刀語 第9話「王刀・鋸」

ラブコメ回。笑わされっぱなしだった^^




・今回の相手は真人間


唐突に将棋の聖地が舞台になっていたり、久々に「刀の毒」の話題が出ていたりしたけれど、このあたりはオチから逆算して設定しているのだろう。卑怯千万なとがめの奇策と、珍しくひ弱で可愛らしい七花を描くための作劇だったと言える。七花に武器と防具を持たせるための仕掛けとして、また七花ととがめのキスを演出するための恋のライバルとして登場したのが、清々しいほどに純真な心意気で剣の道を突き進む汽口慚愧。


こういうキャラは非常に好きだなぁ。ストイックに使命の道をひた走りながら、ふとしたきっかけで恋に憧れる乙女の顔を見せる。常に無表情な彼女の眼がアップで映しだされた時の、そこはかとないエロティックさ。最後の「看板娘」さえ間違わなければ、最高だったのに・・・惜しいw あれは脚本ではなく映像・音響のミスだなぁ。いや、コミカルな今回の幕引きとしてはあれで正解だったのかもしれないけれど。キャラ萌え的視点から言えば、絵も声の演技も、ちとあざとい。




もちろん今回の一番の見どころは、慚愧とは対照的に煩悩のただなかで思い悩むヒロインのほう。一人で勝手に盛り上がって、一人で勝手に誤解して落ち込んでいるのだから、手の施しようが無いw 最初に誤解したシーン(雑巾がけのとき)の直後、まるでドラクエに出てくるスライムのような顔でふらふらと歩いて行くとがめが、最高に可愛かった。


可愛いと言えば七花もそう。慚愧の指導を受けてもどうにもカタチにならないどころか、激しく間違った動きをしてしまうのは心底面白かったし、とがめのキスで赤くなる彼の姿も永久保存モノ。あそこは、よくとがめはあの会話の流れでキスなんか出来たなぁと思ったのだけど、赤くなって「全部忘れた」と情けなく倒れ込んだ七花の描写のおかげで、もう全部どうでも良くなったw


王刀・鋸をかけての、七花と慚愧の最後の決闘も、とがめのカッコよさに反して七花の情けなさが強調される可笑しなシチュエーション。この可笑しさは、第9話目というこのタイミングだからこそのものだろうな。ほぼ全編コミカルに演出するエピソードをここに持ってくるというのは、これは西尾維新の構成力の良さか。だが、アニメーションの見事さがそれを大いに助けていたのも事実だろう。ギャグシーンもそうでない場面も、いちいち映像演出で巧みに盛りたててあったのが大きく奏功していたと思う。素晴らしかった。




・否定姫と真庭忍軍の動き


表でとがめ達がラブコメやってる一方で、裏では否定姫の放った刺客・右衛門左衛門と真庭忍軍が火花を散らす。鳳凰が毒刀・鍍(メッキ)を入手したり、右衛門左衛門が炎刀・銃をお披露目したりと、本筋(?)のドラマより遥かに急な展開を見せている。そろそろ、最終話近辺へ向けての下地が整いつつある様子だ。


それにしても。否定姫の登場シーンは良かったなぁ。ただベラベラとしゃべり散らす場面なのだけど、まるで舞いを舞っているかのようなキャラの芝居がすごくツボだった。今回は(というか最近の話数ではわりとそうだけど)、こうして長いセリフをちゃんと映像で補完できていたのが素晴らしい。シリーズ序盤から、これくらい濃密なアニメーション演出を見せて欲しかったところだ。


また今回は、アクション的な意味でのクライマックスに、右衛門左衛門と鴛鴦の戦いを持ってきていた。まぁ七花のほうがあんなオチだったし(できれば虚刀流で改めて対戦したシーンは見せて欲しかった^^)、仮にも剣戟モノの作品なのだから、白熱した戦闘パートがなくては形にならない。そして十分に魅力的な戦いを、右衛門左衛門と真庭鴛鴦は見せてくれた。どうせ右衛門左衛門があっさり勝つだろうと思っていただけに、鴛鴦の善戦(大健闘だった!)と、彼女に敬意を表する右衛門左衛門の渋いカッコよさが描かれたのはとても良かった。

ところで、慚愧は実際には対して強くは無かったわけで、いやあれでも十分強かったのだろうけれど活人剣などと言っている時点で、真庭忍軍が押し掛けていればとっくに刀を奪われていてもおかしくは無い人物だったと思う。そんな彼女が今まで王刀・鋸を所持し続けていられたのは、物語上の都合とか以外に、何か理由があったのだろうか。さいごにとがめが語っていた刀狩り令の秘密と絡めて、今後何か描写があるとありがたいのだが。




・EDと次回予告


ED曲は、終始コミカルに描かれた今回のエピソードには、いまいち似つかわしくないような静かで物悲しい曲。こういう、起伏が少なくて音数の乏しい静かな曲って大好きでとても良かったのだけど、作品としてこの楽曲を選択したのが正解だったかどうかはちょっと疑問。でも良い曲だったなぁ。CD買おうかしら。


それで、WEBのほうで次回予告を見て来たのだけど、なんかこれまでとはまったく異なるエピソードになりそうで楽しみだ。七実の出番もあるみたいだし、とがめの過去も垣間見れそうだし、相手は強そうだし、満を持して待ち受ける鳳凰や否定姫との対決の前にしっかりと助走するストーリーになってくれそうだ。いつぞやのような予告詐欺は、さすがにもうやらないでしょうw 




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それでは、今回は以上です。


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