とある魔術の禁書目録Ⅱ 第11話「刺突抗剣(スタブソード)」

この追いかけっこ、たまらない!!




今回もまだまだ、使徒十字(クローチェディピエトロ)をめぐるオリアナvs上条一行の、壮絶な追跡行を描く。このエピソード、本当に面白すぎてどうしようかと思ってしまうw


『眼下の敵』という古い映画がある。第二次大戦中、任務についていたドイツ軍の潜水艦(Uボート)を米軍の駆逐艦が追い詰めようとするドラマで、戦争に臨む男達の悲哀にスポットを当てながら、水の上と下で繰り広げられる緊張感溢れる駆け引きが見どころの作品である。この映画、見たことが無いならぜひオススメしたいのだが、米軍駆逐艦の艦長とUボートの艦長が二人とも相当頭が切れる英傑で、相手の裏の裏をかこうとする両雄の頭脳戦が最高に面白い。


今回のエピソードは、まさにそんな名作映画を彷彿とさせる魅力的な戦略の応酬が見られたことで、ドラマ自体の面白さをすっ飛ばして楽しんでいる自分がいたw なんといっても、携帯電話というかなり制約の大きい連絡手段によって、相手の動きを読もうとして読み切れないもどかしさと、学園都市の広くて複雑に入り組んだ構造がとても良いアクセントとして機能していて、ただ追いかけるだけではない緊迫した頭脳戦を存分に楽しませてくれた。加えて、オリアナと土御門の決戦においてもハッタリを交えたギリギリの戦闘を余儀なくされたりして、無性に興奮するシチュエーションが繰り広げられた。やはり、戦争って楽しいですねww




ドラマのほうがいろいろと突っ込みどころ満載なのは、ある意味で今作の愛嬌と言えるけれども、スタブソードが問題になった第8話以来、かなり顕著な印象。とくに、瀕死の姫神をステイルたちに任せてオリアナ追跡に向かう上条当麻が、どうしてナイトパレード云々について知っていたのか、とか、けっこう致命的なセリフ回しをしていたなぁと思う。ちょうど今この記事を書いている最中に神酒原さんとチャットをしていたので聞いてみたのだが、「禁書は特に、原作のセリフをそのまま使いたがるのがいけないんじゃー。どうせカットするんだから分かりやすくいじってしまえばいいのに」とのことで、1期の頃からまとわりつく問題である、アニメ脚本として融通の利かない点が如実に出てしまったかな、と思う。そういうスタンスでアニメ化しているのだから仕方ないのかもしれないが、その真意は伝わって来づらい。


全体のストーリー展開として、前回・前々回から何度も、危機的状況に際しての当麻の甘さが描写されてきた。今回はそれをステイルによって喝を入れられたわけだが、ここで軍人的な発想のもとに行動するようなキャラになってしまっては、上条当麻の本質が崩れてしまうと思う。彼はあくまで上条イズムを貫きながら、それでいてステイルたちにも納得のいく行動を示して見せることが出来るのか、次回よく注目しておきたい。


今作では何度も描かれてきたことだが、組織に属する人間にとっての固定観念を打ち砕くのか上条当麻のもっとも象徴的なヒロイズムであり、それは敵であろうと味方であろうと関係が無い。土御門の身を犠牲にしてオリアナを追跡することにいまだに難色を示す当麻だが、ではこの魔術師たちのように誰かの犠牲を前提とした合理的な作戦ではなく、発想を根底から覆すような上条当麻なりのやり方を示して見せなければ、彼の正義は絵に描いた餅である。今回も、「ただの間違いで」姫神が傷つけられたことに憤慨してみせたこと(←これは本当に意味が分からない。なぜそんなに怒る?)に象徴されるように、理不尽で子供っぽい着想が目に付く当麻。その彼でしか為し得ないような事件の解決を、期待したい。


どうやらずいぶんと長い尺を取って描かれている現行エピソードだが、この分だと次回にも決着を見るかどうかは分からない。今回ようやく、オリアナとタッグを組んでいるもう一人の魔術師が登場したが、果たしてどのように当麻たちと対峙することになるのだろうか。それと、土御門のハッタリで名前だけでてきた神裂さん、ぬか喜びさせるだけでなく本当に出番があるのかどうかも、楽しみにしておきたい。




そう言えば今回は、じつに珍しく(もしかしてシリーズ初!?)、美琴の攻撃がまともに当麻にダメージを与えることができたw この調子で、これからも良い夫婦漫才を堪能させて欲しいところ。姫神とのフラグを当麻がどう回収するかも、注目しておこう。




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それでは、今回は以上です。


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この記事へのコメント

2010年12月19日 00:15
「眼下の敵」ですか!懐かしいですね。まさに男の映画です。
敵味方でありながら、互いの尊厳を認め合うタイプの戦争映画は、いまや希少になりました。
似た状況を描いても、ペーターゼン監督「Uボート」は、かなり悲惨な後味だった記憶が。
空中戦だけど、R・レッドフォード主演「華麗なるヒコーキ野郎」(1975)が、男たちの対決を描いて、爽やかな作品でした。好きな映画です。
あるるかん
2010年12月19日 02:53
土御門の嘘は西洋魔術師のステイルが東洋魔術について無知だったことからオリアナもそうかも知れないとの推測からの博打でした。満身創痍になりながら魔術を使ったりする豪胆な土御門は上条ばりの主役っぷりでよね!


上条の甘さは歳相応と基本的には一般人だからこそなのでしょうね。まあ何事も捨てきれない優しさもあるのでしょうが、やはり優しさと甘さは別物でしょうね。


ナイトパレードの件は私も違和感がありましたが、まあ先生が泣きながら言ったナイトパレードの単語を聴いたからでは、と好意的に解釈しようと思います。


そういえばシェリーは渡辺明乃さんだったんですね。いい声でしたし、原作通りのお笑い要員のコンビでした(笑)。オルソナとオリアナは名前が似ていて区別がつかなくなり困りますが…
そげぶ
2010年12月19日 10:29
このエピソードは原作では10巻、11巻と初めて2冊に渡って語られる話なんです
だからまあ一巻3話~4話として後2話くらい使うんじゃないかと
ちなみに10話の終盤で11巻のエピソードに入りましたので中盤戦が終わったところですね
法の書編で言えば今からオルソラ教会に乗り込みにいくことろです
おパゲーヌス
2010年12月19日 19:06
>SIGERUさん
コメントどうもありがとうございます。

「Uボート」は翻訳小説で読みましたよ。「華麗なるヒコーキ野郎」ともども、映画は見たことがありませんが、今度ぜひ見てみたいですね。

>敵味方でありながら、互いの尊厳を認め合うタイプの戦争映画

これを日本のアニメでやると、なんだかことごとく、アムロvsシャアの二番煎じになってしまう(そう受け取られてしまう)印象があったりw
おパゲーヌス
2010年12月19日 19:09
>あるるかんさん
「伝勇伝」等でもありましたが、見破られたら絶体絶命というハッタリは、見ていてとても熱いものがありますね。

このエピソードにおける上条さんの一般人っぷりは計算されているモノなので全然OKなのですが、パレードはちょっと擁護するのが苦しいですw 原作のセリフを多少変えることになっても、整合性のある脚本を用意して欲しかったですかね。

オルソラとオリアナの名前が似てるのは激しく同意です。いっそのこと、アクィナスさんとトムソンさん、って呼びましょうかね・・・。
おパゲーヌス
2010年12月19日 19:11
>そげぶさん
はじめて2巻にわたって、というのは、それだけ気合いのこもった長編エピソードということなのでしょうかね。どんな結末を迎えるのか、今から楽しみです。
白米プチョン
2010年12月19日 21:06
オリアナの相方は数話前から声だけ出演してましたが、聞くからにオリアナとは正反対の生真面目タイプで、顔を見せる前からキャラが立っていた気が。

膨大なキャラが出てきてますが、敵も味方もこういう正反対凸凹コンビの絡みが多いですね、禁書。

おパゲーヌス
2010年12月20日 01:08
>白米プチョンさん
相方さん、声だけ聞くともっとオバサンかなと思ってましたが、意外と(?)若い人でしたね。オリアナにおちょくられて、何でもないセリフまで破廉恥扱いしちゃうおっちょこちょいなのが、ちょっと好感が持てましたw

凸凹コンビでの応酬が面白いのはまったくその通りですね。とくに2期は、当麻とステイルのペアがすごくいい味を出していて、へたにラッキースケベを見せずとも、このそこはかとなくBL臭の漂うコンビをプッシュしておけば受けるんじゃないかとか、思ってますw

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