君に届け 2ND SEASON 第10話「ここから」

見ながらこんなにも「萌え」を叫んだのは、久々だなぁ。そんな姿勢を『きみとど』で取ることになろうとは、思ってもみなかった。だってみんな可愛すぎる!




・波乱万丈の恋物語も、一区切り


爽子と風早のドラマとしてはもちろん、二人に関わったたくさんの友人たちの悲喜こもごもの想いや、文化祭イベントでのクラスの風景、ついでにジョー並みに空気を読まない地震とその速報の妨害なんかもあって、こうしてすべて丸く収まったのが不思議にさえ思える、大団円の第10話。衆人環視の中で大声で爽子に愛を告白した風早と、皆に祝福された爽子の幸福が、これまでの紆余曲折を経てきたからこそのカタルシスがあった。また、風早の爽子への告白を背中で聞くくるみちゃんの姿が、なんだかとっても印象的だったなぁ。


ともあれこれにて、完全に文句なく、爽子と風早の恋は成就した。風早が「やっと届いた」と感慨深く呟いていたのが大変象徴的だったが、まさにこの『君に届け』という作品は、究極的には、風早が爽子に自分の想いを伝えようとする物語であった。そしてその物語を根幹としながら、さらに個々の視点でたくさんのキャラがたくさんの想いを「届け」と祈った、その努力が幾重にも連なりながら、豊饒な葡萄の果実のような青春ドラマとして結実した作品であったと言えよう。その意味では、『君に届け』という作品は前回と今回のエピソードでその当初の目的をすっかり成就し、これが事実上の最終話、物語の終焉である。もちろん、人生という物語においては、恋の成就は終焉というよりはむしろ始まりであり、これからが風早と爽子の本当の物語が始まるのであろうが(何と言ったって、風早はよそよそしくも、この期に及んで爽子のことをまだ苗字で呼んでいるのだ)、しかしひとまずの物語の区切りとして、ひとつのゴールラインを走り抜けた。ああ、これで終わったと、そんなさわやかな読後感のあるエピソードだったのではないだろうか。


これに関しては、風早と爽子の将来について、およそ不安らしいものが見当たらない、というのが大きいだろう。二人だけで愛を誓い合っただけではなく、それを矢野や千鶴といった頼もしい友人たちをはじめ、たくさんの人々に見守られ、祝福されての門出であった。創作された物語はどうしても主人公を苦しめようとする障害が存在しなければならないが、そうした障害の存在を今後の風早・爽子ペアの前に一切何も予感し得ない、完全無欠のハッピーエンドだった。原作でこのあとどのようなドラマが展開されているかは分からないけれど、少なくともアニメ第10話は、これ以上なにか波乱や進展が描かれることはないだろうと視聴者に感じさせてしまう時点で、間違いなく最終話としての性格を備えてしまっている。あと2話(?)のうちに何か描かれるとしても、あとはすべて今回の延長線上にある、言わばボーナストラックのような位置づけのエピソードになるだろうと予測させるわけだ。それが本当にそうなるのかどうかは放映を待つしかないが、そう思わせてしまうような結末にまとめられていた。こういうときにこそ、「良い最終回だった!」と言わねばなるまい。




・可愛く、楽しく、幸せに


それにしても今回は、いつも以上に、すべての登場人物が可愛く、かっこよく、キラキラと輝いて見えた。物語の展開からして前述のような具合であったし、また文化祭のメインイベントという性格からしても、友情と恋と青春を謳歌する貴重な時間を各人が全力で楽しんでいる、これ以上ないくらいに幸福な時間・空間として演出されていた。


爽子が超絶美少女であったのは言うまでもなく、照れ照れの風早が健気にも一生懸命に爽子と言葉を交わす姿にはとても和まされた。またいつにも増して矢野は良いオンナだったし、顔より先に足の裏を画面に映されるちづ、出てくるたびにハラハラさせるピンやジョー、蚊帳の外で複雑な感情を抱えながら爽子たちを祝福するくるみちゃんと三浦健人、アンディが好きだという女の子をはじめクラスメートのキャラクターたち・・・。みんなみんな、1期2期通じてもっとも可愛らしく、楽しげに、そして幸福な青年の姿として描き出されていた。


なにより注目したいのは、フザけた着ぐるみ(あれはなんだ?トナカイか?)をつけていてもなぜか人類最強レベルにかっこいい龍と、虎だか猫だか(虎柄の猫?)のコスプレのショートカットの娘(いまだに名前覚えてないwww)が宇宙最強レベルに可愛かったのが、大収穫だった!! いやぁ、獣耳なんて何が良いのかさっぱり分からなかったけれど、今回の猫耳衣装は反則でしょう。普段、キャラが可愛いのを萌えって表現するのがなんだか色々と軽率な気がしているのに、今回ばかりは画面を見ながらなんども「萌える!!」と叫んでしまいましたよ。


もちろん、萌えたのはショートカットの彼女だけではなくて、それこそ爽子やそのクラスメイトから末端のモブキャラに至るまで、また性別や年齢も関係なく、可愛くないキャラや輝いていないキャラが、ほとんど見当たらなかった。この世界のすべてを青春の幸福が満たしてしまったかのような、そんな特別な時間。もちろんそのもっとも主な発生源である風早と爽子の姿は、あまりに眩しくて正視に堪えないほど。次回もこんな調子でニヤニヤのノロケ動画を見せられ続けるとか、新手の拷問ではないだろうかw


あとは、やはり救いが欲しいのはくるみちゃんだなぁ。いや、彼女はあの強靭な生き方そのものによって、とっくに自立した、他者からの救いを必要としない人物であるとは思うのだけど、でもいまの彼女の傷心を慰めてあげることができるのは、もはや時の流れ以外には考えられないのが、残酷な現実のありさまを痛感させる。一方ではおとぎ話のような甘い恋の成就を見せておきながら、しかし決して現実離れした空想の世界に逃げ込むことなく、あくまで地に足のついた重みのある幸福像を、今作は追求していると思う。その意味でも、やはりくるみちゃんには、彼女にしか掴めない彼女らしい幸福のありかを、手に入れてほしい。(このことはむろん、三浦健人にも当てはまることだ)




ともあれ、あとは極上の幸福な時間を堪能させることに終始するであろうと思われる次回のエピソードを、首を長くして待ちたい。実質的に最終話を迎えてしまった作品において、その後奏をどのように奏でるか、作り手の腕の見せ所だ。




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それでは、今回は以上です。


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