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zoom RSS そらのおとしもの 第13話「空の女王」&シリーズ感想

<<   作成日時 : 2009/12/28 03:08   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 2

うわぁー。もうなんっつーか、言葉を失う最終回だった。


頭に強い衝撃を受けて、ぐわーんという余韻がいつまでも残っているような。出来の良さから言ったら今期ナンバー1はこれだろうなぁと思った。



ず今回の感想として、「聖剣の刀鍛冶」と同様に、分かりやすいプロットで綺麗にまとめてあったエピソードだったと思う。


ニンフのマスターといいハーピー2匹といい、こんなに分かりやすく提示された悪役だったからこそ、純粋にバトルはバトルで楽しんだ上で、主題である智樹たち下界の住人とエンジェロイドの心の交流をしっかりと描くことができた。あえて悪い言い方をすれば単純で分かりやすい構図に終始していたわけで、そんなストレートな構成を貫くことで、視聴者があまり考える必要が無く描きたいことを読みとれるように作ってあった。


ところが注目しなければならないのは、この単純明快な作劇を行っていたのが、ほぼ最終回のこの1話だけだった、という点である。




回までは、胸の締め付けられるようなシリアス劇と抱腹絶倒のギャグコメディとが同時に存在していて、水と油のようなふたつの要素が絶妙なバランス感覚のもとに計算して構成されていた。大まかに言って、尺の長さはコメディ部分のほうがずっと多かったが、インパクトとしてはシリアス部分がだんだん強く感じられるように、シリーズ通して構成してあったと思う。少しでも配分や見せ方を間違えれば破綻してしまうような、非常に難しい作品だった。


この難しい作業を、驚くべき熱意と創意工夫を持って乗り切ってきたことが、構図としてはじつに分かりやすい最終回を最大限に生かす結果に繋がっていた。今回のエピソードはアバンからEDまでまるまるシリアスに構成し、敵役はとにかく悪そうに、苛められるニンフはとにかく辛そうに、戦闘シーンは華やかでかつカッコよく、そして締めくくりはこれ以上ないハッピーエンドに描かれていた。展開としても、また演出の方針としても、まさに王道である。


この王道展開が最大限に生きる条件とは何か。それは、視聴者が主人公たちの人間性や境遇を理解し、それに心からの同情や共感をよせ、彼らが感じた心の動きを追体験することにある。


説明的なセリフで直接語られることのなかったキャラの心の動き。具体的には、本来のマスターと智樹との間で揺れるニンフの迷いや、イカロスの嘘と、告白と、涙の意味。本気で分からないような表情で「それがどうした?」と言ってのける智樹の言動等々。これらの描写を、頭で理解させるのではなく、直接心で感じとれるように持って行くことができれば、この物語は大成功だった。そしてそこへ帰結させるために、これまで細心の注意と大胆さとをもって作品を作り上げてきたのだと思う。この試みは、完遂されたと言って差し支えないだろう。見事だった。





部について少し。


原作未読の身として分かりづらかったのが、ハーピーの「ようげき用」という枕詞。”ようげき”には「要撃」と「邀撃」の2種類があるので、どちらなのか分かりづらかった。一応、辞書の説明を引用しておくと


要撃・・・待ち伏せして撃つこと

邀撃・・・迎え撃つこと


であり、今回のハーピーの戦闘スタイルから察するに、「要撃用」だと考えて間違いなさそうだ。




一方でイカロスの本来の名称が「戦略用エンジェロイド」とのことだが、このネーミングは最初少し違和感を覚えたのだが(「戦闘用」あるいは「戦術用」と違うのか、と)、しかしいざその性能を目の当たりにすると、まさしく戦略兵器の名にふさわしいものがあった。アニメでは以前、ルルーシュが「戦術」と「戦略」の使い方を思いっきり間違えていたので、この辺りの用語の使い方にちょっと敏感になっていたのだけれど、今作はちゃんと分かって使っているらしい。


というか、あまり突っ込んで考えているわけではないが、この作品は意外と(といったら失礼だが)、設定がしっかり作られている印象がある。アニメどころか原作でもすべて明かされているのか謎なほど、膨大で詳細な設定が背後に存在しているのではないかと思わせる作りだった。


自分は設定の整合性にはあまり気を配らない性質だが、そのくせ、どうでもいい部分までしっかり設定が作られている作品が好きだったりする。今作も、全13話の中で描かれたストーリーには不必要なほど多くの設定が存在していて、もちろんそれは原作との兼ね合いもあるのだろうが、この壮大な世界観がたまらなく魅力的だった。




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
関西でも最終回が放送され、私もようやく観れました。

良い最終回でしたね〜。
残念ながらこの作品も「きっちりEND」ではなかったものの、それを差し引いても良かったです!
今期の最終回ではダントツでしょうね。

管理人さんの仰るように、バカをやりながらも違和感なくシリアスシーンを混ぜていき、最終回に繋がっていくという、バランス感覚はお見事の一言でしたね。

こーゆーのってすごく難しいと思うんですが。
特にこの作品の「バカ」は突き抜けたバカだったのに(笑)

>自分は設定の整合性にはあまり気を配らない性質だが、そのくせ、どうでもいい部分までしっかり設定が作られている作品が好きだったりする。

あー、わかります
ドラマや映画もそうですが、アニメは特に超能力だの魔法だの、という「ありえない事」を描く事が多いので多少の矛盾にあーだこーだ言うのは野暮だと思ってますが・・・
それでも「フィクションの中のリアリティ」に拘ってる作品って、やっぱり魅力的ですよね。

作品のノリによる所も大きいとは思いますが、今作では、そういう部分でも違和感を全然感じませんでした。

長文、失礼しました。
最後にこの場を借りてスタッフの皆さん、お疲れ様でした。
ローリング
2009/12/30 01:37
>ローリングさん
まぁ原作付きの1クールアニメで、すべての伏線や設定を使い切る「きっちりEND」は、ほぼ物理的に不可能でしょうね。とくにファンタジーとかSFはw

>多少の矛盾にあーだこーだ言うのは野暮
ええ、それをやると例えば永野護作品なんかは手がつけられなくなりますww

今作の場合は、単語だけ羅列して、あまり設定に突っ込んだ会話や展開を取らなかったのが良かったかなぁと思います。「レールガン」は能力の設定をセリフで語って、面白いんだけど突っ込みどころや疑問点を指摘されたりしていますからね。

設定については表層だけ見せて後は黙して語らずという姿勢。これは、1クールだからこそできたとも思いますし、また智樹たちダウナーの視点でエンジェロイドの悲哀を描くという姿勢とも直結する部分ですから、これはこれで大成功でした。

長文コメをつけていただけると嬉しいです。1月からの新作アニメも頑張って書いてまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。
おパゲーヌス
2009/12/30 11:11

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