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zoom RSS とある科学の超電磁砲 第9話「マジョリティ・リポート」

<<   作成日時 : 2009/11/27 22:48   >>

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回も引き続きレベルアッパーのお話。いよいよクライマックスかと思ってたのだけど、まーだ引っ張りますか。この、手に汗握るけれどもヒジョーに胃が痛くなる展開は、早いところ何とかなって欲しいww


そんなコチラの心境をすべて見透かしてるとしか思えない作劇の仕方はじつに見事ですよ。シリーズ冒頭から愛すべきキャラとしてその人気を不動のものとしている佐天さんだが、副作用の危険もある例のブツを手に入れてしまったという事実は、それだけで戦慄すべきものだ。レベルアッパーを手にした彼女の一挙手一投足に、テレビの前でいちいち過敏に反応させられてしまう。


とくに今回は佐天さんをストーリーの軸に据えて、タイトルの通り、マジョリティ(多数派=普通の子)の象徴たる彼女が何を思いどう行動するかという視点からドラマを描いて行ったのは、多感な若者世代と異能力というテーマを上手く昇華するアイディアとして見事だ。





回の佐天さんの行動はといえば、

・レベルアッパーを手に入れた当初は、念願かなった喜びを伝えようと、じつにウキウキと初春たちに自慢しようとする

・しかし社会のルールを意識しその危険性を自覚、一度は諦めようと決心

・しかし、よせばイイのに危ない事件に関わったりなんかしちゃったことで再度自己否定に陥り、レベルアッパーに頼ろうと揺れ動く

・使うにせよ捨てるにせよ一人で決心つけることができず、とうとう同じような悩みを共有できそうな友人連中に秘密を打ち明けてしまう。。。

といったものだった。


これって、犯罪に手を出す少年少女の心理や行動パターンをじつに巧みに描き出してますよね。自分はやったことないけど、万引きや窃盗、タバコや麻薬に初めて手を染めようとするときの子供って、ちょうど今回の佐天さんのような感じなんじゃないでしょうか。たぶん作り手も、現代の未成年者による犯罪のことをかなり念頭に置いていると思う。画面の中の作りものの世界、作りもののお話なのだけれど、非常にリアリティがあって怖かった。


とくに最後、友人たちにレベルアッパーのことを打ち明ける佐天さんの、なんとも言えぬみじめな表情には、背筋が凍るかと思った。






も持ち合わせていない、責任を負っているわけでもない、もちろん何かの信念に殉ずる覚悟があるわけでもない。そんな弱者が、弱者なりに考えた上での結論。それが、レベルアッパーだ。


きっかけは様々で、佐天さんのように背伸びがしたい、誰かの役に立ちたいという想いもあれば、介旅のように何かにすがって救われたいという想い、あるいは重福のような嫉妬や復讐心だってあるだろう。それらは人間として誰しもが持っている感情。だが、悲しいかな、彼らは圧倒的に弱者であった。そして、彼らの身近には強者がいた。少数の、選ばれし者たちがいた。それが、彼らの不運であったろう。


レベルアッパーは、弱者であり、マジョリティであるところの宿命からの、飛躍であり脱却を約束するものである。


今作においては異能力という分かりやすい記号で表現されているが、この構図はそっくりそのまま、子供からの脱却を図りながら、圧倒的な無力を痛感している思春期の経験に重なるものである。レベルアッパーという装置が、現実の犯罪や薬物のイメージに直結しているのは故の無いことではない。犯罪というものは、社会や大人の決めたルールという圧倒的強者に対する反抗であり、それはまさに、弱者から強者への脱却、マジョリティからマイノリティへの脱却の試みに他ならない。「マジョリティ・リポート」なるタイトルの冠せられた今回のエピソードが描こうとしているのは、まさにこの部分だ。




分の生きているこの世界が、かつて思い描いていたほど巧妙には作られてはいないということに気付くのが、思春期という時期である。それは、勇敢な若者が悪を倒し幸福を実現するおとぎ話にどっぷりと浸っていた子供が、まだその夢から醒めきらない間に直面する冷酷な現実である。


彼らはその現実を前に萎縮しながら、それでも心の奥底ではおとぎ話の勇敢な夢がくすぶり続けている。自分には力が無い、だから力を手にすればいい。それが、ある時期の子供たちが犯罪の誘惑に駆られる大きな要因のひとつである。



佐天涙子は、かつて勇敢で幸福なおとぎ話に夢を馳せる純朴な子供の一人ではなかったか。

科学や超能力に憧れ、自らの可能性の大きさに心を躍らせる希望に満ちた子供の一人ではなかったか。

そして、そうやって純粋な夢を大事に抱えながら、冷酷で抗いがたい現実に打ちひしがれた、ごく普通の子供たちの一人ではなかったか。




レベルアッパーが象徴する犯罪行為に思いを巡らせたとき、友人たちに秘密を打ち明けた佐天の姿に、戦慄せずにはおけないだろう。果たして我々は、弱者であり、選ばれなかった者であり、圧倒的多数派であるところの佐天涙子の境遇に、寸分として違うところがあるだろうか。そしてその境遇から脱却できるという夢のような道具を手に入れたとき、彼女や介旅たちの行動に異を唱えることが、果たしてできるのだろうか。私は?あなたは・・・?


「マジョリティ・リポート」。このタイトルは、我々の誰しもが抱える心の闇を、鋭く照らし、えぐり出そうとしているかのようだ。


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