夢喰いメリー 第5話「夢に惑って」

アクション作画もやばかったし、BGMの大胆な使われ方がツボ過ぎて困る!




・今回のお話


前回の次回予告で予感させていた、「本当に夢魔を夢の世界に送り返せるのか?」という問題提起を、シリーズ中最高度の緊張とドラマティックな演出のもとに描きあげた第5話。前回までで作品の基本的な構造をしっかり提示しておきながら、早速その前提を突き崩してきた。もうちょっと、1話完結のミッションクリア型イベントを見せて欲しかった気もするけれど、1クールという尺を見据えての構成なのだろう。


ストーリー的には、これで夢路とメリーの物語は完全に振り出しに戻った格好だ。幻界に帰る手段を探すための夢魔退治だったはずなのに、その夢魔退治そのものの意義がさっぱり分からなくなってしまった。もちろん、夢路がそうしたように、エンギの語っていることが間違いだという可能性もあって、というかその可能性に賭けなければこのお話の先行きがまったく想像できないだけに、次回以降(正確には再来週以降?)、夢魔退治にどのような活路や口実を見つけ出すのか、注目だ。メリーにとってはショックな事態だが、夢路としても、じゃあ夢魔に取り憑かれた人たちを放っておけるかというと、それも難しいわけで、なんとか再び、二人の目的意識を一致させてもらわなければならない。単純に考えるなら、エンギの姉という人が殺された事例と、メリーの”夢喰い”行為はまったく質の異なるものだった、という設定に落ち着きそうな気もするが、果たして。


エンギの言っていたナントカという敵の名は、やはり河浪千鶴と何か関係があるのだろうか。あとはあの歌手も事件に絡んでそうだ。次回、再登場しそうなジョン・ドゥが、これにどんな接点を持ってくるのか。夢路とメリーの絆の構築はすでに何度もやってくれている印象があるので、それを繰り返すよりも、ぐっと物語が進展するような展開を希望したい。




・圧倒的だったアクションパート


ストーリーはまだまだ分からないことだらけだけど、キャラの魅力や映像と演出の良さのおかげで、絶対に画面から目を離すことが出来ないこの作品。今回はまたすごいものを見せてくれたなぁ。


Aパートの日常風景から、とても特徴的で面白い描写を見せてくれていた今回。本編開始直後からやたらカッコいいBGMがかかり、何が始まるのかと思いきやゲームの情けない「無念」のセリフで一気にテンションが削がれ、ほのぼのとした光景にすっかり和まされる。今回は出番の少なかった勇魚も、ショックを受けた様子があまりにも可愛いのと、落胆のあまり部屋の中の時間を停止させるなんて特殊能力を発揮してくれて、インパクトは絶大だった。メリーと夢路の危なっかしすぎるお遣い、二人がしんみりと目的を再確認し合う一こま、光凪由衣の強電波、芸術的な連携プレーによるパンチラレシーブのオチへと、水が流れるように展開されるAパートはすでに、構成や映像演出の良さはもちろん、BGMの使い方が抜群に巧くて、改めて今作の総合芸術としてのクオリティの高さに感心させられる。


そしてやはり圧倒的だったのはアクションパート。すごかったなぁ。今回はデイドリーム空間があまり病的な混沌に包まれてはいなかった分、ススキの穂という小道具の洒落た使い方と、あとはもうアニメーターの力量を100%注ぎ込むための主張しない背景世界として存在していて、だからこそ余計な場所に気を取られること無く、作り手も視聴者もアクションに注視することができたのではないかな。


それにここでもやはり、BGMのチカラの大きさに打ちのめされる。いちど回想シーン(とても美しく、感動的な一幕だった)を挟んでから、エンギの口によって衝撃的な事実が語られ、放心のメリーが追い込まれていく一連の展開において、切なく哀しくもじつに情熱的なピアノ曲が、攻守双方の言葉にし切れない感情の波を一手に引き受け、表現してしまっているような場面だ。選曲にせよ音響演出にせよ、映像と同じように、決して安直にはならない、その演出効果が最大限に得られるような創意工夫によって、見る者の感情を意のままに操ってしまう。強いて言えば、今回ばかりは明るいトーンのED曲が若干、不釣り合いだったかなぁと思ってしまうところだが、まぁここで特別版EDを用意するのはいかにもわざとらしい素人演出になってしまうトコロだったかもしれないから、第5話というタイミングも考えればやはり、これがベストだったのだろう。本編の幕引きがコミカルでもシリアスでも同様に大きな効果を発揮できるED曲というものは、非常に稀なのだ。


ともあれ、メリーの目標喪失と夢路の負傷という、ストーリー中盤へ向けての大きな転機となった今回のエピソードを、これほどの神回に仕立て上げてくれた今作スタッフには、改めて頭が下がる思いだった。




次回は、先ほども述べた通り、できれば事件の真相にぐっと迫って、物語が大きく動き出すエピソードであることを期待したい。主人公がこん睡状態に陥るということで、思いっきり虚構的な演出で楽しませてくれるのではないかというのが、一番の楽しみだ。そして早いところ夢路には元気になってもらって、勇魚やそのおやっさんの出番もまた、たくさん欲しいところだ。




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それでは、今回は以上です。


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