STAR DRIVER 輝きのタクト 第6話「王の柱」

思いもよらぬ展開だった。イカ大王死んだー!




・とくべつな日


今回は、あまり語られることの無かったシンドウ・スガタの内面にワコの視点から切り込みつつ、新たな設定紹介とともに、スガタやワコに課せられた運命の残酷さに言及するエピソード。突然に懐中時計なんか持ち出してどうしたのかと思ったら、タクトとスガタの誕生日にまつわるお話だった。時計の中には女性の姿が描かれていたが、果たして・・・? 


本編はあくまでタクトとワコの二人にスポットを当てているが、これまでタクト×ワコのカップリングルートがほぼ確定的に思われていたところで、今回はワコのスガタに対する微妙な感情が明るみに出て、ここにきて主人公3人の恋の行方が気になって来る展開だ。ワコのスガタに対する信頼や愛着は、劇中で語られていた通りに、似たような宿命を背負う者として支え合うことができる、という安心感に拠るところが大きそうだが、むろんそこには幼馴染であり無二の友人としての感情、そしてもしかしたら本当に恋愛感情も含めた”好き”をワコは自覚しているのかもしれない。


一方のスガタは、まぁ間違いなくワコのことを好きなのだとは思うけれど、そのわりに許嫁なんて名目だけだとか、ワコとタクトをくっつけようと画策していたのは、巫女が許嫁以外の男性と恋仲になった場合のペナルティを考慮してのものかもしれない。考え得ることとしては、巫女が島の慣習を破った場合、巫女としての職責を放棄したと看做され、チカラを喪失する代わりに様々な決まりごとから解放されて自由の身になる、とか。ワコは自分の宿命をそれなりに覚悟を決めて受け入れているように見えるが、スガタやタクトから見れば、そんな彼女がかごの鳥に思えるのだろう。


巫女を縛る鎖をことごとく断ち切って、ワコを救いだして見せると誓ったタクト。巫女の宿命にしがみつく必要は無いのだと教え諭して、ワコ自らが巫女の使命を放棄するよう誘導するスガタ。もしこの構図で今後も描かれることになった場合、最終的にワコがどういった決断を下すか、その点に注目しておくのも面白いかもしれない。


ともあれ、スガタの危機的状況を前にしてヒロインの心が大きく傾いた今回。さすがにスガタがこのままドロップアウトするとは思えず、何らかの手段で再び舞台の上に立つ時が、早ければ次回にでもやって来るかもしれない。ようやく盛り上がって来た三角関係の展開に、要注目だ。




・急転直下の事態


今回も、いくつもの謎が新たに明かされることとなった。サイバディには戦士・巫女・王の少なくとも3種類が存在すること、スガタは地球最強とされる王のサイバディとアプリボワゼすることができること、その際に強力な第1フェイズ(ゼロ時間外で使える特殊能力)を得るが、記録では王のサイバディとアプリボワゼした者はすべて、その第1フェイズを用いてから深い眠りについたことなどがそれだ。また、必ずしもすべてのスタードライバーが自分の持つ第1フェイズをきちんと認識しているわけではないことは、タクトの描写のみならずワタナベ・カナコの独白によっても明らかとなった。


さらに言えば、サカナちゃんの語るイカ刺しサムの物語でも、イカ大王の青い血は不老不死を解除するための秘薬であり、不老不死の魔法だか呪いだかをかけられた王が死を選ぶために探し求めていたものだった。この寓話も、思いもよらぬ展開を見せて物語の構図が少しづつ明らかになってくるとともに、それによって我々を大いに戸惑わせる展開だ。サム=タクト、少女=ワコ、王=スガタ、という構図で考えて良いと思うが、イカ大王を倒すことが物語のクライマックスではなく、まったく別の様相を呈してきたのは面白い。そもそも本編では、まだイカ大王らしき敵は出てきてはいないし、何を持って青い血と看做すかは非常に分かりづらい。イカ=綺羅星十字団のサイバディだと思っていたけれど、だからといってイカ大王=十字団最強の敵、なんていう分かりやすい構造ではなかったようだ。それともこれはミスリードで、サムが倒したのは本物のイカ大王では無かったのだろうか? なんにせよ今後の展開が待たれる。


サムの物語と符合するように、本編でもタクトを襲撃する敵との戦闘が思いもよらぬ事態を引き起こす、急転直下の事態となった。


オンディーヌと呼ばれる人物の第1フェイズで生み出された強力な戦闘兵器が暴走し、手のつけられない大ピンチへと陥ったタクトたちを救ったのは、何の迷いも無くアプリボワゼをしてみせたシンドウ・スガタだった。ワコが咄嗟に止めに入るも手遅れで、まさに青い血を飲んで床についた寓話の王様のごとく、第1フェイズを発動させたスガタはばったりと倒れ込んでしまう。


ワコの言っていた、王のスタードライバーが第1フェイズを使えば二度と起き上がれなくなるという記録を、スガタが知っていたのかは分からない。第2話において演劇部部長が、スガタが最強のサイバディとアプリボワゼしないのを訝しがるような発言をしたときに、ワコが言葉を濁しながらも「それは私が止めてるの。絶対だめ。あなたのは、他のとは違うから……」と話していたのを思い返すに、もしかしたらスガタはワコから記録についての話をはっきりとは聞いておらず、アプリボワゼの危険性を認識していなかった可能性も高い。しかしサカナちゃんの寓話のほうでは、王様は自分が死ぬと分かっていて、しかもそれを望んで、青い血を飲みほしたのだった。このあたりの真相は、次回以降に語られることがあるだろうか。


また今回の出来事は、ワコやタクトにとってはもちろんのこと、エンドウ・サリナ部長どころか綺羅星十字団にとってさえ、完全に計画外かつ予測不可能な事態だったということも、今後のストーリー展開に大きな影響を及ぼすかもしれない。綺羅星十字団がどれだけ王のサイバディについての情報を持っているのかは分からないが、この事態を受けて彼らがどのような行動に出るのか、こちらも注目だろう。


いよいよもって展開の読めなくなってきた第6話。ドラマティックに加速してゆくこの物語の行く先を、じっくりと見守っていこう。




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それでは、今回は以上です。


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