2010年アニメアウォーズ エントリー記事

「おちゃつのちょっとマイルドなblog」様の年末企画「2010年アニメアウォーズ!」に参加させて頂きます。すでに4回目の企画とのことで、いつもご苦労様です。自分は2度目の参加になりますが、去年はブロガーとしては半年あまりのキャリアしか無い中での参加でした。今年は曲がりなりにも1年間、無事に更新を続けてこられたので、ようやく一人前の仲間入りを果たせたかな、という感じですかね。


~2010年アニメアウォーズ~
・最優秀作品 
・特別賞 (捨てがたいものや大穴だったものなど)
・キャラ部門 (男性・女性それぞれ。性別不明の場合はお任せします。)
・OP部門 (映像込みの評価でお願いします) 
・ED部門 (同上) 



この項目に沿って、今年のTVアニメでとくにプッシュしたいものを選考させていただきます。


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・最優秀作品


『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』


一見すると豊作に見えはしたけれど、去年の『化物語』等のような絶大なインパクトを誇る傑作がちょっと見当たらなかった2010年。インパクトだけで言えば色々と面白い作品が多かったのだけど、そこに出来映えやお気に入り度を加味すると、驚くほど候補作品が絞られてしまった。


いちおう最優秀作品へ個人的にノミネートしたのは、今作の他には『四畳半神話大系』のみ。演出も含めたアニメーションのクオリティが高くて、またそれが物語としての作品内容を提示するのにきちんと機能していたというのが、評価理由。その点、『君に届け』『けいおん!!』や他のノイタミナ作品等も、もちろん挙げられてしかるべきなのだけど、あとは個人的趣味の問題としてその作品を気に入ったかどうかで、ふるい分けた。


中でも『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は、「アニメノチカラ」なる、とても象徴的なネーミングを付与されたオリジナルアニメ放送枠において、その先陣を切った作品という点で大いに注目されたもの。その期待度の反面、世間的な評価には結びつかなかった印象はあるけれど、私個人の評価としてはとても満足の行く作品で、称賛に値するアニメだった。絶望感漂う世界観設定がすごく好きで、その中できらめく儚い命の輝きを、あくまで人間本位の楽観主義に基づいて描きあげた点を評価している。漫画版「ナウシカ」にも通じるテーマ性を、独自のやり方で意欲的に追求して見せたのは見事。ちょっと地味だったけどねw 


純粋に作品としての出来映えに関しては、今作よりもっと上の作品はいくつも指摘できるだろう(それこそ『四畳半』なんかは素晴らしかった)。しかし受け手としての立場に立って主観的に作品の内奥に飛びこんで行ったときに、もっとも心を揺り動かし思索を促したという意味では、2010年内に完結した作品では『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』に匹敵する作品は無い。いちおう『荒川UB』がわずかに追随するが、ギャグ主体に傾いた2期で少し評価を落とした。一方で、映像作品としてはむろん、その物語面に関しても非常に期待のできる『輝きのタクト』は、未完結のため候補からは外すことになった。来年の候補作として期待をかけておきたい。




・特別賞


『迷い猫オーバーラン!』


今年放送されたTVアニメの中でもっとも大きなインパクトを残し、歴史に残るべき迷作として不動の地位を築き上げたと、個人的には思っている。原作ファンを失意のズンドコに叩き落とす改変っぷりと、アニメファンから失笑を買うことになった各話監督制(およびその弊害としての著しいクオリティダウン)にも関わらず、いやだからこそ、全力で楽しむことができた作品であり、また様々なことを考えるきっかけとなった作品だった。無難に綺麗にまとめて作るよりも、あえて大きな非難を浴びてまで視聴者の予想を裏切る作品のほうが、作品内容やタイトルをいつまでも記憶にとどめることができるという点で、大局的には明らかな勝者になるという、典型的な事例。それを意図的に演出したアニメスタッフに、大きな拍手を送りたい。


同じような意味では、『そらのおとしもの』や『ミルキィホームズ』もまさにその類いだと思う。しかし『迷い猫』は、各回で制作陣がガラっと変わってしまうことにより、監督や参加スタッフのスタンスの違いを楽しめる、アニメ万博のような様相を楽しませてくれた点で、じつに白熱した面白い企画となった。また各回それぞれだけでなく、作品全体としても様々な工夫に満ちた作品で、極めて多角的にエンターテイメントとしての魅力を追求していた姿勢は称賛に値する。映像の質が全体的にかなり低かった点だけが残念だったが、この低クオリティな部分が逆に魅力を感じさせる点は、『ミルキィホームズ』等にも共通の要素だ。作り手が、総作画監督の不在を失敗点と認識していたという話を聞いたが、絵柄の不均一さも含めたクオリティの低さが目に付かなくなれば、せっかくの無茶苦茶な企画の持つ魅力は半減していただろうとさえ思う。むしろ原作準拠と思われるエピソードがあまり面白くなかったことを考えると、アニメ版のこの暴走はいよいよ価値のある試みに見えてこようと言うものだ。




・キャラ部門


男性


ジョーイ・ジョーンズ(『HEROMAN』)


年間通してのベストキャラってむずかしい・・・。 いっぱい良いキャラがいただけに、非常に頭を悩ませる部分w 道化的な役割のキャラが好きだということで、臨也さん(『デュラララ』)や小津(『四畳半』)、それに『刀語』の何人かのキャラも思い浮かべた。また女装少年好きということで、いくつもの作品でとても魅力的な女装男子や男の娘の存在が記憶に焼き付いている1年間でもあった。加えて、風早(『きみとど』)やミラン・フロワード(『伝勇伝』)、芳野葛利剱(『おとめ妖怪ざくろ』)なんかのイケメン枠にも、大いに心踊らされた事実もあった。


その中でもやはり、拳骨で殴り合うむさ苦しいヒーローモノの主人公であるにも関わらず、これ以上のものは望めないくらいの至高の”男の娘”っぷりを見せてくれたジョーイを、推すことにしたい。


キャラクターはすべて創作物であるから、ことさらに虚構的なキャラを生みだすことも、天然モノを装ったキャラを描きだすことも、すべては作り手の采配次第となる。自分は作品もキャラも虚構を強調するのが大好きなので、いつもならそうしたキャラ(『デュラララ』や『刀語』にうじゃうじゃ出てくるような)をピックアップするところなのだ。けれどジョーイに関しては、いたってありふれた手法で動かされているキャラクターにも関わらず、常に画面に引き寄せられ、その一挙手一投足に釘づけになる魅力が、存在していた。極度に意図的に差別化が図られているキャラとはまったくことなる、ナマの魅力がそこにはあった。ジョーイに関しては、舞台上の役者として優れているかどうかでは無く、本当に一個の存在としての魅力で惹きつけられたのだ。こういう経験は、自分にはそうそうあることではない。


男の娘というジャンルはいまブームの真っ最中であるから、作り手がその流行を意識していた面はあると思う。けれどあくまで夕方に放送される子供向けの作品であるし、他作品に見られるようなあからさまな男の娘キャラ(それこそ、美少女キャラと同じようなスタンスで視聴者に媚を売るような)は付与されていなかった。また作劇上、元来はいじめられっ子であり大人しくて自己主張の控えめな少年が真の勇気を獲得して強敵に立ち向かっていく、という展開を取る必要があったために設定されたキャラクターであり、萌え属性は二の次三の次であったハズだ。そうしたスタンスがかえって良い方向に働き、見た目も格好も自意識も全てれっきとした少年なのにどうしようもなく可愛いという、男の娘キャラとしてはこれ以上ない好条件に恵まれたものと思われる。


くれぐれも注意して頂きたいのは、自分には男の娘萌え属性は無い、ということだ。むしろショタなんて、ふたなりに次いで興味の無いジャンルである。それにも関わらず問答無用で萌えさせてしまうジョーイには完敗だったし、またもし作り手が全てを計算の内に行っていたとしたら、などと考えると、じつはとんでもないキャラクターだったのではないかと思いたくなる。末永く記憶にとどめておくべきキャラクターと言えよう。




女性


白井黒子(『とある科学の超電磁砲』)


2009年スタート作品だけど、2010年完結なので、レールガンは入れていいんだよね?


どちらかと言えばこのキャラクター賞は、黒子よりも新井里美さんの名前でノミネートしたいところ。『レールガン』で黒子を熱演したことにより、彼女がその名声と評価を不動のものにした、くらいのことは言えると思う。今年は『迷い猫』のメイドや『オオカミさん』のナレーション、そして何と言っても『生徒会役員共』の畑ランコ役で主役を食うほどの見事な活躍をして見せたのは、白井黒子役での、変態コメディでもシリアスなドラマでも大きなインパクトを残すことができた演技を評価されたのが、大きいのではないかと思う。もちろん『禁書』に留まらず以前から活躍されていたし、その幅広い芸風(笑)はなにも黒子に限った話ではないのだが、やはり『超電磁砲』で2クールに渡り黒子が大活躍したこと、そしてその黒子の魅力を視聴者の想定を大きく上回るカタチで引き出せたことが、新井里美のキャリアにおいて大きな意味を持っているのは間違いないだろう。


なのでこのノミネートは、黒子単体でも十分に資格を有しているが、それに加えてメイドの鈴木や畑ランコといったキャラクター(←この二人、本当に大好き!w)を新井里美テイストのもとに誕生させることになった大きな要因であろうという推測と評価も含めて、選ばせていただいた。2010年は個人的には新井里美イヤーと言えるほど彼女の演技を堪能することができたが、そのもっとも象徴的なキャラクターとして、『超電磁砲』や『禁書Ⅱ』において大活躍の白井黒子を、ここにノミネートしたい。




・OP部門


「DOWN TOWN」(『それでも町は廻っている』)


これしか選択肢が無かった。いや、相変わらず素晴らしいOP・EDのラインナップで、日本の音楽シーンにおけるアニソンの質的優位性には目を見張るものがあるし、またOP・ED映像は1分半の間にどれだけ見どころのあるフィルムを提示できるかという点で、アニメーターの実力を発揮する大きな舞台としての地位を、いまだに保持し続けている。OP・EDだけを目当てに1クール見続けることができる、なんていう事態はもはや日常茶飯事だ。


そんな中に合って、自分は正直、この「DOWN TOWN」という曲はあまり好きでは無かった。そもそもシャフトの懐メロ志向自体が、自分には趣味が合わなくてあまり歓迎すべき事態ではないというのもあって、曲のみで選考するなら他にたくさんの候補作があった。しかし映像込みでとなると、『それ町』に対抗しうるほど惹きつけられた2010年OPは、やはりシャフトの『ひだまりスケッチ』3期や、『荒川UB』(1期2期)くらいしか思いつかない。そしてその映像表現が、OPの魅力のすべてをかっさらって行ったという点で、『それ町』OPの右に出る者は皆無であった。この点を評価して、選考させていただいた。


ちなみに、フライングでEDの話にも触れてしまうが、2010年EDの中ではやはり梅津泰臣の手による『テガミバチ』2期EDも、トップクラスに好きだ。”動”の『それ町』に、”静”の『テガミバチ』。どちらもじつに鮮やかな手並みで、大変見応えのある素晴らしい映像演出を披露してくれている。




・ED部門


「本能のDOUBT」(『探偵オペラ ミルキィホームズ』)


OP以上に悩んだのが、ED部門。もともと自分はOPよりもEDを好きになる傾向があるのに加えて、EDでこそ本領発揮した選曲とアニメーションを見せてくれる作品も近年ではとても多くなってきた印象がある。EDが良くなかったアニメを挙げろと言われたら逆に悩むくらい、良作が多かった。


中でも『ミルキィホームズ』EDは、本編のグダグダ感とはあまりにもギャップを感じるエロカッコいい曲と絵に、いつも釘づけにされていた。敵である怪盗アルセーヌを猛プッシュしているのはドロンジョ様を彷彿とさせる懐かしさがありつつも、映像としては非常に鋭利なカッコよさを追求してあって、止め絵のスライドショーなのにどうしてこんなに見応えがあるのかと訝しくなってくるほど。加えて、なぜかスクミズの探偵ミルキィホームズや、劇中とはまるで別人クラスにカッコよく描かれている怪盗帝国の面々(とくにトゥエンティーのクールでお色気ムンムンなポーズ!)を、あえてブレながらカットインさせる演出とか、もう好きすぎてたまらなくて、毎回手を握り締めながら食い入るように画面を見つめていた。素晴らしかった!


でも、このEDがダントツというわけではなく、これに匹敵するEDが大量に存在していたのが今年の、いやここ数年の傾向だと思う。今後も、曲はもちろんのことながら、アニメーターの勝負の場としてのOP・EDには、決して目が離せない。





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これにて、全項目の選出は終了です。本当は好きなアニメのひとつひとつについて言及したいところだったので、素晴らしい候補たちにどうしても触れることが出来なかったのが、口惜しくてなりません。


ともあれ、楽しすぎて大変満足させてもらった2010年アニメに多大な感謝を捧げつつ、今後のアニメのますますの発展を心より願いながら、2011年も感想レビューの更新を時間と体力の許す限り行ってまいりたいと思います。今度ともどうぞよろしくお付き合いください。


それでは、今回は以上です。


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