花咲くいろは 第11話「夜に吼える」

すごくカッコいいタイトルだったのできっと緒花がスカっとするような活躍をしてくれるかと思っていたのに、とんだ展開になってしまった。それにしても毎週ごとに面白くなっていくなぁ、この作品は!



前々回、女将を欠いたチーム・喜翆荘がなんとか奮闘してみせたことによって、雑誌の覆面記者問題はベストな形で収束した。でもそういえば評価そのものは先送りになっていたなぁといまさら気づかされつつ、さぞ満足のいく点数がつけられているのだろうと予想していたところ、事態は思わぬ方向へ急展開。こういうのがいわゆる「朝ドラ的」な作劇と言うのだろうか、そこそこリアリティのある設定をやや大げさに騒ぎ立てることで一気にテンションを高めていく構成が、じつによくハマっていた。「5点満点!」「10点満点中の5点だよ」なんてセリフの掛け合いからしてじつに良いセンスを発揮していた今回は、再び脚本に岡田磨里、コンテに安藤真裕の名前がクレジットされ、まさに中盤のハイライトとでもいうべきエピソードか。最近めっきり少なくなった「ホビロン」も復活したし。(←岡田さん以外の脚本家の方々は、この手の小っ恥ずかしいキメ台詞を忌避しているのだろうかw)


しかし冒頭こそいつものコミカルな暴走劇を展開した今回のエピソードだが、中盤以降はぐんぐんと悲壮感が増していき、11話目にして初めて本格的なシリアスに突入したのではないかと思ってしまうほどのインパクトがあった。今までは真面目な展開であっても、緒花たちが一生懸命に頑張る姿がキラキラとした輝きを放っていて、根本的にはあくまで明るくポジティブな作品という印象があった。しかし今回ばかりは、緒花の頑張りもことごとく空転するし、”願いをかなえる”的な意味をこめた「ぼんぼる!」(←これもむちゃくちゃ恥ずかしい造語ですがw)を宣言しても、現時点で願いが叶わないどころか、緒花の努力を根底から否定されかねない展開だ。


この、緒花の頑張りが否定されかねない、という部分は今作にとって大きなターニングポイントになり得ると思う。これまで今作は、緒花にせよ、他の誰かにせよ、なりふり構わずがむしゃらに突き進んでみせた先に、ほぼベストな結果をズドンと付随させて大団円を迎える、という展開がパターン化されていた。しかし今回は、まずそのがむしゃらさをひょいっとかわして、あっさりカウンターパンチを決めてくる強敵・松前皐月が相手であるという時点で、いつものパターンが通用しない。おそらく2話セットのため第11話だけではまだ試合の中途であるから、きっと次回には緒花の頑張りが報われる結末に落ち着くであろうと予想はできるけれども、そこにいたるまでの道程は少々、錯綜としてきそうである。


もちろん今回イレギュラーだったのは、皐月さんの手強さ(というか薄情さ?)だけではない。もう一方の難題である、考ちゃんとの恋愛事情において、これまで考ちゃんが見守ってくれているという信頼が緒花の精神的支柱であったのに、実際に生きて動いている考ちゃんを見て、その支柱がグラグラと揺れてほとんど倒壊してしまっているというのは、計り知れないほど大きな影響を残している。舞台が東京へ移ってきただけで、こんなにも、ドラマのスタイルが変わってきてしまうものなのか。


今回、なにより象徴的だったのは、ラストで緒花が”夜に吠え”たシーン。崩れ落ちる緒花を救い出すのは、さて考ちゃんか皐月さんのどちらだろうとワクワクしていると、なんと民子と徹さんがまさかの登場。たしかに今作はこれまでも、鉄板と思われた展開や演出をあえてハズして見せる場面が、何度か描かれてはきたけれど・・・。それにしたってここで民子&徹とは、ちょっと予想外すぎて、また緒花の心理(こいつらに助けてもらう予定ぢゃなかった、的な?w)も想像したりして、なかなかけっこうショッキングだった。石川県から東京まで車で来るのって、いくらオフシーズンだからって、一日がかりの長旅だよ!?


で、次回予告で民子がなんか不穏なラブコメ発言し始めたりしてるわけでw 緒花と皐月さんの対決や、緒花と考ちゃんのすれ違いを楽しみたいのに、まったく別の方向から、しかも緒花自身の物語に少なくない影響を与えそうな連中が東京に乗り込んでくるという、このカオスっぷり。なんて面白くなってきたんだろう!w 


以前はもっと気の抜けるようなコメディも多かったのに、こうもあっさりと、複雑に交錯する人間模様をじっくり丁寧に描けてしまう。今後も、2クールの強みをしっかり生かして、存分に我々を楽しませて欲しいところ。期待したい。



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それでは、今回は以上です。


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