Angel Beats! 第10話「Goodbye Days」

騙された! 感動エンドにすっかり騙された!!!




ええっと・・・、とりあえず、だ。Cパートのことは置いておいて、まずはユイのことを書く。あぁでも、混乱中です。台無しだよこんちくしょー!




・珠玉の単発エピソード


この世界と天使に関するごたごたが一応の決着を見て、音無と天使が結託して、友人たちの「生前の願い」を叶えさせようと奮闘するのが、今回からのエピソードらしい。さっそくターゲットにされたのはユイ。なんかこの作品、ただでさえ女の子の数が少ないって言われてるのにさ、ここで天使に次ぐ人気キャラ(と勝手に思ってる)を消しますか。滅茶苦茶だと思うwww 男を消せ、男をw


それにしても今回は、画期的に良くできたエピソードだった。3話ごとにストーリーを構成しているらしく、今回からまた新しい展開に突入するということで、まずはその冒頭にギャグメインのドラマを持ってくるのは、これは予定調和。しかしその後、ユイの「本当の願い」が何なのかという問題が持ち上がってきたところから、あまりに感動的なEDに持っていくまでの構成力と作劇が実に見事で、珠玉のエピソードに仕上がっていたと、感心した。




・最高の出来栄えと評したい


今回もギャグは相変わらずセリフが長くて、絵と映像がついても解消できない冗長さが付いて回る(これは脚本家の責任だろう)。けれどその内容はじつに面白かったし、動きのあるシーンを立てつづけに見せてくれたので相当救われた。アニメーションが健気なほど頑張っていたなぁ。健康的エロスもふんだんに取り込んで、色んな意味で楽しませてくれた、お得感たっぷりのコメディパートだった。


個人的に今回、ばちっとスイッチが入ったのが、日向がバットを握って音無から打って見せたシーン。疲れて行くユイの姿と夕景の描写から、画面の空気感そのものがシリアスに転調していくシーンでもあり、日向と音無の友情や、日向がいまだに野球に未練があるという背景も手伝って、彼が打球を高く遠くへ打ちあげたカットはすごく印象に残った。めちゃめちゃカッコいい絵だったなぁ。脚本の良さを何倍にも引き出すアニメーションの妙があって、これで完全に方向性が切り替えられた。


そこから後はもう、文句のつけようがない見事な作劇だったでしょう。ユイが女としての願いを口にし、一度は何でも叶えてやると豪語していた音無に鋭く迫ったところから、予測の範囲であったとはいえ日向が登場し、ユイの心を解きほぐすように何度も何度も、「俺が結婚してやんよ」と語りかける一連のシーンは、それはもう感極まるシーンだった。


いろいろ印象的なエピソードはあったけれど、質の高いストーリー構成に映像演出がうまく噛みあわさって、それが一話分の尺の中で多すぎず不足しすぎず、非常に綺麗にまとめてあった。完成度という意味では、シリーズ中最高傑作のエピソードであると評価したい。




・「奇跡」とは


以前何度か、今作で描かれる悲劇や”報い”の描写に対して、説明的であるとか数学的で無機質であるとか、そんなような指摘を行ってきたのだが、今回日向とユイの間で繰り広げられた会話だけは、人間的なぬくもりと幸福の甘く切ない香りに満たされていた。そしてこれは強く主張したいのだけれど、人生賛歌を標榜するのなら、奇跡とはこういうものでなければならない。


奇跡って、なにも、現実に起こらないことである必要はないと思う。実現する可能性が0%だろうと100%だろうと、そんなのは割とどうでもよくて、ただ本当に重要なのは、当人が叶えられると思っているかどうか、という点だ。


本人が、絶対にあり得ないこととして頭では諦めていながら、心の中では強く追い求めている願い。それは実際に実現する可能性はいざ知らず、本人が無理と思っているなら絶対に無理なのだ。そして人はそれを、実現可能な”希望”ではなく、実現不可能な”夢”として抱き続ける。では、100%叶うはずがないと思い込んでいた”夢”が、もし現実のものとなってしまったとしたら・・・? そのとき人は、それを「奇跡」と呼ぶであろう。


かつて岩沢が消失したときも、まさに「奇跡」を体験していたのだ。そして今回のユイもそうである。彼女たちは、自分が本当に叶えたい願いが、絶対に実現不可能だと思い込んでいた。思い込んでいたのだけれど、諦めきれずに大事に胸の中にしまって、追いかけ続けていた。彼女たちはラジカル・ドリーマーであった。岩沢の場合は自力で夢を掴んだが、ユイの場合は、一人の男性が夢を叶えてくれた。日向はユイに、彼女の願いが決して実現不可能なものではないこと、限りなく0に近い可能性であったとしても意志の力があれば達成できること、そして日向自身が愛の力でユイの願いを実現して見せることを、彼女に悟らせた。これが、ユイにとっての正真の「奇跡」であった。


人生を否定した者たちが、今一度、自分の存在と自分の人生を肯定すること。そこに今作の掲げる人生賛歌があるのだとしたら、彼らが人生を肯定する様を、奇跡を通して描かなければならない。そしてそこで求められる奇跡とは、絵空事や夢物語によるカタルシスではなく、もっと身近な、そしてもっとリアルな奇跡なのだ。今回のエピソードはその課題に真正面から取り組み、挑み、描き切って見せたと言えるのではないだろうか。




・そして私は騙された


んー、こんなに感動的で、心がうち震えるドラマを見せられて、ホクホクと幸せに浸っていたところに、あんな衝撃のCパートを持ってこられるとは。。。 


はっきりと言いたいのだけど、今回のこのCパートは、マジで蛇足だった。次回への期待感を煽る必要なんて、この見事なドラマの後には一切、要らなかったと思う。せっかくの雰囲気がすべて台無しのぶち壊し。余韻に浸って、さぁ感想を書くべと思った矢先での、この裏切り。おれの涙をどうしてくれる・・・。


つーか、まだ波乱があるのかよ! そういうのはもういいよ! 大人しくみんな消失目指して頑張れよ!w


麻枝准というお人はつくづく、視聴者を翻弄するのが好きなようですな。まぁ、ここまできたら付き合うしかないからね。次回どんな展開になるのかまったく予測がつかなくて、ニヤニヤが止まりません。




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それでは、今回は以上です。



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