俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第12話「俺の妹の人生相談がこれで終わるわけがない」

タイトル長すぎて入りませんw




・超展開、回避


今回はとうとう、TVシリーズ最終回。真ENDは別に用意されているとの話だったので、過度に気負うことなく視聴に臨むことが出来たのだけど、決して悪くない幕引きだったのでは。思ったよりずっと波乱のある展開だったしw


以前から言及のあった「最後の人生相談」とやら。前回の謝罪パーティー(?)がそれなのだとばかり思ってたら、実はもっと重大な人生相談が控えていた。そういえば陸上も頑張ってたなぁ、すっかりこの設定を忘れていたよ。それだけに、その陸上のために渡米して向こうの中学校に編入されるとか、文字通り予想外の展開に少なからずびっくりさせられて、最終回だからってそんな無理にドラマティックにしなくてもいいのに、とか思ってしまったのだけど。でもずっと前から計画済みだったと聞かされて、その上で前回のエピソードなどを思い起こしてみると、なるほど感慨深いものがある。すぐに離れ離れになると思ったからこそ、前回パーティーを開催して、勇気を振り絞って感謝の言葉を述べたということだったのね。


今回のエピソードの中だけで考えると、エロゲのワンシーンを巧みに伏線として利用して、離別の危機に対する京介と桐乃の温度差を描き、桐乃が腹の中に溜めこんでいたモヤモヤを後から「そうだったのか!」と理解させる演出は良かった。そしてクライマックスにあたる、一時停止中だったゲームが事故で起動してしまい、桐乃の気持ちをゲームキャラが代弁してみせる流れは、素晴らしかったな。そしてその後に京介が、まさかの「行け」と言ったのが好きすぎる。そう、あそこで止めなかったのは(うまく説明できないけど)じつに好きな展開だった。


結局、桐乃がアメリカ行きをキャンセルしたのは、しかし本当に苦渋の決断だったろうな。軽いノリで話していたけれど、関係者各位に謝罪して回らないといけないし、払いこんでしまったお金も全部は戻ってこない。壮大な無駄遣いをしただけという結果に終わってしまった渡米計画は、幸福の代償としてはちょっと大きすぎる。それを京介も分かっているからこそ、それだけの決意で留まってくれた桐乃のことを想ってニヤニヤが止まらないのだろうし、まだまだ続く人生相談に、一瞬たじろぎながらも、全てを受け切って行こうと決意してみせたのだろう。




・生々しい”忍び足”に拍手!


毎回色々と見どころのある今作だが、今回とても好きだったところが、深夜、ゲームを買ってきた京介を桐乃が迎え入れるシーン。友人宅に泊まりに行っているハズの京介を2階の部屋に上げるのに、両親にバレないように行軍していく兄妹の様子が、じつにツボだった。


兄弟のいる方なら、誰しもこんなシチュエーションは経験したことがあるのではないだろうか。とくにもっと幼少時、親に見つかったら小言を言われるような状況で、普段は勝手知ったる我が家がまるで罠のたくさん仕掛けられた迷宮に様変わりしてしまう、このスリル。背徳感と冒険心とがない交ぜになったあの独特の高揚感を、このアニメは実に見事に描き出してくれた。


このシーンに象徴されるように、今作は何でもない日常風景を、ときおり驚くほどの生々しさをもって描いてくることがあって、それが作品の大きな魅力に直結していると思う。そしてそれが、セリフにならないセリフでドラマを進行させるとき(例えば桐乃が、隠していた秘密を打ち明けようとして何度も何度も逡巡する場面など)において、非常に大きなチカラを発揮している。高坂桐乃という、言葉と感情がまるで一致しないキャラクターを描くのに、今作のアニメーションが果たしている役割は大きい。そのことを改めて実感させられるシーンだった。




・トゥルーエンドに期待


さて、3ヶ月間楽しませてくれた「俺妹」の放映はこれにて終了となってしまったが、12話途中から分岐し第15話まで続くというもう一つのルートがいったいどうなるか、早くも楽しみになってくる。


というのもやっぱり、この最終回では満足がいかないよねw 第3話や第11話等でみせたあの勢い溢れる感動は、この無難な最終回では再現できない。物語の最後のクライマックスには、当然、シリーズ中もっともすぐれたエピソードが用意されてしかるべきで、今後配信されるという4話分のエピソードには大いに期待させていただこう。


主にストーリー構成の点で、原作ファンを中心に叩かれることの多かったこの作品。しかし某エンドレスエイトではないが、最後の最後に視聴者が楽しめるようにするための必要な儀式であったと、そのように評せられるようになることを、願っておきたい。


配信版は、もちろん視聴して感想も執筆したいと考えているので、その時にはぜひまた当ブログへお越しいただければ幸いです。




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それでは、以上となります。どうもありがとうございました。


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この記事へのコメント

あるるかん
2010年12月22日 17:57
冒頭の桐野は気味が悪いですね。絢辻編三話の最後辺りの絢辻くらいに…


原作での留学話を改編したものらしいです。やっぱりみなみけやCLANNADみたいに日常舞台にしたものは伝勇伝や刀語のような種とは違う面白さがありますね。


京介の友人のガチホモ疑惑にビビりまくるとこは本気で笑いました。しかも腐女子に勘違いされる始末…。黒猫の意味深な発言。もしかしたら京介とのフラグが立ったのかな?
おパゲーヌス
2010年12月23日 01:08
>あるるかんさん
絢辻さん並みに気味が悪い、というのはうまい表現ですねw たしかに京介と橘純一の感じた違和感は、シリアス度の差はあれど、同種のものであったかもしれませんね。

こうした日常モノは、日常風景に潜む面白さをどれだけ恣意的に切り取るかが重要になってきますから、そのあたり、「俺妹」という作品はとてもうまいですね。

ガチホモ疑惑は自分も大笑いさせられました。腐女子の対象として、ああいうガチムチ系の作品を出したのはどうなんだとは思いましたけどw

黒猫氏は、フラグが立ったと言うよりは、無理やり立てに来ている感じさえします。これからの配信版でどうなるかは分かりませんし、もしかしたら原作ですでに描かれているのかもしれませんが、色々と気になるカップリングですね。
白米プチョン
2010年12月24日 12:46
両親に隠れて云々、のシーンは自分も似たような経験があって共感できました。
言われてみればこのアニメ、「自宅で繰り広げられるドラマ」ならではの描写が各話通してリアルに描かれていたように思います。

とうとう最終回になっちゃいましたね。
先の先まで知っている原作既読者としては、このタイミングで締めるのは難しいんじゃないかな、と思っていたんですが、まさかストーリー分岐とは。
感想は妥当な改変というか・・・その手があったかという気持ちです。うまくまとめて泣ける仕上がりにはなっていると思いました。
(3話に比べると物足りないですかね?)

知ってるだけに「そこは実はこーなるんだよ!」と声高に叫びたい気持ちを抑えつつ、アニメのトゥルーエンドとやらがどう展開するのか期待しながら待ちたいと思います。

個人的に好きなキャラなのが今回ガチホモ疑惑をかけられていた赤城(と妹)で、彼らは桐乃に負けず劣らず倉田脚本向きな性格をしているので、できれば配信版で再登場して大笑いさせてくれないかなぁ、などと思っています。
おパゲーヌス
2010年12月25日 04:20
>白米プチョンさん
自宅ならではの描写は、エピソードとしても、また映像演出においても、かなり意識的に追求されていた印象を1話の頃から持っていましたが、曲がりなりにも最後までそれを描き続けてくれたのが作品の大きな魅力でしたね。OP改変や劇中劇など、細かい部分で非常に多くの労力を割いていたのがひしひしと伝わって来て、とても好感のもてるアニメでした。

「泣けるか否か」で言えば、第3話や第11話のほうが自分は心を動かされました。たぶん、そこで繰り広げられるネタの問題もあっただろうとは思いますけどね。第3話なんて、息子が父親にたいして真っ向からぶつかって行く、自分の好きで好きでたまらない展開だったのでw

原作とアニメの差異については、白米プチョンさんが第8話(アニメ化回)で書き込んでくださったコメントがとても素晴らしかったのが、本当にありがたかったです。原作既読者が、「原作と違うから」というだけの理由でアニメの敵に回る傾向が多々見られる中、原作と違うからこそのアニメ版の意図を読み取ろうとする姿勢に深く感銘を受けました。

そういう意味では、トゥルーエンドが原作通りになるのか、それともまた多少の改変が行われるのかは分かりませんが、世間の既読者の反応や、未読者としての自分の感想とともに、白米プチョンさんのような姿勢でアニメを見ることのできる既読者の意見がとても気になるところです。

ホモ疑惑の彼、赤城くんと言うのですか。そんなに好きになられる兄妹なら、ぜひ映像で見てみたいところですね。ちょっと期待しておきます。
白米プチョン
2010年12月25日 17:42
出番が少ないながら父親もちゃんと性格付けされてますよね。内心では娘を溺愛しながらそれを表に出さずに厳しい父として接するあたり、子供達にも遺伝してんじゃないかと。

3話の息子vs父を思い出しながら思ったんですが、このアニメって桐乃のデレ場面よりも、京介が内に秘めてる本音を吐露しちゃうシーンにホロリと来るなぁと。個人的感想ですけど。
前回も、桐乃のプレゼント以上に、京介の涙のシーンに泣けたし。

そういう意味では例えば、家族の誰にも言えなかった「アメリカに行くな」って台詞を京介に堂々と言わせちゃう場面があったら、それはそれで盛り上がっただろうなと思ってます。
(部屋での兄妹喧嘩の時には行けと言っといて、翌朝のお別れ直前にやっぱり行くなとかでもいいですが)
おパゲーヌス
2010年12月27日 04:32
>白米プチョンさん
お父さんはセリフ以上に態度や表情で演技するタイプですよね。お母さんとはまた対照的で、高坂家の家族はみんな良いキャラをしていますね。もちろんそれは、田村家や黒猫家にも言えますけれど。

いちおうここまで見てきて、京介に共感して泣くことはあっても、桐乃や黒猫のデレ(?)に心を動かされることは、あまり無かったように思います。まぁ、自分が京介と同じダメ長男だというのが、共感ポイントとしては大きいんですがw あくまで今作は、京介が主人公(そしてできれば麻奈実がヒロイン)の作品だと思って見ていました。

京介が桐乃の渡米を止める展開は、それこそ兄妹の恋愛に発展しそうですね。それは「俺妹」にとってアリなのでしょうか?w まぁ、第1話を見る前はずっと、兄と妹が恋人になる作品だとばかり思っていたのですが^^

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