バクマン。 第10話「10と2」
盛り上がって来た!
・目標へ向かって
今回は、手塚賞の反省会から二人の長所と弱点を洗い出し、服部担当と本格的にタッグを組んで、一段上の目標を設定して動き出すエピソード。いよいよ漫画家への道筋が明確に見えて来ると同時に、乗り越えなければならない課題も分かって、ドラマが大きく動き始めた。いままでも着実に歩を進めてきた二人の歩みが、少しづつ足早になっていき、いよいよ駆け足で突き進む様相を呈してきた。俄然、盛り上がってくる!
サイコーとシュージンは、どう贔屓目に見ても環境や状況的に恵まれ過ぎているのは確かで、このあたりは今作のいかにもフィクション然とした要素ではある。けれど、とくに漫画のような創作の分野においては、環境や状況などこれっぽっちもプラスにはならないのだというシビアな現実主義がこの作品の底辺には横たわっていて、それがこのドラマを最高に面白く見せていると思う。最初はサイコーたちの仕事場や家族・友人関係を見て、こんな生まれならそりゃ漫画家になるわ、などと思ったけれど、実際に創作の壁にぶち当たってそれを乗り越えている二人の姿を見ると熱いものが胸に込み上げてくる。
こと漫画に関しては、順調そうな、そうでもないような、なんとも宙ぶらりんな状態が今の二人だ。これまで完成させた二つの作品は、ひとつは月例賞の最終候補にさえ残らず、もうひとつのものも厳しい現実の前に芳しい成果を出すことが出来なかった。それらの失敗を踏まえて挑戦した”ジャックらしい作品を”との試みは、なんと「全部面白くない!」。
これらの試みは、すべて失敗という結果である。彼らなりに努力し、カタチにして、着実に成長してはいるけれど、漫画は売れなければ、読まれなければ何の意味も無い。勝ったか、負けたか、二つに一つしかない世界だ。明るい色調で描かれていても、二人の活動は連戦連敗でここまで来ている。
しかし、いよいよ二人は、服部担当のバックアップのもと、勝ちにいく戦いをしようと身構えているのだ。これまでの経験を踏まえ、どうすれば勝てるのか、その方途をようやく見出した。バクチを打つと言ってはいたが、勝てる見込みが無ければバクチにさえならない。いよいよここからが、二人にとって本当の勝負の始まりだ。
・見吉うぜー!
晴れてシュージンの彼女の椅子に収まった見吉さん。シュージンたちの邪魔をしないと公言したハズだったのに、なんかでしゃばりすぎじゃないか?www
健気で可愛いのはいいんだけど、男の戦場に土足で上がり込むような真似に見えて、あまり今回の見吉の行動は好きじゃない。サイコーとシュージンがストイックに夢にのめり込める場であった仕事場に顔を出して、デートに誘ったり世話を焼いたり亜豆にいらんこと言いそうになったりと、まるで二人を世俗の快楽に溺れさせる悪魔の所業に見える。だいたい亜豆を仕事場に誘おうと電話するとか、もしサイコーが亜豆を呼びたがってると受け取られたらカップル破綻だよ? どう責任とるのか!w
見吉に男をメロメロにするだけの魅力が少し乏しくて(スタイルはとっても良かったけどw)、シュージンが女にさほど興味無いというのが、とても大きな救いだ。もし見吉が亜豆並みの美貌の持ち主だったら、サイコーもシュージンも、気になって漫画どころではなくなるだろう。もしこのまま見吉が二人の間に入り込んだら、きっと二人の築き上げてきた夢への架け橋を、土台から腐敗させる原因になりかねないと思う。
もちろん、フィクションだからそこまで冷酷な視点に立った男女関係は描かないとは思うけれど、いずれにせよ、二人の夢のために見吉さんにはもう少し大人しくしていて欲しい。次の作品の締め切りが思いっきりバレンタインデーにかぶってる件、果たして彼らの関係にどう影響するか・・・?
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それでは、今回は以上です。

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・目標へ向かって
今回は、手塚賞の反省会から二人の長所と弱点を洗い出し、服部担当と本格的にタッグを組んで、一段上の目標を設定して動き出すエピソード。いよいよ漫画家への道筋が明確に見えて来ると同時に、乗り越えなければならない課題も分かって、ドラマが大きく動き始めた。いままでも着実に歩を進めてきた二人の歩みが、少しづつ足早になっていき、いよいよ駆け足で突き進む様相を呈してきた。俄然、盛り上がってくる!
サイコーとシュージンは、どう贔屓目に見ても環境や状況的に恵まれ過ぎているのは確かで、このあたりは今作のいかにもフィクション然とした要素ではある。けれど、とくに漫画のような創作の分野においては、環境や状況などこれっぽっちもプラスにはならないのだというシビアな現実主義がこの作品の底辺には横たわっていて、それがこのドラマを最高に面白く見せていると思う。最初はサイコーたちの仕事場や家族・友人関係を見て、こんな生まれならそりゃ漫画家になるわ、などと思ったけれど、実際に創作の壁にぶち当たってそれを乗り越えている二人の姿を見ると熱いものが胸に込み上げてくる。
こと漫画に関しては、順調そうな、そうでもないような、なんとも宙ぶらりんな状態が今の二人だ。これまで完成させた二つの作品は、ひとつは月例賞の最終候補にさえ残らず、もうひとつのものも厳しい現実の前に芳しい成果を出すことが出来なかった。それらの失敗を踏まえて挑戦した”ジャックらしい作品を”との試みは、なんと「全部面白くない!」。
これらの試みは、すべて失敗という結果である。彼らなりに努力し、カタチにして、着実に成長してはいるけれど、漫画は売れなければ、読まれなければ何の意味も無い。勝ったか、負けたか、二つに一つしかない世界だ。明るい色調で描かれていても、二人の活動は連戦連敗でここまで来ている。
しかし、いよいよ二人は、服部担当のバックアップのもと、勝ちにいく戦いをしようと身構えているのだ。これまでの経験を踏まえ、どうすれば勝てるのか、その方途をようやく見出した。バクチを打つと言ってはいたが、勝てる見込みが無ければバクチにさえならない。いよいよここからが、二人にとって本当の勝負の始まりだ。
・見吉うぜー!
晴れてシュージンの彼女の椅子に収まった見吉さん。シュージンたちの邪魔をしないと公言したハズだったのに、なんかでしゃばりすぎじゃないか?www
健気で可愛いのはいいんだけど、男の戦場に土足で上がり込むような真似に見えて、あまり今回の見吉の行動は好きじゃない。サイコーとシュージンがストイックに夢にのめり込める場であった仕事場に顔を出して、デートに誘ったり世話を焼いたり亜豆にいらんこと言いそうになったりと、まるで二人を世俗の快楽に溺れさせる悪魔の所業に見える。だいたい亜豆を仕事場に誘おうと電話するとか、もしサイコーが亜豆を呼びたがってると受け取られたらカップル破綻だよ? どう責任とるのか!w
見吉に男をメロメロにするだけの魅力が少し乏しくて(スタイルはとっても良かったけどw)、シュージンが女にさほど興味無いというのが、とても大きな救いだ。もし見吉が亜豆並みの美貌の持ち主だったら、サイコーもシュージンも、気になって漫画どころではなくなるだろう。もしこのまま見吉が二人の間に入り込んだら、きっと二人の築き上げてきた夢への架け橋を、土台から腐敗させる原因になりかねないと思う。
もちろん、フィクションだからそこまで冷酷な視点に立った男女関係は描かないとは思うけれど、いずれにせよ、二人の夢のために見吉さんにはもう少し大人しくしていて欲しい。次の作品の締め切りが思いっきりバレンタインデーにかぶってる件、果たして彼らの関係にどう影響するか・・・?
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この記事へのコメント
ちなみに一番にっちもさっちもいない辛いものと言えば漫画『ベルセルク』ですね、主人公は強いですが、鬱展開が半端ないです…
あと『君が望む永遠』も辛いですね。
見吉の空回りっぷりが失笑を不禁得(きんじえず)ですね(右衛門左衛門風)。
内助の功になる日はくるのでしょうか。
あんなエロボディですが中3なんです。
それでも休日もいそいそと内助の功ぶりを見せるとか・・・、原作ではもっと先の行動なんですけどね。それと彼女の存在は他3人にとって非常に大きい存在になることを覚えていて欲しいです。
>しっかり連載までに至るのに苦労するほうが観るほうも楽しい
まさに仰る通りで、今回のエピソードはその楽しさ、身震いを体験させてくれましたね。それに加えて今作の目標設定の仕方がじつに秀逸で、いついつまでに賞を獲るとかアニメ化するとか、自分たちでぐいぐいとハードルを高く設定していってくれるのが、たまらなく熱いです。序盤の頃には、随分と冷めた夢の追いかけ方をする作品だなぁと思っていましたが、すっかり情熱的な作劇にシフトしてくれているようです。
>nationwiseさん
矢作さんの演技がきいてますか、ほうほう。中3であることは忘れていませんよ^^ むしろ中3だからこそ、ちょっとキツい書き方をさせていただきました。
>彼女の存在は他3人にとって非常に大きい存在になる
それは楽しみですね。期待させていただきます。