花咲くいろは 第1話「十六歳、春、まだつぼみ」

やばい、こんなに面白そうなアニメだとは、予想通りだったけど予想以上だった!w



2011年春アニメ、第1弾。この時間なら、生で見れるからありがたいなぁ。それにしても素晴らしい第1話だった!


電子レンジの内部から部屋を撮影するという、なんともイレギュラーなカットから始まったこの作品。Aパートはとにかくこのような独特なアングルを多用することで、主人公である松前緒花(まつまえ おはな)の、他人とはちょっと異なる視点で世界にアクセスしていく独特の感性を、存分に描き上げて見せたように感じた。岡田磨理の演劇的な(むしろポエムか短編小説のような)まだるっこしいセリフ回しが、母娘の会話からしてすでに最高度の魅力を発揮していたし、伊藤かな恵のドライだけれどもあどけなさの残る演技が緒花というキャラクターをきちんと立てていたこともあって、緒花のモノローグで動かしていくAパートの存在意義を十二分に確立。もはやこの時点で、今作がどう転んでも傑作以下のものにはならないであろうことを、強く確信させるものであった。


また、アクションに定評のある安藤監督みずからがコンテを切ったということも当然あるであろう、普通の生活をアニメーションで描くことの難題に真っ向から挑んで、もはやアクションと言っても過言ではない豊かな動き方を見せる魅力的な描写の数々に、キャベツを刻むあたりからすっかり魅了された。もちろんそれは今回は全編にわたって、それこそED(次回からはOP?)に至るまで一貫して貫かれている魅力であって、ストーリー上の舞台や展開とも相まって、人が生活するという行為そのものをアニメーションにより魅力たっぷりに表現してくれる作品に、なってくれそうだ。





お話のほうは、ポジティブ緒花の波乱万丈物語から一転、一昔前のドラマで大流行していたような、健気な少女がいびられながら必死に生きようと苦労する物語に突入していった。いきなり民子に「死ね」と言われたのは笑ってしまったし、『サマーウォーズ』にでも出てきそうな腕っぷし婆さんの登場には心躍るものがあったけれど、労働において理不尽とも思えるほどの苦労を強いられ自尊心を傷つけられていく少女たちを見るにつけ、だんだん胸が痛んでくる。


こんなことを言うとすっごくアレなんだけど、自分は働くのってやっぱり大嫌いで、こんなにも自分を殺して手に入れられるものがちっぽけなお金だけとかどんだけマゾい生き方を求められてるんだ馬鹿じゃねぇの、とか思ってるわけですよ。できることなら出家したいくらいのニート予備軍である自分に、「これが労働ってモンなんだよ!」と鋭く突き付けられる切っ先は、働け、それしか道はない、と尻を叩かれているようで、すんごく陰鬱になってくる。もちろん、このつらい労働の中にこそ生きる喜びや輝きもあるだろうし、きっとそういった幸福を描き上げるところに今作の主眼があるのだろうから、これは心を無にして耐えるしかないのだけどw いやぁ、働きたくないでござるよ。


それに、『true tears』などでも感じたことだけど、岡田磨理がシリーズ構成・脚本を担当した作品で”幸福のありか”をテーマに描かれる場合、地に足の着いたささやかな幸せの中にこそ人生の価値を求めるような結論に、自分の求めている幸福像とはどうしても相容れない思想を強く実感せざるを得ず、だから素晴らしい物語で面白いとか感動したりはするが、心底惚れ込むまでには至らないケースが多い印象がある。なので『いろは』にしても、一般視聴者向けにはこういうテーマでいいんだろーなーと思いつつ、そして面白がりながらも、内心では納得いってないということも出てくるかもしれない。そのあたりが、能天気っぽさを押し出したAパートから、よりリアルな生き様を追求し始めたBパートに移行した時に感じた不安ではあった。




それでも、やはりこんなに面白そうなアニメだとは思わなかったというか、旅館なんていう地味な舞台を題材にしてこんなに派手で楽しげな作品が作れるのかと舌を巻いたので、今後は、緒花を中心とした少女たちの生き生きとした様子を堪能しつつ、働くということのつらさと喜び、かけがえのない友情のはじまり、そしてなによりも引き裂かれた家族の絆といったテーマにスポットを当てながら、時に笑い、ときに和み、時に泣ける、素敵なお話になってくれることを楽しみにしたい。




ところで、コウちゃん(種村孝一)は、最終回までにちゃんと報われてくれるよね?w 公園での大胆告白のあと走り去った彼を見て、緒花が、

「コウちゃんのが先に、いってしまいました……」

と言ったセリフ。直前の「行って来いよ!」を受けているのでたぶん「先に行って」なのだろうけれど、「コウちゃんのが、先に言ってしまいました」だったら、すごくイイなぁ。青春だなぁ。


あと、雑巾がけの最中に四十万縁(しじま えにし、緒花のお母さんの弟さん?)とぶつかった緒花が、胸ではなくお尻をわし掴みされていたのは、笑ってしまったw 良いシチュエーションでした。



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それでは、今回は以上です。


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