君に届け 第23話「ふたり」

陰謀の歯車がいま、動き出す・・・(笑




・変わりゆく人間関係


今回は、というか今回も、爽子と風早のもどかしくも幸せ一杯な青春ラブストーリーをたっぷり見せてくれて、もう視聴後はお腹いっぱいに^^ 二人のドキドキ感が画面全体から伝わってきて、吐息のひとつひとつ、髪の毛の一本一本までが恋を語ってくるようだった。言葉が極端に少なくなったラストシーンなんか、圧巻でした。


そんな、筆舌に尽くしがたい感覚に身悶えしまくる回だったわけだが、本当にもう何も書きようが無くて困ってしまうので、ちょっと趣向を変えて書いてみようと思う。ええ、ただの敗北宣言ですw


今回はいくつかの視点から、爽子の人間関係の変化が描かれた回だったと言えると思う。それは、爽子がこれまで少しづつ積み重ねてきた努力が、ひとつのカタチに結実した結果であり、22話もかけて丁寧に描かれてきた爽子自身の変革の証である。




・じつはこの世に(ry


まずは家族関係から。爽子の人間関係のウェイトが、徐々に学校の友人たちや、なにより風早に移っていくなかで、とうとう家族とのこれまでの関係を打破しなければならなくなったのが、前回のエピソードであった。


今回も、爽子はすっかり親元を飛び立とうとしている様子が、随所から読み取れる。なかでも決定的だったのは、やはりお好み焼き屋で、大晦日を友人たちと過ごす決断をして、すぐさま家に電話をかけたシーン。矢野と吉田もびっくりしていたように、この時の爽子の行動はあまりにも素早くて、彼女がどれだけ友達との付き合いを大切に思っているかが、よく伝わってくるシーンだ。


言葉足らずだからつい誤解され、それを彼女なりの努力で懸命に改善してゆく、という構図は、学校を舞台に何度も描かれてきたもの。しかし、爽子にとってもっとも身近で、もっとも大切であった両親との間においては、前々回までそのような努力は一切、行われていなかった。そうする必要が無かったとも言えるが、しかし対立を嫌う爽子自身が、親に本当の感情を伝えることを避けてきた、というのが実態だろう。


むろんそれは、両親がどれだけ爽子を愛しているか、それを爽子自身よく分かっているからだ。こと家族愛に関して言えば、爽子は、愛されること、愛することの意味をよく分かっている。前回は、その家族愛を壊す恐れを自覚しながら、それでも友情や恋を優先しようした、爽子の英断であった。ここまでが、前回描かれたことである。


今回、その爽子に対して、父親からと思われるカードに「じつはこの世に・・・」という言葉が書かれてあった。当然そこに続くのは、サンタはいない、という言葉だろう。サンタという存在は、旧来の家族愛、すなわち、子どもである爽子と、爽子を守る両親という姿の象徴である。じつは爽子はとっくに、サンタが父であることを知っていたのだが、それを前回まで黙っていたのは、もともとの家族の関係を守ろうとする行為だ。そして今回、父がサンタの正体を明かしたのは、旧来の家族関係を打破し、爽子を大人の娘として扱おうと言う、父の決意の表明である。


巣立っていこうとする娘を描いたのが前回なら、それを送り出す親の姿を描いたのが、今回のエピソードであったと言えるだろう。当然、巣立つということは、自分で自分の道を選んでゆくということである。恋も、友人関係も、すべてだ。これからは、一個の独立した人間としての、爽子のあり方に注目していきたい。




・陰謀をめぐらす友人


今回はまた、矢野と吉田との仲良しトリオにおける関係性にも、変化が訪れた。これまではどちらかというと、弱い爽子がいて、彼女を守るべく立ち回るのが友人二人の役割であった。マシンガントークの二人に比べて爽子はどうしても自己主張が少ないし、矢野たちに促されてはじめて意見を言う、という場面も多かった。


ところが、矢野も吉田も、そろそろ爽子が、自分の足で立派に歩いて行けることを、悟ったらしい。強敵・くるみに負けなかったことや、吉田千鶴の失恋を目の当たりにしてそれまで以上に積極果敢に考え行動する爽子の姿が、頼もしく見えてきているのは、視聴者も同じであろう。


とくに、言葉数はまだまだ少ないけれど、言葉以上に多くを語る爽子の表情変化が、よりフランクな友人関係の構築に大きく貢献していることは、間違いない。映像演出上でもやたら大袈裟に、コミカルに描かれるようになった爽子の演技だが、こうやって誇張して描かれることで、彼女の感情がどうやって友人に伝わっているのか、その構造が我々にもダイレクトに伝わってくる仕組みだ。


そして今回、矢野と吉田は、爽子に罠を仕掛けた。恋のキューピッド役を買って出て、爽子本人には黙って、まるで騙し撃ちのような計画を、実行に移した。


こんな大それたことを出来るというのは、まずなにより、爽子と風早が両想いであることがバレバレだという理由に尽きるわけだが、また同時に、これくらいの裏切りなら許容範囲であろうというのを、ようやく二人が理解できたということでもあろう。昔の爽子なら、たとえ爽子のためを思っての嘘や陰謀であっても、ひどく傷ついていた可能性が強い。だが、友達だからこそ許される嘘やイタズラを、爽子は受け入れられるようになった。ちょっと嘘をつかれたくらいでは、矢野や吉田を疑ったり、それ以前に自分自身が彼女らの友人であることを疑い出して深く傷ついたり、そんな負の連鎖に陥ることが、あり得ないくらいになった。友達レベルがやっとここまで上がってきたと言える。


同じ”ともだち”という関係も、丁寧に描かれるとこんなに違いがあるということにびっくりさせられる。そしてそれだけに、矢野と吉田の陰謀が見事にハマっていく展開に、思わずゾクゾク、ニヤニヤしながら、見入ってしまう。北幌高校の女孔明は、これからどんな神算鬼謀を見せてくれるのか、じつに楽しみだ。




・ピンとか、級友たち


こちらはとっくに変化していたことだろうけれど、改めて描かれて感慨深かったのが、ピンや級友たちとの関係。


ひさびさに復帰した旧担任が、爽子から色紙をもらう時にビビっているのを見て「いや、こいつ祓うほうだから」と真面目にフォローするピンは面白すぎw それに、挨拶をちゃんと返す級友たちもグッジョブだ。


当初は疫病神だった爽子が、いちど福の神に変化したあと、いつのまにか人間として、クラスに打ち解け始めている。風早たちの努力が実り始めていて、素直に嬉しいですなぁ。




・そしてもちろん、風早


この人との関係については、いま多くを語るべきではないでしょう。一点だけ、けしかけられたとはいえ、自分の力で風早に電話をできた爽子の姿に、感動してうるっときてしまったことだけは告白しておく。


爽子と風早の関係は、次回、どれだけ大きく動いてくるか、じつに楽しみだ。


それにしても、おめかし爽子の可愛さは異常だったし、それを見て絶句する風早には完全にハートを持っていかれたよw 次回たっぷり、ニヤニヤさせていただこうではないか。



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それでは、今回は以上です。



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