レベルE 第６話「Dancing in the trap!!」
ギターうまくなってるｗｗｗ
今回のエピソードは、カラーレンジャー編の第２幕。場所を山形に映し、中ボスのクラフト魔人も出てきていよいよクライマックス突入かと思いきや、まだまだひねりを加えるのが『レベルＥ』の流儀。チカラを手に入れて調子に乗った小学生たちと、鍵を死守せよとの言明を受けたカタブツのクラフトが、ガチンコの対決をするところが今回のエピソードの華だろうなと予想していたが、クラフトの冷静な反応や鍵を解除するパスワードの設定等、こちらの予測を外したいまいち盛り上がり切らない展開に、ニヤニヤ笑いがとまらない。
王子は本当に、楽しいことが好きなのだなぁ。ありがちな設定だけど、幼少時から一国の第一王子として丁重に扱われてきた分、本当の意味での友達や遊び仲間を持てなかったというのが、彼の不思議な言動に反映されているのかもしれない。以前のドッキリ企画も含めて、彼の仕掛けるイタズラが当事者を困らせたり怒らせたりするだけでなく、社会的立場を越えたナマの感情を剥き出しにしてはしゃぎ回るように仕向けているのは、明白だ。
今回の主役である５人の小学生たちも、現代社会の悪弊か、はたまた彼らの年齢がそうさせるのか、もはやガキんちょの頃の純真無垢な、周囲の目を気にしないで何かに没頭できる遊びを見出すことが出来ず、かといってなにか価値的な勉学や創作に打ち込めるほどには大人でもない、中途半端に情熱を持て余している様子であった。ある者はひたすら暴力と弱い者いじめに精を出し、あるものは無気力無感動な表情でゲーム画面に没頭、またある者は大人ぶって色恋沙汰に見境なく手を出している。そんな彼らが、常識はずれな王子の言動に憤慨し、振りまわされ、それまで見せなかったようなたくさんの表情を垣間見せるようになっていくとき、その変化をこそ王子は楽しんでいるのかもしれない。
王子は、一人の王子様であるという時点で、地球人が異星人に対して抱くのと同じくらいの異物感を、彼の本国の市民達からすでに投げかけられていたと思う。つまり、彼は二重の意味で異星人なのである。その異星人としての彼ができることは、自分を異星人だと思っている人々を観察・分析し、自分がその輪の中に入ろうと努力することであった、そして部下たちが無意味にカブトムシなぞを研究している時に彼は、自分以外のすべての知的生命体を対象に、種々の実験に取り組んでいた。それが、彼のイタズラであり、また友達を作ろうとする意志の表れなのではないか。王子が、自分に対して容赦ない敵意を向けてくるクラフトや筒井雪隆をことさら身近に置いておくのは、それだけ彼らが、ナマの感情を見せてくれるからだろう。
仮にそんな意図があるなら、いや無くても全然問題ないんだけど（笑）、王子が選んだターゲットである小学生たちが次第に感情表現がストレートになって行く様は、確かに彼の実験が成功しつつあるということである。そして、最初は常識的思考と無感動を表明していた子供たちが、次第に王子の用意したアトラクションに子供らしくのめり込んでいった今、今度はその子供たちの無邪気な興奮を、嫌らしいやり方で打ち砕いて見せようとするはずだ。そうしたときに子供達が見せるであろう表情や反応にこそ、天才である王子ですら容易には想定しきれないエンターテイメントがきっとある。子供たちの心の奥底からいかにして貴重な表情を掴みあげてみせるのか、王子の仕掛ける巧妙な罠の詳細を楽しみにしたい。
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今回のエピソードは、カラーレンジャー編の第２幕。場所を山形に映し、中ボスのクラフト魔人も出てきていよいよクライマックス突入かと思いきや、まだまだひねりを加えるのが『レベルＥ』の流儀。チカラを手に入れて調子に乗った小学生たちと、鍵を死守せよとの言明を受けたカタブツのクラフトが、ガチンコの対決をするところが今回のエピソードの華だろうなと予想していたが、クラフトの冷静な反応や鍵を解除するパスワードの設定等、こちらの予測を外したいまいち盛り上がり切らない展開に、ニヤニヤ笑いがとまらない。
王子は本当に、楽しいことが好きなのだなぁ。ありがちな設定だけど、幼少時から一国の第一王子として丁重に扱われてきた分、本当の意味での友達や遊び仲間を持てなかったというのが、彼の不思議な言動に反映されているのかもしれない。以前のドッキリ企画も含めて、彼の仕掛けるイタズラが当事者を困らせたり怒らせたりするだけでなく、社会的立場を越えたナマの感情を剥き出しにしてはしゃぎ回るように仕向けているのは、明白だ。
今回の主役である５人の小学生たちも、現代社会の悪弊か、はたまた彼らの年齢がそうさせるのか、もはやガキんちょの頃の純真無垢な、周囲の目を気にしないで何かに没頭できる遊びを見出すことが出来ず、かといってなにか価値的な勉学や創作に打ち込めるほどには大人でもない、中途半端に情熱を持て余している様子であった。ある者はひたすら暴力と弱い者いじめに精を出し、あるものは無気力無感動な表情でゲーム画面に没頭、またある者は大人ぶって色恋沙汰に見境なく手を出している。そんな彼らが、常識はずれな王子の言動に憤慨し、振りまわされ、それまで見せなかったようなたくさんの表情を垣間見せるようになっていくとき、その変化をこそ王子は楽しんでいるのかもしれない。
王子は、一人の王子様であるという時点で、地球人が異星人に対して抱くのと同じくらいの異物感を、彼の本国の市民達からすでに投げかけられていたと思う。つまり、彼は二重の意味で異星人なのである。その異星人としての彼ができることは、自分を異星人だと思っている人々を観察・分析し、自分がその輪の中に入ろうと努力することであった、そして部下たちが無意味にカブトムシなぞを研究している時に彼は、自分以外のすべての知的生命体を対象に、種々の実験に取り組んでいた。それが、彼のイタズラであり、また友達を作ろうとする意志の表れなのではないか。王子が、自分に対して容赦ない敵意を向けてくるクラフトや筒井雪隆をことさら身近に置いておくのは、それだけ彼らが、ナマの感情を見せてくれるからだろう。
仮にそんな意図があるなら、いや無くても全然問題ないんだけど（笑）、王子が選んだターゲットである小学生たちが次第に感情表現がストレートになって行く様は、確かに彼の実験が成功しつつあるということである。そして、最初は常識的思考と無感動を表明していた子供たちが、次第に王子の用意したアトラクションに子供らしくのめり込んでいった今、今度はその子供たちの無邪気な興奮を、嫌らしいやり方で打ち砕いて見せようとするはずだ。そうしたときに子供達が見せるであろう表情や反応にこそ、天才である王子ですら容易には想定しきれないエンターテイメントがきっとある。子供たちの心の奥底からいかにして貴重な表情を掴みあげてみせるのか、王子の仕掛ける巧妙な罠の詳細を楽しみにしたい。
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この記事へのコメント
すいませんちょっと反論を。おそらく清水と横田の事でしょうけど奴らは表現の仕方こそ乱暴ですけど根は良い奴らですよ。赤川に対するアレはお笑いにおける突っ込みですのでいじめ等とは全くかけ離れたものです。
基本根は良い奴らですよ。
コメントどうもありがとうございます。
根が良い奴でも、そして本人にその気が無くても、他人を傷つける暴力（肉体的にも、精神的にも）をふるってしまうことは往々にしてあります。いじめ、といっても程度が色々とあるとは思いますし、赤川くんも言うほど深刻な精神状態ではないので、彼らの仲が健全な友人付きあいの一環であることに異論は無いのですが、かといって見ていて気持ちの良いものではなかったなぁというのも、個人的な感想としてはありますね。小学生のころ、やはりああいったカタチで、自分も誰かに暴力を働いたり、逆に傷つけられたりした経験がありましたので。
その意味でも、王子の用意したゲームを通じて、赤川が次第に態度がデカくなっていったり、そんな赤川をある面では頼りにしたり共感できるようになっていく清水たちの様子が、とても微笑ましく思えます。