輪廻のラグランジェ 第1話「ようこそ、鴨川へ!」

まず綺麗と思った。そして、その長所に真っ向から反発するようなぶっ飛んだ展開や主人公像に惚れた!



今期はふたつもある佐藤竜雄監督作品の本命のほう、と思ってたら、『モーレツ宇宙海賊』がそれはそれは最っ高に面白くてじつはあっちが本命だったのかもしれない、と考え直していたところで、コレですよ。またとんでもないスタートダッシュを切ってくれたというか、こんなのぞっこん惚れ込まずにはいられないじゃないか。なんて面白いアニメが始まったんだ!


このレベルのアニメーションを平気でTV放映するようになったんだからすごいよなぁ。最近いろんな作品で実感させられることだけど。でも一昔前だったら、やはりアニメーションのクオリティは映画やOVAでこそ発揮されて、TVアニメは時々すごい場面や話数を差し挟むとはいえ、どうしたって質的には一段下がるものだって印象があったと思うし、今でもその認識は相変わらずだとは思う。でもここ1~2年はとくに、劇場で公開しても文句ないくらい高品質の映像をTVでばんばん流す作品が増えてきて、逆に劇場版のほうが絵的に疑問符をつけたくなるようなものがちらほらあって、もはやアニメに関しては、TVと映画は品質云々よりは単純に販売方式の違いでしかないのかな、なんて考えてしまう。そして仮に映像演出に差がなくなった場合、TVと映画の作品としての差はストーリーくらいでしか測れなくなるわけで(設備云々の問題はまた別としても)、そしてそうなると、30分弱の間にいちいち山場をもうけて1週間後への視聴意欲を掻き立てる必要に迫られているTVアニメのほうが、娯楽作品としてはずっと有利に働くことが多いように思う。


そしてそんな現実をそのまま体現してしまったかのような『輪廻のラグランジェ』第1話。少なくとも今回に限って言えば、芸術的とさえ言える映像美にすっかり魅せられた。海と空と街をとても美しく描き上げた画面世界の中で、主人公・京乃まどかをはじめとするキャラクターたちは生き生きと動き回る。光線やミサイルや謎のチカラが炸裂する戦闘シーンも、兵器やロボットだけでなく水しぶきや画面の奥行を大いに活用したダイナミックな描写で盛り上げる。1カットごとに一時停止してじっくり眺めたくなるカッコいい構図やポージングにはとにかく心酔させられるし、ハっとさせる特殊な視点で描いたかと思えば、コテコテの演劇舞台セットのような演出で痺れさせる。そんな中で繰り広げられるドラマやキャラクターの言動は、そのまま『モーレツ宇宙海賊』に移植しても違和感ないくらいの(=つまり普通に見てたら違和感バリバリの)、あまりにもブッ飛んだエンターテイメントだ。


それにまた、視聴者を全力で置いてけぼりにする謎設定の数々がまた素晴らしい。昨年は『タクト』といい『まどマギ』といい『ピングドラム』といい、とにかく視聴者に対して不親切すぎる(そしてだからこそ面白い)設計の作品が一世を風靡しまくった印象があるけれど、この『ラグランジェ』もまさにその傾向を色濃く反映していてじつに楽しい。もちろん世界観とか各勢力の思惑とかテクノロジーとか、そういう作品舞台の枠組みに関する謎が山盛りなのも楽しいのだけど、そこへきて主役のまどかやランがまるっきり理解不能な言動で突っ走っていくのが、さらにこの物語を迷宮へ叩き落としている感じだ。まどかの特殊すぎる人物像は冒頭の数分間から全力全開だったし、後半から出張ってきたランも、よくいる無口系キャラのテンプレとはまるっきり違う人物像を提示していて、見ているこっちがこれまでの経験則から導き出そうとする予測をとにかく裏切ってくる。少なからずやりすぎな印象はあるけれど、でもまずは大事な初回エピソードにおいて、とにかく斬新な楽しさを提供しようと創意工夫を凝らしているのがよく伝わってくる30分間だった。


それでもいちおうは学園SFアクションという括りで良さそうな感じで、地球防衛ミッションと学園生活の両輪を描いていく作品になるのだろうから、すでにやりつくされた感もあるその枠組みをどこまで斬新な印象に塗り替えてみせるか、作り手のワザに注目しておきたい。


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それでは、今回は以上です。


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