ギルティクラウン 第12話「再誕:the lost christmas」

ガイが意外とピンピンしてたのはご愛嬌^^


公式サイトだと副題は「the lost christmas」。どっちが正しいのか分からないので、とりあえず劇中表記を採用。でも「the lost christmas」のほうが合ってたようにも思える。


・・・と思って副題を「再誕:temptation」にしたのですが、おなじ英語タイトルは7話でも使われてたので、やはり公式サイトのが正しくてTV放映時のテロップはミスってことでいいのかな。とりあえず「the lost christmas」で表記しておきます。


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反政府組織の活躍をスタイリッシュに描く鮮やかなアクションドラマはいったん鳴りを潜め、SFと言うよりはむしろ魔法や精神世界の領域に足を踏み入れたようにも見えた第12話。封印されたシュウの記憶がよみがえると同時に、シュウとガイ、そしていのりのモデルとなった少女・マナの三人が、どういったかたちでロスト・クリスマスに関わっていたのか、その事件の一端が明らかとなった。


いかにも最終回然としたエピソードに仕上がっていた今回。いや、恙神涯を主役として進行してきたこれまでの物語においては、たしかにこのエピソードが最終回だったのだろう。ガイからシュウへと主役のバトンタッチを行おうとしてきた全12話の物語と、それ以前の、アニメでは描かれることの無かったガイだけの物語が、ここで幕を引いた。正直、ガイがどれほどの決意でマナのもとにやってきたのか、我々はそのすべてを知ることはできない。けれど、親友の手にかけられて、愛する者とともに死ぬことができた、ひとりの騎士の雄姿。それが誇らしげに描かれていたことを、この目に焼き付けておけばそれでいいのだろう。


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ロスト・クリスマスとはいったい何だったのか。二人の少年の視点を通して語られるだけでは、とてもその全容がつかめるはずはなく、アポカリプスウィルスがどうしてマナに感染し、そして彼女をどのように変えてしまったのか、それが解明するにはシュウもガイもまだ幼すぎた。この点に関しては、さらに物語が進んで行った段階で、この事件にかかわる科学者や権力者、あるいは“ダアト”の墓守・ユウの口を通して、より客観的な視点から語ってもらわなければならない。


それでも非常に重要なこととして、ロスト・クリスマスという災害が、マナという何も知らないたった一人の少女に、肉体的にはもちろん、それ以上に精神面に大きく依存しながら引き起こされた出来事だったということは、この作品の終着点を見据える上で大きな転換点であったと思う。なんだかよく分からない人たちがよく分からない目的のために世界を破壊しようとしている。それはそれでひとつの側面ではあるのだろうけれど、そうした外面的な設定や構図にばかり凝った作品なのではなくて、まだ幼さの残る少年少女たちの純粋な想いや感情の発露を重要な起点とし、だからこそ終着点も政治劇や浮ついた思想の応酬に終始するのではなく、少年少女たちのこころの問題に収束していきそうだというのが、今回やっと鮮明になってきた。


これまでも、ヴォイドを取り出せるのが十代の若者だけだったり、そのヴォイドがこころを顕在化したものであったり、あるいはウィルス感染者が特殊な精神状態(他者のヴォイドが見えるようになる、エンドレイブに魂を乗り移らせることができる、等々)になったりと、今作で描こうとしているテーマが見え隠れする場面や設定はいくつもあった。しかしそうしたパズルピースが、マナ(あるいはいのり)の存在によってはじめて意味を持った設定として生きてきたのが、今回のエピソードだったと言える。


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ガイを失い、マナとの記憶を取り戻したシュウが、ふたたび現実世界に舞い戻った時にどのような決断を下していくのか。


憧れだったガイの姿こそは、かつての自分自身であり、自分が封印し忘れ去ってしまった姿だったのだという。つまりガイは、自らの行動によって、あたかも鏡(=鑑)となって、シュウがシュウ自身と再会できるように取り計らってくれたわけだ。しかしシュウは、いまさら昔の自分や憧れのガイを真似ることはできない。いちどそれをやろうとして失敗してしまったというのもあるが、ロスト・クリスマス以来の日々が、たとえ無感動で好きではない年月だったとしても、もはや捨て去ることのできない重みとして現在のシュウに蓄積されている。そしてだからこそ、現在の彼なりのやり方で、彼の友と一緒に、ガイやいのりの元までたどり着くことができた。そうであれば今後彼が取り得る進路は、現在の自分自身のやり方やチカラを正しく信用したうえで、さらに昔の自分やガイの見せてくれた生き様を自分流に取り込んでいくしかない。


最近のアニメ作品で、これほど真摯に、そしてダイナミックに、主人公の成長を追いかけて行こうとした作品があっただろうか。シリーズ後半部、作り手はいままでよりいっそう難しい局面に取り掛からなければならなくなるはずだが、たんに美麗な近未来アクション作品という定義では収まりきらない、「ギルティクラウン」だからこそ獲得できる作品の価値を、ぜひとも追求してみせて欲しい。



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それでは、今回は以上です。


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この記事へのコメント

あるるかん
2012年01月14日 16:00
マナが可愛くて良かったです。よく集は誘惑に耐えられたなぁ。私なら三秒と耐えきれずに誘惑に陥落してますよ(笑)。


ヴォイドの効果の詳細がわからないのが多いってより祭と会長ちゃんだけしか分からないんですが、いい加減明言して欲しいなと思います。
おパゲーヌス
2012年01月15日 01:55
>あるるかんさん
いやいやあそこは、シュウが、マナの誘惑に応えるだけの精神的成熟に至っていなかったというシーンだと思いますよ。大人の目で見ていいのよ云々という発言といい、まだ思春期にすらなっていない少年の記憶というところに、重大な意味がこめられているのではないかと思っています。

ヴォイドの効果の説明は、理屈の裏付けはともかくとしても、物語の役割上は劇中の描写やセリフで十分ではないですか? 逆に細々と説明されると、なんだか違う種類のアニメになってしまいそうな気がw 

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