Angel Beats! 第8話「Dancer in the Dark」

裏切りの快感は、そこにあるか




・2人目の天使の正体


前回ものすごく衝撃的な幕引きとなって、いったいどんだけ視聴者の予測を裏切れば気が済むのかと、ホトホト辟易しながらも大いに盛り上がった今作。第8話では、ふたたび強大な敵として立ちふさがった天使たちに対抗するべく、文字通り決死の作戦を敢行してみせる。


天使が増えた理由は、この世界の根幹に関わる重大な設定なのかと思っていたけれど、意外と普通(?)で胸をなでおろす反面、なんだつまらんと思った視聴者は少なくなかったのではないだろうか。かく言う私も正直、そんなことを考えてしまった一人なのだが、しかしとことん視聴者を裏切って食いモノにするこの作品のこと、まだまだ予断は許さないw


また予測を裏切ったという意味では、むろん今回の場合それはラストシーンに集約されるだろう。単なるデータのやり取り(=ゲーム的設定)だと信じ込ませておいて、もう後戻りはできない、手遅れという段階に入って、じつはそんな単純な話ではなかったんだと提示して見せる。それを音無に語りかけた”最後の1体”のほくそ笑む姿は、そのまま、作り手の姿に通じているようで、踊らされていちいちショックを受ける自分が悔しい。しかしそれが間違いなく、快感でもあるわけだ。




・笑っていいのか、いけないのか!


今回はぜったい、シリアス回になると思ってたんだけどなぁ。いや確かに、真面目にサスペンスをやっている作劇だったし、戦闘シーンを中心にして作画は相当良かったし(ナイフアクションがやばかった)、さらに言えば冒頭とラストは異様に悲痛なシーンだったわけなのだが・・・。




うん、ギャグもなかなか面白かったw 


各キャラがそれぞれ持ちネタをすでに獲得しており、そのネタを真っ当に活用して笑いを取りに来ていたので、新喜劇か何かを観ているような安定したギャグが展開されていた。笑いどころが分かっているギャグシーンほど、安心できるものはない。まぁ、驚きには欠けますが。


とくに今回出色だったのはユイでしょうな。声優のオーバーな演技に加え、アニメーションでも彼女だけは芝居が滅茶苦茶で、とにかく道化役としての役割を十二分に果たしていた。日向との絡みも最高だが、音無やゆりと共に急斜面を駆け下りる、素晴らしくカッコいいシーンでのオチは見事だった!


個人的な好みだが、自分は緊迫したシーンにおけるギャグの要素がすごく好きで(←コレもまさに、裏切りの快感だ)、だからユイの鉄柱激突は思いっきりツボでしたね。タイミングの取り方も絶妙だったし、情けない悲鳴も面白かった。ただ惜しむらくは、そのあとゆり達がセリフで彼女の不在を指摘していた点で、あれは蛇足だった。うーん、70点と評価しておこうw




それと、みんなに大人気のTKですか。なんか初めて、まともに意味の通じる会話を聞けた気がするw しかし彼の出番でもっとも評価したいのは、天使の目撃情報を収集するところでしょうな。普通ならそれぞれのメンバーが聞き込みをするカットを挿入するべきはずのところへ、なぜかTKの独り舞台www こういう発想は、見事だよなぁ。


どうなのだろう、こうしたギャグシーンはどこまでが脚本のチカラで、どこからがアニメーションのチカラなのか。この作品はギャグがそれほど巧くないだけに、いろいろ考えさせられる。あ、巧くないと言うのは、笑えないという意味では無くて、同じ発想でももっとスマートなやり方があるだろうというのが、感じられてしまうという話。


ときおり見せる発想の見事さは確かなものがあるので、それをアニメとして表現しきれるかどうか、という問題もあると思うし、一方で明らかに脚本上の問題で、ギャグの評価を下げるシーンもある。またもちろん、脚本家ではなくきっとアニメーターの発想or力量が発揮されたギャグだろうというシーンも多い。いろいろと舞台裏のことを考えさせるアニメだなぁと、思うw




・次回、一区切りがつくか


前回の記事で、今作のストーリー構成を章立てして考えてみたのだが、そこではいまの展開を、第3章と位置付けた。


そして前回Bパートからスタートしたと言える現行の章がいったい何を描くエピソードなのかと言えば、それはもう明らかに、天使のこと、そして天使と音無やSSSとの関係性にスポットを当てたものだと、断言して良いだろう。


その観点から言えば、音無が奏をSSSの仲間に引きずり込もうとし、彼女もそれに同意したのが前回のBパート。そしてすんなりいかずに大きな問題が発生して、またダンジョン探索とボス戦イベントをこなしたのが今回。であるならば次回は、戦闘メインのイベントを消化したあとのADVパートとして、奏というキャラをぐっと掘り下げるエピソードが展開されることで、第3章に幕が下りるのだろうと、推測できる。そしていよいよ、この作品のフィナーレを飾る、最も重要でもっとも根幹的なエピソードが、そろそろ幕を開けるのだろう。


今回見せられた次回予告は、その期待感を煽るのに十分な効果があったと思う。奏にまつわるいくつかの重要そうなワードが飛び出したあと、最後に語られる音無の「全て思いだした」という言葉。前回あっさり明かされた音無の過去エピソードに、大きな空白が隠されていたと、いうことなのだろうか? そして音無と奏の関係とは? 珠玉の人生賛歌を見せてくれることを期待しつつ、次回を待ちたい。



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それでは、今回は以上です。




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