海月姫~くらげひめ~ 第10話「愛とぬるま湯の日々」

今回面白すぎw ミシンかける千絵子さんがツボでした




・話を聞かない蔵之介の暴走


クラゲドレスを実現させるために、蔵之介は月海や千絵子を巻き込んで、いよいよ計画の着手に取りかかる。さぞや素晴らしいドレスを作り上げるかと期待していたのだが、蔵さん、着るのが専門ってそれは無いww


本当にもう、蔵之介は滅茶苦茶だなぁ。人の話は聞かないし、案だけ出せば勝手に実現できると思ってるし、実作業では壊滅的に役立たずだし。ぜったい、B型に違いない。生来の楽天的な性格や、大金持ちのボンボンということもあって、蔵之介の人間的欠陥がひっじょーに目立ったエピソードだった。しかしおかげで、今作のコミカルな作風にはいよいよ磨きがかかり、極上のエンターテイメントとして結実してゆく様は見事。また、良くも悪くも物語の先導役であり推進剤でもある彼がいるからこそ、この作品は成立している。王子様であるはずの蔵之介を完璧超人として描かずに、むしろ「こいつとは友達になりたくねーな」などと思わせているあたりが、今作の提示する魅力的なキャラクター像の秘密のひとつなのかもしれない。




・シリーズ屈指の面白さ


今回は脚本も映像も、いつも以上にキレの良いコメディに仕上がっていて、毎回面白い作品ではあるが、シリーズ中でも屈指の面白さを誇る回だった。


ミシンをかけるときの千絵子さんの絵がもうとにかくツボに入ってしまって、そこだけずっと見ていたいくらいに面白かったのだけど、そのままの勢いでドレス作りの様子を楽しめたのが最高だったなぁ。白い布の上に転がって「斬れ!」とか、どんだけ頭悪いのかとw いや、ドレスの作り方なんぞ知らないけれど、せっかく買ってきた布を失敗するのが目に見えているアバウトさで裁断し始めるとか、本当にあり得ないでしょうw せめて布と一緒に、初心者向けの洋裁のハウツー本も買ってくればよかったのに。


月海の描写もとっても笑わせてもらった。ちょっと久々に、ここまで濃いオタクっぷりを見せてくれた気がするのだけど、この子のスイッチの切り替わりもじつに面白くて、蔵之介のネックレス(母の形見!)を引きちぎってお手を拝借!ってシーンは、あまりのカッコよさ(=ギャプの面白さ)のために膝を何度も打ち鳴らして笑ってしまった。このあたり、花田脚本の持ち味が大いに発揮されていた場面なのだろうな。素晴らしかった。もちろん、仮にこれが脚本の良さだとしても、その持ち味を最大限に発揮させる映像と音響があってこその面白さであるから、今作は本当に、良いスタッフに恵まれてると思う。



・蔵之介と修の差とは


月海は前回、修のことをふっ切ったようにも見えなくは無かったのだけど、やはりいまだに引きずっているらしい。もしこれが初恋なら当然だろう。月海の精神状態の激しいアップダウンは、一丁前に年頃の女の子らしいトコロを見せてくれている。


しかし今作が月海と蔵之介を主人公に据えた、シンデレラストーリーを模した恋愛ドラマなのだとすれば、現時点での彼女たちの関係性はちょっと奇異だ。全何話なのか分からないのだが、もし全11話なら、早くも次回が最終回となってしまうけれど? 2クール目に突入するのか、それとも「青い花」よろしく、メインであるはずの二人が正式に恋を自覚する前で物語を終えてしまうのか。いずれにせよ、現時点でこの作品が、月海の物語であると同時に鯉淵修を主人公とした物語でもあって、交わりそうで交わらない二つのストーリーが並行して進んでいるのは確かだ。


そんなストーリー構成の問題とは別に、月海のフィアンセ候補と看做される修と蔵之介の二人の対比が、今後のドラマの進展における重要な鍵となってくるかもしれない。


今回、修はうかつにも月海との幸せな将来を夢想していたけれど、もし今、彼が月海に誠意を持って告白したら、即座にカップルが成立してしまうと思われる。月海が修のことを思い出すたびにフラフラしているのを見ると、早く誤解を解いてくっついてしまえと、つい応援したくなってしまうくらい、二人は純粋に(かどうかは知らないけどw)、両想いの関係になっている。


それに対して蔵之介は、月海にとっては男性の範疇に入っていない。いや、いちおうは男性であることを意識させられるシーンもあるにはあるのだが、だからといってそれは、テレビや写真の中のアイドルに本気で恋が出来るわけではないのと同じように、月海にとって蔵之介はどうしたって雲の上の存在に見えてしまう。あるいはクラゲだ。クラゲに感じる絶対的な魅力と蔵之介の美しさは、月海の中で比較的近しい位置を占めている。クラゲも蔵之介も、どちらもぞっこん惚れ込むほど美しいが、恋の対象にはならない。


蔵之介は、自分のような輝かしい人間が月海のようなみすぼらしい少女に恋をすることなど、恥ずかしいことだと思っている。けれどもっと恥ずかしいのは、彼が童貞であり朴念仁である兄に、恋の土俵では完敗してしまっている点だろう。月海が蔵之介に恋愛感情を抱くには、だから、天地の開きのある二人の格差が縮まり、月海程度の女の子でも十分手が届くくらいの位置に、蔵之介がやってこなければならないだろう。そのために、蔵之介が雲の上から地上に降りてくるのか、それとも月海を雲の上に引きあげるのか。もしちゃんと描かれる余裕があるのなら、そのあたりの展開の如何を注目していきたい。




それにしても修は、いよいよ毒蜘蛛の罠に引っ掛かりそうになっているなw 稲荷は稲荷で、健気な修の姿にちょっと目を丸くしていたけれど、この二人がくっついて幸せになるなんて展開、ちょっとイメージできないぞw 果たしてどうなるのか。次回を楽しみにしたい。




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それでは、今回は以上です。


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この記事へのコメント

あるるかん
2010年12月24日 02:58
刀語を観賞していたら危うく見逃すところでしたよ…たらーっ(汗)
いや、鳳凰も右衛門左衛門もカッコいいですからねぇ。ああいうニヒルの中に熱さを秘めた漢は大好きなので、あらためて考えると甲乙つけたがいですから…


千恵子さんは他のオタクたちと比べると趣味自体は上品そうですし、スペックも一番高そうですね。

修さんのマジ泣きを見るとやっぱり女狐には勿体無いですね。もう童帝ですよ。修さんも月海も付き合っちゃえばいいのに。あと、花森さん何気に酷い。
おパゲーヌス
2010年12月25日 03:55
>あるるかんさん
刀語見てたのですかw 鯉淵修って、鳳凰や右衛門左衛門に(比較的)似てなくもないかなぁと思うのですが、やはり童貞にはあのような漢らしい振る舞いは難しいのでしょうか。童貞をバカにしすぎな点は、「海月姫」のあまり好きになれない部分ですw

だからって、「童帝」は無いwww ネーミングセンス秀逸すぎです、お見事!

修と月海は本当に、なんだか応援したくなってきますよ。花森さんが、月海をはじめそれぞれのキャラクターをどう見ているのかという点は、着眼点として面白そうですね。

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