夢喰いメリー 第4話「夢喰いメリー」

やはり面白い作品だなぁ。なんてヒロイックな展開!




・改めて出発する名コンビ


今回は、正式に協力関係を結んだ夢路とメリーのコンビが、その最初の第一歩を踏み出すエピソード。いままでの3話で描かれた二人の絆の構築を、再度おさらいするような格好だ。実戦の中で試行錯誤しながら、コンビとしての様々な約束事を確認していく作業が、なんだか初々しい。


夢路が夢魔に取り憑かれた人間を発見し、メリーが夢魔を倒す。そういう取り決めで結ばれた契約が、今回はその目標通りに実行されたことで、早くも夢路とメリーの理想的な協調関係が確立されることになった。ただし注目すべきなのは、本来は二人がそれぞれに持つ特殊能力(夢路の夢占いや、メリーの戦闘力)をアテにして協力しているという名目であったのに、実際にはその能力だけでなく、むしろ二人の性格がピタリと噛み合っていることによって支えられている同盟であるということが、今回は強調されていたように思う。夢路も誰彼かまわず占っているわけではなく、ただ橘のおやっさん仕込みの独特な正義感から、困っている人を助けたいという強い衝動によって夢魔を発見している。またメリーも、多分に夢路の正義感に触発されて、ノリノリでヒーローを演じていて、そんな自意識を持っているからこそ、十二分にその戦闘力を発揮できている。二人がコンビを組んだことによって、事前に計算されていたよりずっと効果的にそれぞれのチカラを発揮できていると言えよう。


それにしても、夢魔と対峙するときの夢路やメリーはじつにカッコよかった! デイドリームを開かせた時に夢路がどんなチカラを使ったのかは分からないが、気迫のこもった一喝で相手の領域に土足で踏み込んで見せるなんて、最高に男らしい。それに、自分の命を賭してでも誰かを守りたいという彼の正義感がよく伝わって来るシチュエーションだ。またメリーのほうはと言えば、代打コールにしろ”夢喰い”の二つ名にしろ、夢路の発想を汲んで自分のことを演出して見せることで、夢路の信頼や手助けに対する恩を返すと同時に、これから戦いに臨む自分自身を鼓舞していくのがそのまま劇の盛り上がりと連動していて、その熱いパッションに強く心を打たれる。いちいち照れなければ満点だったのだけど、この、まだちょっと自分のモノに出来ていないぎこちなさが、今のメリーのキャラクター性をよく表現できている。相変わらず、BGMもカッコよすぎるし、アクションシーンも惚れ惚れさせられたなぁ。


1話通してのプロットや、各キャラクターの基本的な立ち位置や性格および約束事が、改めて確立された今回。尺に余裕があればもうしばらくは同じような展開の夢魔退治エピソードをやっても良さそうだが、ともあれこうして作品を見る上での大前提がしっかりと出来あがった以上、次回からは、この前提をどう活用するかが注目点になってくるだろう。大きな第一歩を踏み出した夢路とメリーの名コンビが、どんな活躍を見せてくれるのか、楽しみだ。




・まだまだ、分からないことは多い


一応今回すでに、その前提を突き崩しかねない要素が散見された。もっとも大きいのはやはり、夢魔を夢の世界に送り返すことができるのかどうか、という点であろうし、次回予告から察するに、実は送還ではなく処刑していたのだ、という展開になったりしそうだ。それを踏まえて夢路たちがどんな判断を下すのかは分からないが、幻界(ユメ)と現界(うつつ)の相関関係にぐっと踏み込んだ話数になるだろう。


同時に、河浪千鶴と橘勇魚の接近がどう物語に影響してくるか。彼女はどうやら、人間が器として夢魔を受け入れている状態にありそうに見えるが、器になったら手遅れだと語るメリーの言説の真偽も問題になってきそうだ。そう言えば第2話でも、人間と夢魔の共存関係が描かれたが、これについての設定がより詳しく明らかになって来るのを待ちたい。河浪千鶴関連の描写は、いつもすごく面白い見せ方をしているのだけど、まだ伏線としての段階なので物語上の役割がさっぱり分からないんだよなぁw コーヒーが空っぽとはどういうことか、とか。駅のホームを映した一連のシーンは、ゾクゾクするような絵作りにすっかり魅了させられたわけだけど。


あとやはり気になるのは、メリーがどうやったらユメの世界に帰れるのかという話だ。デイドリームは幻界に直接繋がる空間では無いらしく、そこから幻界に飛びこむことはできない。となると、夢魔退治よりも、すでに器を手に入れた夢魔を探して情報を得るほうが、手っ取り早いかもしれない。器を手に入れないと幻界には帰れない、という設定は存在していてもおかしくなさそうだ。「夢魔が器を手に入れたら、幻界(ユメ)と現界(うつつ)を繋ぐ扉を開く必要がなくなる」という話が、どんな意味を持っているのか。


そう言えば、「夢は起きているときに見るもの」という、夢路のめちゃめちゃカッコいいメッセージが投げかけられたが、このストレートなメッセージ性が今後、ユメとうつつを行き来する作品の構造と密接なつながりを持つことは、果たしてあるのだろうか。現状では、夢魔は夢というより異世界人と言ったほうが正しくて、彼らが人間の心のあり様とは無関係な、独立した人格を持っているのだとすれば、夢路の放つメッセージがわざわざ夢と現実の狭間で語られる必然性は薄い。仮に夢魔が、メリーも含めてすべて、人間の心をよりどころとした存在であるとかいう設定ならば、眠っているときに見る夢と起きているときに見る夢の対比は、非常に面白いテーマを孕むことになりそうなものだけど、果たしてどうなるかな。ただの異世界バトルものでも、十分に面白いから別にいいんだけど。


相変わらず演出が神懸かっているので、映像作品としての見応えだけでも、見る価値のある作品であることは間違いない。次回も大いに期待したい。




----


それでは、今回は以上です。


にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
にほんブログ村
↑ランキングに参加中です。拍手の代わりですので、読んで良かったとちょっとでも思ったら、クリックしてもらえると嬉しいです^^


"夢喰いメリー 第4話「夢喰いメリー」" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント