オオカミさんと七人の仲間たち 第9話「おおかみさんと毒りんごが効かない白雪姫」

サブタイトル、なんか深いなw




今回は紛うこと無き林檎回。いままであまり明かされなかった赤井家の過去にスポットを当て、罪の意識に苦しむ林檎の、決意と救済を描くエピソードだ。


林檎がなにか暗い過去をもっているらしいことは、すでに大神さんの中学時代に絡めてぼんやりと提示されてはいた。だがその実情はおもったよりもエグいもので、のん気なキャラや世界観の裏に潜む陰鬱な設定に、思わず息を飲んでしまう。


今作のこうした構造は、童話というもののひとつの側面を、くっきりと照らし出し象徴させているかのような印象を受ける。その側面とは、夢と空想の皮をかぶって語られる現実の残虐性だ。しばしば童話が、子供向けの文学とは思えないようなドキっとする暴虐ぶりを発揮するのと同じように、「オオカミさんと七人の仲間たち」という作品もまた、童話という優しげで楽しげな空気感の中で、しかしキャラ萌え作品には似つかわしくない、理不尽で厳しい社会の暗部を描き出している。


ただ惜しむらくは、せっかくそのような興味深い構造を取り入れているのに、それが作品性として確立するまでには至っていない。これは童話ネタの消化の仕方に最大の問題があると思うのだけれど、童話という材料や、あるいはいかにもキャラ萌えラブコメといった体裁の作品世界を、その虚構性をもっと強調するやり方をとれば、キャラクターやドラマが内包している残酷なリアリズムを効果的に叩きつけることができたはずだ。しかし今作の場合はそんな意識はまるでなく、ただネーミングを童話から借りるという発想があっただけで、あとはドラマティックな作劇を考えているうちに設定が陰鬱なものになっていっただけ、という認識のほうが、現時点では正しそうな気がする。


あまり難しいことを考えながら見るのは酷かもしれないが、かといって物語がそれほど良いとは(申し訳ないが)思えないので、そういう意味でももう少し工夫が欲しかったところだ。今回も、水着は眼福だったし大神さんは申し分なく可愛かったけれど、林檎の救済エピソードとしてはちょっと物足りなすぎた。せっかく作画は悪くないのに!w


いちおう今回のエピソードは、Bパートの最後で林檎が語っているとおり、まずは林檎が勇気を出して過去を清算して見せることで、こんどは大神さんの過去に挑むクライマックスへ向けての、勇気の橋渡しをした回だったと言える。林檎の場合は、自分が罪の意識を抱えていて、それに対する罰をずっと自分に課し続けてきたものが、白雪姫乃の赦しの言葉によって救済されるという展開だった。大神さんの場合は、ではどんなトラウマを抱えていて、それを誰がどうやって解消してみせるのか。ただカッコいい亮士くんが一人で解決してしまうのではなく、林檎や他の友人たち、そして何より大神涼子自身の決意によって解決して見せて欲しい。感動的なドラマが描かれることを期待したい。



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それでは、今回は以上です。


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