今回の話を観て印象がひっくり返り、ごめんなさいという気分になりました。
それにしても途中経過に何が起ころうと誰と付き合おうと、結局老後に一緒に暮らしているのはコイツラなんじゃないかと思える2人ですね。
高坂家、田村家ともに家族の描写も丁寧で、幼馴染み設定に説得力を感じました。

落とし前についてですが、良く考えたら落とし前つけなきゃならんのは桐乃との関係でしょうかw
麻奈実視点で観ると、逆に桐乃がラスボスに見えてきますし。
今回の桐乃描写がお兄ちゃんを取られたくないサインだとしたら、「仲たがいした兄妹が和解する」だけでは話が落ちないのかなーと。
(恋愛ドラマ始める前におまえら兄離れ妹離れできてないだろみたいな。)
製作者の意図する話のベクトルはまだ判りませんし、そこまで話を進めるかどうかも判りませんが。
おパゲーヌス
2010年11月15日 03:08
>白米プチョンさん
なるほど。いや、その解釈でまったく正しいと思いますよ。ただ、それを打ち破ってしまうだけの魅力が麻奈実嬢にあったのが、間違いというか?w 

原作だとどうなのか分かりませんが、アニメの地味子は全然地味じゃなくむしろ可愛くて、そのビジュアルの良さは桐乃という存在を脅かしまくるので、第1話時点から作品としては破綻してしまっているとさえ、感じたものです。今回のエピソードでかなり救われた(即恋人フラグをあえてへし折ってくれた)のは、京介×桐乃の物語としては良かったと思いますね。

さて、すでに第7話の感想を上げてしまったわけですので、よろしければぜひご覧頂けると嬉しいです。
クロウ
2010年11月15日 18:28
あばば、偉そうなこと言っといて原作確認したら俺の発言が一部間違っておりました。正しくは「あやせ編最後の会話がカットされてる」でした。田村家お泊りのイベントは元々原作三巻なので順序変化は起きてません。
誤解を与えて申し訳ありませんでした。
七話の感想とか伝勇伝にもコメントしていきたいです。
おパゲーヌス
2010年11月16日 03:43
>クロウさん
なるほど。まぁいずれにしても、あやせ回と麻奈実回はそれなりに独立性が高かったので、気にはならなかったですよ^^

>七話の感想とか伝勇伝にもコメントしていきたいです。
どうもありがとうございます。読んで頂けるだけで光栄ですが、何か思うところがあればお気軽にコメントしていただけると、こちらとしても嬉しいです。
うどんこ
2010年11月21日 18:45
はじめまして、です。遅ればせながらのコメントで恐縮ですが(BS11視聴なので…)。

>正妻属性

的確な表現ですね!!
私も麻奈実にヤラレました。あんなルックスも性格も可愛い幼なじみ、京介ウラヤマシス…。
おパゲーヌス
2010年11月22日 01:01
>うどんこさん
はじめまして。コメントどうもありがとうございます。

あのルックスは、地味子というあだ名にはまったく似合わないと思うので、良い意味で大失敗だと思いますねw 幼馴染ってわりと恋愛ドラマでは不遇のポジションに収まってしまうことも多いと思うのですが、これだけ「夫婦」って言葉がぴったりくる麻奈実はさすがです。

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