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zoom RSS 聖剣の刀鍛冶 第12話「刀鍛冶」&シリーズ感想

<<   作成日時 : 2009/12/23 00:23   >>

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面白かった。大満足の作劇。


がすく、とは、まさにこのことを言うのだろう。


弁解の余地の無い悪者像というのも最近では珍しくなってきた感があるが、そんなラスボスを相手取っての王道的ご都合展開。とにかく、構図は分かりやすく、アクションはカッコよく、セリフは叩きつけるように。そんなスタンスを徹底させた最終回だったと思う。主題は勧善懲悪。クライマックスは見得を切る主人公。歌舞伎をはじめとする近世の舞台演劇以来、幾度となく取り上げられ、繰り返されてきた作劇のパターンを忠実になぞって見せた。こんなコテコテの王道展開、心を揺すぶられないわけにはいかないだろう。


とくにシーグフリードとセシリーの対峙の場面は、もうあからさまに舞台演劇を意識した作りになっていた。その直前にはアニメならではのアクションシーンを存分に見せてくれていて、現代的な映像演出と古典的な舞台演出とを巧みに融合させてあって、見事だと思った。というのも、やはりキャラクターの内面を分かりやすく訴えるためには演劇的な手法が最も効果的で、しかしこれだけ幅が広がっている映像表現の技法を使わないというのもアニメとしてもったいない。今作の場合は、あくまでキャラの心情吐露やドラマを盛り上げるための場面では演劇的な手法を取りながら(シーグフリードが仁王立ちのヘタレ騎士に手出ししないのはその典型)、しかしいざ動きの激しいアクションになると途端に芝居やカメラワークが映像的になる。この切り替えを意識的に行うことで、ドラマの盛り上がりと作画の魅力を分かりやすく、かつ効果的に提供することができていると思う。


とくに今作のような1体1の戦闘を基調とした作品は、歌舞伎のような古典的演出がよく合う。集団戦を描く作品だとまた違ってくるんですけどね。よく言われるのはガンダムとマクロスの対比かな。あまり古い作品に言及すると、主に年齢面の問題からくる知識の無さを露呈してしまいそうで怖いのだけれど。少なくとも今作の場合、主要キャラは一定のリアルな時間軸の上に立っているのではなく、セシリーの雄たけび(?)やルークの魔剣鍛錬といったシーンが、歌舞伎役者が見得を切っている場面なのだと思って見ると分かりやすい。第1話のころはこの感覚を理解し切れていなかったので違和感を覚えたものだったが、この作品の作劇スタイルに馴れていなかったからだろう。それだけ最近のアニメが、古典的な手法を嫌う傾向が強いということなのかなぁと思った。今思うと、シャーロット初登場回での魔剣使い3人衆との対決シーンは、視聴当時は失笑を禁じ得なかったのだが、アレなぞはまさに演劇的な手法の上に描かれたシーンだったな。






バンでのルークとリサの会話は、またわざわざ橋の上でやるというのが心憎い演出なのだが、仲直りした時にリサの言った「共に失っていきましょう」というセリフは意味深すぎてドキっとさせられた。さりげなく深いセリフを挟んだのはいいけれど、劇中でもう少し補完して欲しかったかな。それこそ何かの伏線になっていたわけでもなく、あくまで二人の経験を踏まえた上での肯定的な意味のこもった発言だろうとは思うが、そこに「失う」という単語を使ったリサの真意は、もっと掘り下げて描くことができたはずだ。その後が超展開すぎて、せっかくのセリフの印象が薄れてしまったのがもったいない。


一蓮托生と言ったからには、どんな困難が立ちはだかろうと、決して離れ離れにはならないと宣言したということ。普通の人生なら困難と言ってもたかが知れているものだが、この世界観と、ルークやリサの身の上を考えた時に、これがまったく尋常じゃない決意である可能性がある。このあたりはアニメで描かれていない設定があまりにも多すぎるので、原作未読の自分には想像に限界がある。せいぜい、昼飯のたびにタカりに来る大喰らいの食卓魔人2匹のために家計が傾かないよう、心配してあげるくらいしかできないw





一方でセシリーの立ち回り。シリーズ序盤の頃は馬鹿の一つ覚えのように「街を守りたい」の一点張りだった彼女が、いつの間にか守るべき対象(人や想い)が明確化されていて、だからこそ折れない心で戦うことができていた。今回彼女がルークに叩きつけたセリフを注意深く辿っていくと、シリーズ中の各エピソードにおける経験を、ちゃんと自分のものにすることが出来ているということに気付く。


とくに、シャーロット編で「大切な人を守る」ということの本当の意味を学び、エルザ編で「命を賭して戦う」ということの意義を考えさせられることになった彼女が、その経験を踏まえて、今は亡きリーザの想いの核心に迫り、ルークに覚醒と奮起を促した前回と今回のエピソードは、セシリーの成長物語としての奥深い構成に感心させられる。どうしても眼前の映像に目を奪われがちなアニメにおいては表現しづらいテーマだったと思う(事実、分かりやすかったとは言い難い)のだが、それでも非常に丁寧で、手の込んだストーリー構成だったのではないか。


当初はもっとビジュアル的な魅力やラブコメ要素をアピールする作品になるだろうと予測していたのだが、萌え要素は多かったものの、ドラマの展開としてはラブコメをあまり前面に押し出さずにいたのは正解だったと思う。リーザの話が絡んできた以降は、セシリーのあざといデレ描写が皆無になったのがむしろ良かった。





トーリー的には、今回は全然最終話っぽくなくて、2期ありき、って感じの展開だったけれど、期待していいのだろうか。こういう中途半端なトコで幕引きになってしまうから、1クール作品というのは厄介だ。


たしかに、原作が続いてる中でのアニメ化で1クールしか尺が無いのなら、中途半端な最終回もやむなし、という気分にはなる。けれどそれに引っ張られるカタチで、まだ余裕があるはずの2クール作品まで中途で終わらせる傾向が出てくるのが許せない。某ツンデレファンタジーアニメなんかは、3期までやっておいてケリを付けることをせずに放置されて、途方に暮れたものだった。まだ2期で完結しといてくれれば良かったものを、なんて思ってしまった。


ブラスミは原作がどれだけの長さがあるのか知らないが、こんな面白い作品、このままで終わって欲しくないので、ぜひとも2期をやって、(アニメオリジナルでもいいから)ちゃんとした結末を描いて欲しいところ。期待します。


ん、お布施?学生にそんな無理を言わないでくださいw



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コメント(6件)

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ここではお初です!

ブログ移転しました・・でも相互リンクしていなかったので相互リンクこの機会にお願いします。
今までしていなかったのが不思議だw 記事と関係なくてごめんなさい。
夜風
URL
2009/12/23 03:30
>夜風さん
どうもですー。相互リンクの件、了解です。これからも末長くお付き合い頂ければ幸いです。
おパゲーヌス
2009/12/23 14:42
冒頭のルークとリサの会話が良かったですが。
物語が大きく動き始めた感じの所で終了って最終回は、予想どおりとはいえ残念。

確かにここ最近、きっちり完結したアニメって観た記憶が、ほとんど無いですね(苦笑)

原作付き作品を1クールで完結させるってのも無理な話でしょうし、そもそも原作ストックが無い状態でもアニメ化するのが最近の流れですから・・・
理解はできるんですが。

でも1期にひとつくらいは、最終回らしい最終回も観てみたい・・・
ってのは贅沢でしょうか(^^;)

アニメ界の状況(商業的な意味での)を知らない訳ではありませんが、残念な傾向ですよね。

さて、今夜放送のDTB流星の双子の最終回はいかに?
アニメオリジナルなので今期で唯一(?)スッキリ終われる可能性のある作品ですから。
ローリング
2009/12/24 21:05
>ローリングさん
再度のご訪問に加えコメまでくださり、どうもありがとうございます^^

自分は途中で飽きて切ったんで見てないんですが、「11eyes」が1クールで強引に最終話を迎えようとして失敗しちゃったとか何とか?

ストーリーがほとんど意味を成さないギャグ作品なら別ですが、オリジナル作品でもない限り、なかなかきちんと決着をつけるのは難しそうですねぇ。

DTBは、自分は関東在住なのでTBS視聴です。早くても明日の深夜か、場合によっては土曜の更新になるかもしれません。最終回なのでなるべく早く書きたいとは思いますが。ですのでそのくらいの時間に、よろしければまたご訪問ください。
おパゲーヌス
2009/12/24 21:23
お返事、ありがとうございます。
またこれからも、ちょくちょくコメさせてもらうかもしれません。

基本的にあんまり深く考えずアニメを観るタイプなので(苦笑)
浅いコメントになるのはお許しを。

「11eyes」一応、最後まで観ました。
一度観始めた作品は簡単に切れないという、やっかいな性ですので。
今期、観た作品でギブアップしたのは「けんぷファー」だけでした。

で11eyesの感想は
・・・え〜と・・・まぁ・・・ねぇ(笑)
ファンタジー設定を最大限活かした終わらせ方だった、とでも言いましょうか。
でも1クールで完結させたのは評価していいかも。

DTBは珍しく関東より関西の方が放送が早い番組でしたね。
関西に住んでると放送の遅れが苦痛で、最近まで不満タラタラだったんですが・・・
(「君に届け」なんて、今週ようやく放送開始w)
関東、関西、中部(というか愛知県)以外の地域の人の大変さを思えば、贅沢な不満だと気付きました。
遅れるとはいえ地上波で一通り観れるんですからね。

なんか話が少しズレましたが;
DTBのご感想、楽しみにしてます。
ローリング
2009/12/24 23:01
>ローリングさん
>1クールで完結させたのは評価
自分は「タユタマ」を見て同じことを思いました。決していい出来映えではなかったんだけれども。

さて、DTBのほう、すごく難解な結末で苦労しましたが、何とかカタチにしてみました。よろしければどうぞご覧くださいませ。
おパゲーヌス
2009/12/26 03:34

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