花咲くいろは 第１４話「これが私の生きる道」

後半戦突入！　いきなり波乱万丈すぎるｗ　そして新OP・ED（とくにED）がすっごくイイ！　



唐突に水着回が始まるから何かと思ったら、２クール目の最初のエピソードは修学旅行から。喜翆荘から遠く離れた舞台だし、女将たちも登場しない（代わりに級友たちモブ勢が多数登場）のでちょっと不思議な感じだが、それでもやっぱり旅館という仕事場での騒動とヒロインたちの生き様がテーマとして描かれる、いつも通りの『花咲くいろは』だ。


前回まで３話連続で、外部（皐月さん）から見た喜翆荘の評価が問題になったエピソードが繰り広げられた。それを受けて今回は、緒花たちが外部の旅館に宿泊し、より多角的な視点から旅館での仕事を検討できるようにしているのは面白い。とくに緒花と菜子のコミカルな言動を通じて、小さくて古臭い喜翆荘と、大きくてトレンディな宿泊先とで、それぞれの良い面と悪い面を浮き彫りにしていく描写が、旅館経営なんて何も分からない我々視聴者にも新鮮な驚きを与えてくれていた。


それにしても、菜子が本気モードで夜の海を泳いでいたのは笑ってしまったｗ　昼間のシーンではクラスの違う菜子の水着が見れなかったのでありがたかったが、天然すぎてちょっと残念なことになっちゃってる菜子というキャラクターを巧みに印象付けるシーンだった。そういえば今回の脚本は第５話以来となる樋口達人さんだったけれど、岡田脚本以外で「ホビロン」とか「ぼんぼる」といった岡田用語（？）が飛び出すのは珍しい印象。第５話のときはどうだったかな？　結名が「ぼんぼる」の使い方を間違えてヘンなことになっていたけれど、使いにくいであろうこれらの特殊用語を完全に使いこなしている樋口脚本には素直に感心したｗ


----


さて今回からは、いままでどうにも出番の少なかった（そして何のために出てくるのかよく分からなかった）結名が、満を持してメインを張るエピソードらしい。分かりやすく仕事の態度が”なってない”番頭として登場の許婚を通じて、何を考えてるのか分からない結名の本心を解き明かしていこうという展開になるのだろう。


たぶん注目点は３点。一つ目は、結名が自分の「生きる道」をどのように考えているかという点だ。これまでもろくに福屋の仕事を手伝っていなかった様子の彼女だが、今回もわりとあからさまに、旅館の仕事に対する興味の無さが強調されていた。職業病の域に達している緒花や菜子の様子を面白がるのもどこか対岸の出来事のような目で眺めているし、許婚の旅館の設備や仕事内容に対する反応も一歩遅い。さらに許婚クンからわりと真剣なプロポーズを受けても態度をはぐらかした挙句、ラストシーンでは「自分のやりたいことの中に旅館の仕事は入っていない」などとぶっちゃけてしまった。結名のこんな態度に対して、どうやら傷心の許婚以上に過敏に反応しそうなのが緒花で、結名は緒花の仕事にかける情熱に感心しているような描写も見られたので、次回は結名vs緒花という構図で物語が進んでいくのだろうか。そこに、結名の母親あるいは実家に対する感情なんかも描かれてくるとさらに面白そうだけど、果たしてどうなるか。


二つ目の注目点は、結名と緒花の友情の進展。劇中、結名が「緒花と友達になれるようぼんぼる」などと口にしたときは、正直びっくりしてしまった。で、確かに考えてみれば、緒花の態度には結名を友達としてよりは”福屋の跡取り娘”として意識している様子がひしひしと感じられるし、いつまでも”さん”付け＆丁寧語で会話している。民子との付き合いに関してはわりと早くから真剣に、本当の友達になれるよう努力していた緒花だが、結名に対してはそのような積極性がほとんど見られず、これでは結名も淋しいだろうし、緒花イズムを全面的にプッシュしようという作品コンセプトにもあわない。ということで次回は、結名と緒花がさらに一歩踏み込んだ友人関係に発展し、結名だけでなく緒花のキャラクターも深化する様が描かれるのかもしれない。


三つ目の注目点は、結名ではなく緒花の仕事に関してだ。今回は早くから、よその旅館の仕事を勉強して仲居としての自分の仕事に生かそうとやる気を見せていた緒花。なので当然今回と次回は、仕事人としての緒花のスキルや心構えがレベルアップするエピソードだと考えていいのだろう。いちおう今回は、宿泊先旅館の規模や設備にばかり驚いていた一方で、番頭やバイトの仲居が見せる仕事の態度やサービスのクオリティの悪さが強調されており、小さいけれど質で勝負の喜翆荘から見れば、ただの反面教師にしかならない。もちろんそれだけでも緒花にはいろいろと感じたり考えたりすることがあっただろうが、次回はさらに、仕事の内容以前の問題として「この仕事が好きか？」という根本的な立場まで振り返って、改めて、緒花が自分の生き様をどのように設定していきたいのか、その決意表明みたいなものを見せてくれると期待したい。


今回のサブタイは、「これが私の生きる道」。これはなかなか尋常じゃないタイトルだ。こんなたいそうなテーマを掲げて始まった以上、本エピソードが完結するときには、それに見合った結論なり決意なりを明らかにしてくれるだろう。大いに楽しみにしておきたい。


----


それから、今回からOPとEDが変更になった。OPはやはり作品として猛プッシュ中のnano.RIPEが担当、相変わらず素敵な青春ソングで心地よい。映像的にちょっと忙しくなったのは、見ごたえはあるのだけど、ちょっとまだ慣れないかな。仕事中にあんなに暴れたら危ないだろうって思うｗ　EDのほうは、これはもう一発で惚れました。春アニメはこれと言って買おうと思うアニソンが見当たらなかったのだけど、この新EDは手を出してもいいかも。タイトルからして、このアニメ作品のために書かれた曲なのだろうから、歌詞なんかにも注目していいかもしれない。




----


それでは、今回は以上です。



にほんブログ村
↑ランキングに参加中です。拍手の代わりですので、読んで良かったとちょっとでも思ったら、クリックしてもらえると嬉しいです＾＾