おとめ妖怪 ざくろ 第12話「きき、焦々と」

この時期になると、「あ、来週もある」ってのが何よりの希望に。イカちゃんも終わってしまった・・・。




・突羽根の真の姿


今回はいよいよ神がかりの里へ乗り込んでの、沢鷹(おもだか)との決戦が描かれる。テレポート(?)の直前に総角景の決意表明が入り、ただパートナーや恋仲として行動するのではなく、一人の男としてざくろに相応しい人物になりたいのだと真摯に訴え出た。ヘタレキャラなりの清々しい決意と言うこともできようし、これをもって真に景が人間と半妖・妖人の垣根を越えたと受け取っても良いかもしれない。ともあれ、ざくろを救出するべく、景たち一行はついに神がかりの里へ足を踏み入れた。


このテレポートの最中、ざくろの母・突羽根の介入によって、景だけが違う場所へと飛ばされてしまうことになるわけだが、今回の展開がただ沢鷹の野望を止めるだけには留まらないであろうと予想していたとはいえ、このお母様との対面に関わるシーンはいろいろと衝撃的だった。ここで景は、沢鷹のことを想う突羽根の心に触れることになる。その突羽根はといえば、ざくろがこの里へ連れられてきた直後に出会ったように、また沢鷹自身も言っていたように、生前と変わらぬ姿で座っているのかとばかり思っていた。しかし景が突羽根の部屋に入った時、彼はあからさまに顔をしかめて見せた。恐らくは腐臭か、さもなくば突羽根の本当の姿を見てしまったのだろう。ほんの一瞬だけ差し挟まれた違和感が、本編ラスト付近で百緑の口から種明かしをされた時は、とてもびっくりさせられた。


突羽根のチカラが計り知れないほど強いのは、今回のエピソードにおいて随所で意識させられたことだ。とくに景だけを自分のもとに呼び寄せたということは、彼とざくろがどのような絆で結ばれているかを理解しての行動だったわけで、すると突羽根は死んでもなおざくろのことをずっと見守り続けていたのに違いなく、娘のことも息子のこともすべてお見通しなのだろう。すごい能力だ。


そしてそうなると、沢鷹やざくろに生前と変わらぬ姿を見せている突羽根は、誰がそう見せているのか、という疑問が浮上してくる。彼女ほどのチカラがあれば、百緑も含めたすべての人々に対してその姿を偽ることもできるのではないかと思う。しかしあえて沢鷹とざくろにだけ生前の姿で接するのは、息子たちに対する母親としての愛ゆえか、それとも彼女自身は姿を変えようとはしていないのに、沢鷹が勝手に母親の姿を見誤っているのか?


劇中で起きているこの不可思議な現象が、突羽根のチカラによるものか沢鷹の狂気によるものなのか。それによって、母を里に迎え入れて以後の沢鷹の日々の持つ意味がガラっと変わってしまうような気がする。




・救われる者と救われぬ者


今回は敵味方に分かれて雌雄を決するシーンが何度も挿入されたが、それを通して、救われる者とそうでない者の線引きを行おうとしているような印象を受けた。


たとえば”いづな”達との戦闘だ。いづなは、いづな使いによって使役される存在であり、自分達の生そのものが罪つくりなものであることを自覚しながら、半妖を作るために利用され、罪の無い妖人省の面々を攻撃するのに利用された。そんな悲運から抜け出るには死ぬしかないと言って、涙ながらに殺してくれと語りかける様子は強く胸を打つものがあった。それに対して利劔たちは、いづな使いを攻撃することで、いづな達を解放してやった。


百緑もまた、前々回のざくろや今回の景たちとの接触によって、救われる見込みのありそうな人物である。いづなや百緑の場合の「救い」とは、自身を縛る鎖から解放されることである。いづな使いに縛られたいづな達や、沢鷹という鎖に縛られた百緑が、主の命令や目的とはことなる意志を持って、自らの決断で行動を起こそうとした。その結果として、彼らは呪縛から解き放たれた(もしくはその可能性がある)と言える。


一方で、自らの意志で動こうとしたからこそ破滅への道を突き進んでいるように見えるのが乱杭であり橙橙か。この二人の辿る道は次回を見てみないと分からないが、母が「ただ幸せになって欲しい」と願われたざくろの下に多くの仲間達が駆けつけたのと、母親代わりと言ってよさそうな乱杭から愛もなくただ利用されているだけの橙橙(そして以前の百緑)の対比は、注目しておくべきだろう。乱杭は次回殺されそうだけど、橙橙はちゃんと救われるのだろうか・・・?


もちろん、救われるか否かがもっとも問題になっているのは、沢鷹でありざくろだろう。とくに沢鷹は、せっかく母親の真意を聞かされたけれど、これまでの半生がそう簡単に否定されるはずもなく、長年求め続けてきた母の愛を理解したことが逆に、彼の心を大いに惑い狂わせてしまった。乱杭によって燃やされてしまった自分の屋敷を見ていったい何を思ったのか、そもそもどうなれば彼は救われるのか、まったく予想ができない。ざくろの覚醒と、それに伴うドラマの推移を見守りたい。




それにしても、今回のアクションはまた良かった。剣戟の鋭い光や音に、たまらない切迫感がある。薄蛍に雪洞・鬼灯の三人も、あの木の枝でどうやって戦っているのかは分からないが、利劔や丸竜も交えてちゃんとしたチームとして戦っている様子がよく出ていて感慨深いものがあった。それに、太ももに武器を忍ばせておくなんて、かっこよすぎるw



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それでは、今回は以上です。


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