輪廻のラグランジェ 第12話(最終回)「またいつの日か、鴨川で」

ムずかゆくなるような三文芝居とまさかの同性愛宣言、そして開始5分でのED突入ww 2期を控えている以上、地味な最終回だったけれど、それをうまく構成力で補ってくれた。ジャージ部の復活、夏まで待ってる!!



最終回でもまだまだ明かされない秘密のオンパレード、とくに今回になって初めて登場した設定もあったりして、シリーズの一区切りとしてはいくぶん物足りなさもあるけれど、そもそも分割2クールにするべき作品じゃなかったとは思う。大人の事情なのか何なのか分からないけれど、まぁ佐藤竜雄総監督は(なぜかこちらは連続2クールの)モーパイも抱えていたし、今のXEBECにこのクオリティのアニメを2クールやれるのかという問題もあったのかも。無理に2クールにしてゴタゴタになるよりは、視聴者にとってもずっと親切なやり方なのかもしれない。


今回は、前回の戦闘の結末を少しだけ見せて、あとはただランが故郷へ帰るだけのエピソード。ディセルマイン登場後のゴタゴタはすべて端折って、ランと”お兄ちゃん”の邂逅や故郷へ帰る決断に至るまでの過程、ディセルマインとモイドの本当の目的などの一切にわざと触れないまま、ドラマを鴨川の、それもまどかの周囲のごくごく狭い世界に限定していたのは、1期シリーズの方向性に則ったものなのだろう。これまでのあらゆるエピソードがそうであったように、今作は壮大な舞台背景を背負ったSF・戦記モノという前提に立っていながら、実際のドラマはきわめて身近な範囲にとどめている。この卑近さが一種独特の魅力を醸し出していたし、もし2期で宇宙規模の複雑なストーリーが展開されるのだとしたら、そのなかで描かれるまどか・ラン・ムギナミの三人の人物像がどのように確立されているのかというのは非常に重要なことだから、それをこの全12話をまるまる使ってやりきろうとした面はきっとあったのだと思う。


せっかく豊富に過ぎるバックボーンを用意しているのにあえてそれをガン無視して、作中での描写ポイントを絞り込む、ある意味でずいぶんドライな態度は、近年のアニメ作品がたどり着いたひとつの境地であるような気がしないでもない。10年ちょっとくらい前だったら、やりたいことを全部詰め込もうとしてワケの分からない変態的なSF作品に仕上がっていたんじゃないかと思うw 今作の今のやり方が成功していたかどうかは、2期を見てから判断しなければならないのは当然としても、ただ現時点で言えるのは、ストーリー自体が小さな舞台の中で手堅く身近なものとして展開されていたからこそ、まどかやランやムギナミのような、通例のキャラクター造形手法からは明らかに逸脱した不思議系キャラクターたちが、主人公として機能していたのは間違いない。今作のキャラクターのほぼすべてに共通するマヌケさ(≒作り手のスベリ芸とも言うべきウケ狙い)がまかり通っていたのは、安易に舞台を広げ過ぎなかった絶妙な手綱さばきがあったればこそ。賛否あるだろうけれど、自分はこのスベリ芸が大っ好きだったので、結果オーライだ。


また、キャラ描写が少し頭おかしいんじゃないかと感じられても、多くの場合それが秀逸な構成でドラマ化されていたのが、救いというか、よく計算してやっているなぁと感心させられる部分。もちろんうまく行ってなかった回とかもあったんだけどw 今回だって、戦闘の結末自体が悪く言えば尻すぼみで消化不良だったところを、変化球主体に組み立てられた脚本や映像演出によって、不思議な味わいのする印象的なエピソードとして仕上がっていた。中泉ようこの死とまどかの精神崩壊、なんていう最悪の(そして最高の)衝撃展開さえ覚悟していた視聴者にとって、ようこがピンピンしていたりまどかがユリカノの励ましで簡単に立ち直ったり、さらにはディセルマインの介入で勝負はもちろんヴィラジュリオやモイドたちの隠された意図の解明もうやむやになってしまった、ほとんど何も変わらなかったジャンって言いたくなる結末も、それがあくまでサブストーリーとして扱われて、ジャージ部三人の一時的な離別を描く本筋ドラマのスパイスとして織り交ぜられたことで、驚くほど素直に受け入れることができてしまった。それどころか、この1期シリーズでブレずに描き続けてきたところのものを、改めて実感させてくれさえした。巧いなぁと思う。




リンと別れたあとのまどかは、第1話のころとやっていることは変わらないようだけれど、同志を得たことで変化した心の持ちようはきっと2期での大活躍の原動力になっていくだろうと期待させる。ムギナミの手紙を読んで「まるっ!」をやったときのまどかの指の動き、円を完成させたあと、さらに始点から大きくはみ出して弧を描いていたけれど、あれはランと別れた直後に完成させられなかった「まる」の不足分を、ここに継ぎ足したのだろうか。断ち切られそうになった円(輪)をつなぎ合わせていくのが1期のテーマであったと考えると、2期の物語を踏まえているであろうアステリア会長の発言も、いっそう興味深いものに思えてくるのではないだろうか。



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それでは、今回は以上です。


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