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zoom RSS 君に届け 第21話「初雪」

<<   作成日時 : 2010/03/03 03:06   >>

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千鶴の恋の終わり。



・「ちぃ」の意味


あー。やられましたねぇ。心臓打ち抜かれましたねぇ。徹が千鶴を「ちぃ」と呼ぶ意図が判明したときの、驚きと、感動。失恋でぽっかりあいた空洞に、暖かい想いが満たされていくような、一瞬の間。そして、「笑った」とぽつり。


こ れ は 惚 れ る ・・・。


しかも、惚れるとは言っても、今度のは恋じゃないんですよね。いや、恋なのかもしれない。けど、でももっと観念的といいますか。家族愛でもないし友情でもないし憧憬とも違う。いや、それらのごちゃまぜになった千鶴の今までの恋が、彼女のこれからの人生にとってマイナスとなる部分が払いのけられて、純度の高い想いに昇華したとでも言おうか。きっと千鶴は、この恋をプラスの糧として、成長していけるだろう。


千鶴は徹に、意を決して「好き」だと告げた。それはまだ、未純化の恋愛感情を引きずったままの告白だ。けれどその後に告げた「おめでとう」は、好きという感情のもっとも本質部分に特化した「好き」が、結実したセリフだったのだろうと思う。




・ちょっとクサいことを言うぞ


初恋って、この世界の美しさを実感して、生きることの素晴らしさを学ぶ機会だと思うんですよ。


恋を知らない子どもの時分って、日々を過ごすのが楽しいのは確かだけど、それはあまりに刹那的で、快楽主義的な楽しさでしかない。花を見て綺麗だと感じる心はあるけれど、それがより大きな自然への称賛には繋がらない。目の前のものを感じて、そこで世界が完結してしまう。


けれど、人は恋をすることで、人と人の繋がり、生きることの素晴らしさ、そして世界がいかに美しく作られているかを、ダイレクトに感じる感性を手にすることができると思う。というか、自分がそうだったんですね。それまでまったく未知の感覚であった「他者を求める心」を知ることが、他者の気持ちを考えるようになるひとつの契機となった。


他の人の心を知ろうとする意識は、当然、目に見えているだけでは収まりきらない世界の広大さにまで注意を向けるように促すことになるわけで、そこで初めて人は、花の美しさを通じて自然そのもの、ひいてはこの宇宙全体の奇跡のような完成度にまで、想いを巡らせるようになる。そしてその中で生きる一個の生物たる自分と相手とに再び意識をフィードバックすることで、もういちど、生きるとこと、誰かを好きになるという気持ちの大切さを、認識することになるのだ。


恋をすることは、己を知り、他者を知り、宇宙を知るということだ。だから恋、とりわけ初恋は、人生において大きな意味を持つ。初恋は叶わぬが定めとは言うが、そこでの歓びと悲しみのあらゆる感情もまた、己と、他者と、我々の生きるこの世界を知ることにつながる。それは、とても素敵なことだ。






・・・うん、風呂敷を大きく広げ過ぎたなw まぁ、アニメを見て感想を書くと言うのは、そのまま自分自身の人生を語ることに繋がると思うので、たまには許して下さい。こういう話が大好きな性分なもので。


無駄なヘリクツばかり考える私と違って、千鶴が↑に書いたようなことをそのまま体験してるかというと、さすがに心許ないわけですが。いや、フィーリングとしては近いと思うんだよ!w だけど自分はそれを感覚的な言葉で言い表せないので、どうしても宗教色の強い言い草になってしまう。こればっかりは、そういう畑(ヘッセとか)で育ってきたので、こういうモンだとお許しくださいませ。




・とはいえ、失恋


ラストの千鶴と龍の会話のところは、とても印象深いシーンでしたね。


自分はその直前、千鶴と徹のところですでに一度泣きに入っていたので、じつはラストシーンは、「あれ、この街って海なんかあるんだ?」 とかそんなツッコミを入れながら、わりと冷静に見てしまっていたのですよ。というか、千鶴とのシーンで泣いて、また徹と龍のシーンでも泣いて、もうお腹いっぱいみたいなことになってて。


そのうえ、千鶴の気持ちはもう吹っ切れたことになっている、作劇上もうこれ以上この失恋は引っ張らないだろうとか、勝手に思ってたんですね。だから、ここで千鶴の心がもういちど折れて(ネガティブイメージではなく。念のため)、龍の胸に体重を預けて泣きだしたものだから、相当こたえた。三重四重に取り囲んで泣かせようとしてくるか、と思いました。


そして、千鶴の涙を誘発した龍のセリフが、素晴らしかった。千鶴のことが好きだから、一番そばでいつも見ていたから、分かってあげられる彼女のつらさ。またもしかしたら、自分が幼馴染に恋しているのを、家族愛の発展したものとかではなく”ちゃんと好き”なのだと、自分に言い聞かせたかったという面もあったかもしれない。そんな龍の、矜持にも似た思いやり。それが、大変強く、心を打ちましたね。


そこで、しんしんと降り始める雪。


雪というのは、音を消し去ってくれるもの。雪に囲まれたことで、まるで世界に二人だけしかいなくなったような、錯覚を覚える。また、雪は積もるものでもあって、ぽっかりと空いた空間を少しづつ、でも着実に、埋めていってくれるものだ。まるで、失恋の苦しみを涙とともに吐きだそうとする千鶴の胸の空洞に、龍の想いが雪のようにしずかに、優しく降り積もっていく様子を象徴しているようで、しんみりと心に染みいりました。




この、無音で孤独な世界にたたずむ二人の若人に、幸多からんことを、願いたい。




----


それでは、今回は以上です。


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