はなまる幼稚園 第2話「はなまるなすべりだい/はなまるな天才」

どうやら、和むだけのアニメじゃなかったようだ。コレはすごい作品な予感。



・壮大なEDに噴いたw


前回はファンシーな演出と徹底的な描き込みで魅了してきたED。今回はそれとはまったく別の意味ではじけ飛んでいた。いかにもGAINAXらしいというか、遊び心満載の、発想の勝利といった演出で、見事だった。OPと本編がわりと無難だったり王道な演出なだけに、EDではとにかく暴走してやろうという魂胆か。


曲も前回とは異なるものだったが、毎回変わるのだろうか?あるいはその週の担当キャラごとで、いくつかのパターンをローテーションしていくのだろうか。EDが曲も映像も毎回変わるというのは、最近ではパンツが空を飛んだ「そらのおとしもの」が非常に強い印象を残しているが、あちらは少なくとも、曲は過去のヒットソングのカバーだった。一方の「はなまる幼稚園」は今のところ、新調のキャラソンを当ててきているが、全話で異なる歌を流すという話だったらすごいハードワークだなぁ。普通新曲を用いる場合、いくつもの曲を使いまわすと、明らかにひとつひとつの曲のインパクトが薄れてしまうのだけど、今作の場合は映像の効果も手伝って十分なインパクトがある。次週はどうなるか、またひとつ注目ポイントが増えた。


OPがわりと無難、なんて勢いで書いたけれど、しかし非常に良くできたOPである。無難そうに見えてじつはあまり無難ではないというか。大きなクレヨンを抱えて落書きをしていく後半の映像的盛り上がり方はじつに見事で、また今作のまったりふわふわした魅力をよく表現できている秀作だと思う。




・高いすべり台の描写に見る、目線の転換


Aパートは幼稚園探検と、名物らしいバナナのすべり台の話。入園したばかりのどきどき、ワクワクした様子がよく伝わってくるエピソードで微笑ましいが、同時に、”子どもの目線”を強く印象付けるエピソードでもあった。杏たちが勝手に動き回るのを許可してしまった土田だが、後でお叱りを受ける通り、ちょっと目を離すことがどれだけ園児にとって大きなことであるのか、それをあくまでコミカルに可愛らしく演出していた。


とくに注目すべきは、すべり台の高さの描写。杏たちだけで2階に上った際には、上から見下ろすカットで極端にパースを効かせて、すべり台が異様に高く、長く感じられるように描写。一方でつっちーに抱っこされながら滑り降りる際には、恐怖感を与えかねない下方の絵をあえて描かず、杏の視線を前方・上方に向けることで、広い空の清々しさと滑空の楽しさを印象づけていた。どちらも、こんなささやかなすべり台では、背の伸びてしまった大人では到底感じることのできない世界だ。それをとくに強調して描写することで、視聴者が子どもたちの感覚を少しでも理解できるよう配慮されていた。子どもの感覚を理解するということは、彼らの「冒険」をより具体的な印象をもって実感できるということで、今作の世界観においては非常に重要な要素だ。


これと同じような演出は、第1話でもすでに描かれていて、とくに印象深かったのは杏が水道を見て驚くシーン。それまで家とその周辺のわずかな世界しか知らなかった杏が、ズラリとならんだ蛇口の多さに驚くことで、一気に彼女の世界観が広がっていくという描写だ。ここでも、かなり遠近法を強調して、”数の存在感”を強く印象付ける演出だった。


すっかり大人の目線に慣れてしまっている視聴者に、園児たちが体験する驚くべき発見の数々を、よりリアリティをもって追体験してもらおうという工夫が、映像上の随所に散りばめられている。上手いなぁと思う。




・語彙が大人すぎるセリフ回し


映像が、なるべく視聴者の感覚を園児たちのトコロまで下げさせようという工夫が行われているのに対し、脚本はあくまで現実を無視した、いかにも作り物の印象が強く残る。


物知り博士のひーちゃんの知識量は、アレはアレでちゃんとキャラクターが立っているので問題はない。しかしその周りのキャラたちの言葉づかいまでが、幼稚園児にしてはあまりに難しくて大人なセリフ回しが多すぎるのが、違和感があると言えばある。「鼻を明かしてやる」だなんて、子どもが使う言葉じゃないでしょうw


ここはやはり、あくまでこのアニメが、大きなお友達向けの深夜アニメだということなのだろう。子どもを題材に取っていながら、あくまで大人が楽しむアニメ。そのラインを維持するのに、どうしても園児たちのセリフの語彙を増やさなければならなかったということか。ドラマの主眼がつっちーに向いているうちはいいが、今回のBパートのように、子どもたちだけでドラマを構成しなければならなくなったとき、どうしても園児たちの知識と精神年齢を上方修正せざるを得ない。Bパートは、まるで小学生高学年のドラマに見えた。ここは、脚本の限界が見えてしまった部分で、仕方ないのだろう。リアルの園児らしい言葉づかいをさせていたら、作品が破綻してしまうw




・デフォルメキャラの魅力



セリフ回しひとつ取っても、どうしたって、幼稚園児を描くという点にリアリティを求めるのは無理が出てきてしまう。それを上手く補って見せているのが、極端にデフォルメされた園児たちのキャラクターデザインだと思う。


つっちーが杏を肩車したシーン。ここの描写に、異なる頭身のキャラが混在している不自然さが象徴されていると思う。つっちーは杏をひょいっと持ち上げて頭の後ろに乗せ、そのまま手を離して歩き出してしまうのだけど、最初は見ててものすごくハラハラした。いや落ちるだろっ!みたいなw あまりにも二人が自然に会話しているので冷静になってよく見てみたら、頭に乗せているのではなく肩車だった、という話。


園児のデザインがもっとリアルな頭身だったら、こんな可笑しな勘違いは起こらなかったはずで、ここで改めて今作の子どもの描写の特異性を痛感させられることになった。


しかし、だからこそ、前述した、幼稚園児であることを強調する映像演出と、幼稚園児としては不自然すぎる脚本とが、一個の作品としてまとまっているのだと思う。設定上は幼稚園児だが、実際の感覚としては「謎の生き物」。そういう割り切り方で、自然と違和感なく作品を楽しめるようになっている。おそらく当然、作り手はそれを意識してやってるのだろうから、たいしたものだと思う。




そんなわけで、また新たな発見ができた第2話だった。とにかくめちゃめちゃ面白いので、次週もぜひ期待させていただきたい。とくに次回は山本先生のお話ですか。今までとは別の意味で楽しみだなこれはw



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この記事へのコメント

2010年01月18日 03:23
やっぱあのEDの壮大さにはつっこまずにはいられないですよねww
>その週の担当キャラごとで、いくつかのパターンをローテーションしていくのだろうか。
とおっしゃっていましたが、もしそうならちょっと残念ですね。どうせなら毎回変えて頑張ってもらいたいですww
でも毎回新曲っていうのは本当大変なんだろうなぁ・・・
おパゲーヌス
2010年01月18日 19:31
>焔さん
んー、上にも書いてますが、オリジナル曲の場合はあまりコロコロいろんなの出すよりも少ないものに絞ったほうがいいと思うのですよ。印象が残るかどうかの問題として。毎回変わると言うのは、労力的にも大変でしょうが、やはり既成曲でないと、インパクトを提示しづらいという面があると思います。

「生存」はこのへん上手かったなぁ。3曲か4曲、それぞれ数パターンづつ用意して、でも基本的なメロディラインは同一。毎回常に新しく、しかし統一感のあるEDを提供してくれてました。今考えるとすごいアイディアだったと思います^^

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